守田です。(20130430 19:30)
半断食道場4日目、山場と言われる日を迎えています。
ここでの毎日を簡単にご紹介すると、朝は7時に集合。まずは前日のことを振り返った日誌を書きます。続いて外に出て体操。後半に気功でいい気を体に取り込みます。部屋に入って体の各所を伸ばす運動を継続。その後に2人で組になってフットマッサージを行います。これはマッサージをする側が、主に足を使って行うもの。全身をほぐしていきます。とにかく抜群に気持ちがいい。これに交代で1時間ほど時間をかけます。その後にリラクゼーション。体の各所から力を抜いていくエクササイズで、たちまち寝入ってしまう人も。これらとても気持ちのいいことの連続で10時ごろを迎えます。
この後、橋本宙八さんからの講義。これまでの3回で、半断食とは何か。食べ物とは何か。マクロビオティックの食事法ガイドラインを教わりました。かなり充実しています。
それが終わると、お茶を飲んでからロードワークに出発!明日香村の中をとにかくひたすら歩きます!初日は展望台などにも登りましたが、ちょっとハードだったので、二日目からは明日香の村の中をただひたすらテクテク。さまざまな寺院、古墳、そしてイチゴ狩りのハウスの横などを歩いていきます!距離は10キロ。連日2時間以上かけています。
ロードワークを終えて、宿舎に帰ってくると、お茶が振舞われます。毎日、少しずつ変化があり、生姜やレモンを加えてくれる。今日はお茶の種類が、番茶、玄米コーヒー、レモン水に増えていました。さらにお茶を飲んでから野菜スープ。これも毎日、少しずつ野菜の量が増えています。
このあと(まさに今、15時です)自由時間なのですが、みなさんだいたい昼寝をしておられるようです。僕も昨日、一昨日とすぐに寝入ってしまったのですが、ルポが書けないので、今はちょっと眠気を我慢してこれを執筆しています。
この時間が終わると午後4時過ぎから橋本ちあきさんによる体に優しい料理の手ほどき。玄米の炊き方(圧力釜、土鍋、炊飯器などなど)による炊き上がりの違い、体の状態への違いのお話や、調味料をどう選ぶのか、塩は何がいいのかなど、実際に炊事をする上での知恵を教えていただけます。今日は宙八さんによる講義に変わるようですが・・・。
5時からは呼吸法と瞑想です。みんなで輪になり、部屋を暗くして、呼吸法を行い、静かに瞑想に耽ります。
その後、6時から食事です。初日は玄米一膳と小さなたくわん二切れに梅干一個。二日目は梅干の変わりに白菜、きゅうりなどの野菜とおすましが加わりました。三日目はレモンなどがかかった生野菜の小鉢や、蕗の煮たもの、カブなどが加わり、僕にはご馳走に見えました。汁も味噌汁に。さて今日のご飯はどうなるのだろう。
玄米は一口200回噛むのが原則です。私語をしないで、みんなひたすらもぐもぐと咀嚼を続けます。ただし3日目ぐらいから玄米が食べられない人も出てきます。その場合はおかゆなどに変えてくれます。人によってかなりスピードは違いますが、30分から1時間はかけて食べるでしょうか。
こんな状態で毎日が進んでいますが、みなさん、昨日ごろだるさがでていたようです。4日目がピークで、それを越えた人がなんだか元気になりつつあります。僕はここまで快調に来ていましたが、今日のロードワークの後半は、結構、疲れてだるく、しんどかった・・・。うーん、山が来ているのかなあ。
そんな調子ですが、実は快適に過ごしていたらいいというわけでもなくい、だるさも必然的に出てくるもののようです。その過程を通じて、体の毒素の排毒が行われるのだからです。これを通じて、最後に宿便が出て、体がきれいになり心身がリフレッシュするとのこと。早くそのときを迎えたいなあ。
さて、半断食道場の毎日はこんな感じで進んでいるのですが、それでどうして体が改善されるのか。その点について2日目に行われた橋本宙八さんの講義の内容をここに記しておきたいと思います。あえて今回は録音などを用いずに、ノートテークしたものを書き起こします。細部で間違いがあるかもしれません。あくまでも橋本宙八講義の守田ノートであることを踏まえてお読みください。
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半断食道場講義 半断食とは何か
橋本宙八談
ノートテーク 守田敏也(小見出しは守田)
1、半断食の目指すもの。
半断食とは何か。心と体を変えるメカニズムについて話したい。
半断食とは辞書にない言葉。しかしギリシャの昔にもあった。
断食は世界のどこにでもある心身療法だ。半断食はマクロビオティックなどで50年ぐらい前から始まった。私が始めたのは40年ぐらい前からで、32年前からセミナーを行ってきた。日本で初めにプログラムを作ったものの一人だ。
半断食は、一言で言うと「限りなく断食に近い、少食、少飲による心身改善法」だといえる。体の中の毒素を排出することができる。
私自身は断食を1ヶ月行ったことがある。その経験からすると、必ずしも完全な断食を行った方が効果があるとも言えない。
人間の体はいろいろな変化を受け入れるとともに、常に一定の状態を保とうとする性質がある。これをホメオスタシス(恒常性)という。このためいきなり体の状態を変えようとすると、今の状態を保とうとする力が働く。
これに対して半断食は、この力を働かせず、また玄米をよく噛むので、そのことで毒素をより落とすことが出来る。そのため短時間の効果は完全な断食よりもよい結果が得られる。
断食は人気があるが、現代人がやるのは難しい。それまでしっかりした食材による素食を食べておらず、美食・飽食によってジャンクフードなどをたくさん食べている。命を支える要素を子ども時代からきちんと採れていない。
そのため排毒でリアクションが起きたとき、体を支えるパワーがない。若い人ほどそうだ。したがって断食は出きる人と出きない人がいる。とくに病気を抱えている人は、いろいろな課題があるので、完全な断食は難しい。
昭和一桁の人までは完全断食が可能だった。動物も怪我をすると食べなくなる。本能的に断食を知っている。命がけで自分の生命力を引き出している。しかし人間だけは、病気になると食べてしまうし、若い人は小さいときからいいものを食べれてないので、難しい。
いずれにせよ半断食療法は、本能的力で、免疫力をいい状態にするもの。世間の体質改善法が加算法なら、半断食は消去法だ。このことで自分の命の中にある生命力、外的な自然の力に120パーセントリンクできる生命力、免疫力を取り戻すものだ。
2、半断食の3つのポイント
a、少食、少飲であること
半断食法は、リーダーにより、いろいろなやり方がある。りんごやニンジンジュースを飲んでやるというやり方もある。玄米菜食2食という方法もある。
ここで行っているのは私が編み出した橋本流で、方法は無限にあるだろう。
大事なのはその人の体によって、いいものが決まるということ。人によって差がある。そのためお茶などは増やしても減らしてもいい。
b、よく噛むこと
噛むことは食事で体を変えるのに最も大事なことだ。すでに日本咀嚼学会というものもできてきていて、噛むことが体を良くすることが、さまざまに研究されている。
かつて血友病を克服しか方にインタビューをしたことがある。10歳で発病された。その方は何でも100回噛むことで病に立ち向かった。自らを100回咀嚼道人と呼び、86歳まで生きられた。「咀嚼をきちんとすればエイズだって治るよ」と言われていた。噛むことがいかに大事かを象徴する人だった。
ただしこれもその場、相手による。例えばあまりやせすぎてコントロールできない場合もある。噛み方も問題だ。あまり極端にやせる場合は危ないので、200回を100回、50回と落とす場合もある。それぞれで体の次元が違うので、このことに自在になるのが大事だ。
ロードトレーニングをする場合も、負荷のかけ方によっていろいろな違出てくる。それと同じで、その人の状態に適したあり方でよく噛むのがいい。
C、よく運動する
運動しないと体の改善のスピードが遅い。体に溜め込んだ毒素を有酸素運動でどんどん出していく。そのためにウォーキングを行う。(10キロ)
10年前まではランニングを行っていた。その人ができる範囲で行った。すごい変化があるが長年やってきて、やりすぎ(負荷が多い)の面を感じたので、ソフトにした。
この3つをいかに徹底するか。これが食事療法の基本だ。
続く