明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1492)「脱原発、選択の時」をご覧下さい!共感したら拡散してください!

2018年04月06日 13時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180406 13:30)

みなさん。
4月8日投票の京都府知事選で奮闘しています。
これに向けて素晴らしいマンガが出されました。南相馬からの京都への避難者、福島敦子さんを主人公としたものです。
何はともあれご覧ください。10枚ですのですぐに見れます!

「脱原発、選択の時」
http://www.fukuyamakazuhito.jp/lp/bh04/

どうでしたか?
共感できたらぜひ拡散してください。
以下にそのままリツイートできる長さで紹介を作っています。
ハッシュタグも入れて発信していただけると嬉しいです。

もちろんツイッターだけでなくFacebookやline、メールでの送信も可能です!
ぜひご協力ください!

【拡散希望】素晴らしい!とてもよくわかるマンガです。ぜひ観てください。共感したら拡散してください。
「脱原発、選択の時」
http://www.fukuyamakazuhito.jp/lp/bh04/
#福ちゃんがんばれ #福山和人 #つなぐ京都 #京都府知事選 #原発事故避難

・・・ちなみに今回の記事はこれまでで最短ですが、内容はぎっしりだと思っています。

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明日に向けて(1491)福山さんの発言には力がある!ぜひ観て拡散してください!

2018年04月05日 16時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180405 16:30)

京都府知事選の最中ですので連投をお許しください。

僕が今回、熱烈に福山和人さんを推しているのは、彼のもとでなら関西電力の原発を止められる、画期的な原子力災害対策を進められると確信しているからですが、それだけでなく他の政策面でもいちいち共感するし納得することばかりです。
これまでこの点を「明日に向けて」で十分に伝えることができていなかったので、今回は4月3日に福山さんが修学院小学校の個人演説会でされた話を内容ごとに6つに区切ってご紹介することにしました。それぞれに発言要旨も記してあります。
ぜひご覧ください。福山さんのトータルな素晴らしさが見えてくると思います。京都のみんなが、大興奮で支援に走っている理由にも合点がいくはずです。

ご覧になって共感された方はぜひこの動画を拡散してください。また「もっと何か手伝いたい」という方は「でんわ勝手連」にご参加下さい。詳しくは「明日に向けて(1490)」に書いてあります。

*****

福山和人さん 修学院小学校での演説(4月3日)

「今度の選挙、むちゃくちゃ面白い」

修学院小学校 演説1 3分25秒
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213462120645753/

今度の選挙、むちゃくちゃ面白いですよ。
いままではわしは自民党しか入れたことがない。
でも今度はあんたやでとか言われたんですわ。
想像を絶するつながりができてます。
まくってまくって最後までまくりまくって、
これはほんまにひょっとするよ!


「『はよう死にたい』と高齢者に言わせるこの社会は一体なんなんや!」

修学院小学校 演説2 4分29秒
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213462221368271/

アベノミクスとか言ってるけれど、景気がよくなったなんてありません。
仕事柄高齢者の方を成年後見人でサポートしています。
そしたらあるおばあちゃんに久しぶりにおうたら
「先生、もう私長生きしとうないわ」とこないに言わはるんです。
「生きとってもお金もかかるし家族に迷惑かけるばっかりやしはよう死にたい」
せつのうなってしもうてね、とっさにかける言葉がなかったですわ。
「はよう死にたい」と高齢者に言わせるこの社会は一体なんなんや。
国が面倒をみないならせめて京都府がご高齢のみなさんに安心して「長生きして良かった」と言うてもらえるようなことを全力でやりますと啖呵ぐらい切ったらどうなんやと思うわけですよ。
こんな年寄りに冷たい国にいつから日本はなったんや。誰か美しい国とか言ったよね。
それやったら京都府がやる!


「いつから日本は学生にも冷たい国になってしまったんや」

修学院小学校 演説3 2分49秒
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213462292810057/

高齢者の方だけやなくて若い方も大変です。
日本の奨学金は返さなあかんだけではなくて、おまけに利息までつけてる。
こんなもん、奨学金というよりサラ金やないのと思いますわ。
こないだ受けた相談でも恋人とふたりそろって1000万円近い借金。
結婚したいけれど借金返すのに40歳ぐらいまでかかる。
男性の方がブラックな会社に入って、身体を壊して会社を辞めた。借金を返されへんから自己破産した。そしたら連帯保証人にお父さんがなってはった。お父さん、家を売らなあかんかった。
いつから日本は高齢者だけやなくて学生にも冷たい国になってしまったんやと思いますわ
国がなんにもしてくれへんのやったら京都府が。京都府は学生の町やって自慢してますやん。それやったら学生を温かく迎えられるように給付制の奨学金を作ったらどうなんやと思いますわ。


「少子化対策など抽象的な美辞麗句でごまかされたらあかん。政策はどんだけ具体的かでその人の本気度が問われると僕は思うんです」

修学院小学校 演説4 3分35
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213462511135515/

一人の女性が生む子どもの数は全国ワースト3位。子育て環境が貧弱なんです。
だからせめて中学を卒業するまでは医療費はただにする。温かい給食を食べられるようにする。
選挙に出るにあたって山田知事さんの4回の公約を読み返しました。前々回は「子育て環境ナンバーワン」、前回は「子育て日本1」、それで今回の僕の対立候補の方は「子育て環境日本一」
でもそういいながら山田さんはなんもやらへんわけですよね。それで何が子育て環境日本一なんや。ちゃんちゃらおかしいでと思いますわ。
もうお役人さんの実態の伴わない抽象的な美辞麗句にごまかされたらあかんと思います。政策はどんだけ具体的かでその人の本気度が問われると僕は思うんです。
僕はそこを切り替えたいと思 います。


「一番大事なのは府民のみなさんとのパイプなんやないですかと言いたいんです」

修学院小学校 演説5 3分43秒
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213462633898584/

次に大事なのは中小企業のみなさんを本気でほんまに応援することです。このために中小企業の振興のための基本条例を作りたいと思います。全国でこれがないのは東京と高知と佐賀と京都だけですわ。
むちゃくちゃ、遅れているんですよね。全国のスタンダードに追いつけ追いこせで頑張っていきたいと思います。
これに時給1500円を含めてね、これらを僕はこれを第一期でやります。それで経済的に活性化させて二期目に教育、保育のオール無償化をやります。あ、一期目の途中でできたらやりますけどね。もう二期目も含めてやる気まんまんです!
そのためのお金はあります。僕も弁護士やからね。見くびってもらったら困ります(笑)
財源は十分にあるんです。それなにの今までやってなかった。 何がなかったん?ようはやる気がなかったんや。そういわれてもしょうがないよね。なんでやる気が湧かんかったんかなあと思うと、ピンとくるのは国とのパイプですわ。
でもパイプというなら一番大事なんは府民のみなさんとのパイプなんやないですかとこれが言いたいんです。


「いまのようなウソにまみれた政治を承認していくのか、それとも府民のみなさんに喜んでいただける政治をするのか、この二つがいま問われていると思います」

修学院小学校 演説6 3分22秒
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213462771182016/

京都の未来を考える上で原発のことも大事です。
原発から30キロ以内にある政令指定都市は京都市だけなんです。万が一のことが起こったら京都市は存続できなくなるので、再稼働反対、廃炉を求めるということでやって行きたいと思います。
今度の選挙は期せずして全国から注目される選挙になりました。
一番、注目しているのは安倍さんでしょう。私の対立候補の方は、安倍官邸と直結の方です。
政治に一番大事なことはウソをつかないことでしょ。それが一番欠けていることにみんなが怒っているわけですよね。
いまのようなウソにまみれた政治を承認していくのか、それとも府民のみなさんに喜んでいただける政治をするのか、この二つがいま問われていると思います。
全国のみなさんが京都府民の良識に注目している選挙やと思います。

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明日に向けて(1490)でんわ勝手連に登録し、福山和人さんを応援してください!

2018年04月05日 13時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180405 13:30)

京都府内をはじめとする全国のみなさま。
これまで繰り返し述べてきたように、いま京都で府知事選が熱く展開されています。
投票日は8日。いよいよ最終盤の3日間に入りました!

私たちは弁護士で、いつも貧しい人、困った人をサポートしてきた福山和人さんを心の底から応援しています。
福山さんは大飯原発差し止め訴訟、原発賠償京都訴訟の弁護人も務めた方です。
とても心が温かく、優しいまなざしを絶やさない方です。
福山さんを京都府知事にするために全国のみなさんのお力を貸してください!

そのためにみなさん。ぜひ「でんわ勝手連」に登録してください。
京都の有権者の方に、福山さんへの支持を依頼する電話を直接かけてください。
ぜひチャレンジしてみてください。

このシステムに登録すると、すごく簡単に割り当ての電話番号まで辿り着けます。
僕も実際に登録してかけてみました。
すべてがマニュアル化されていてとてもやりやすいです。
これならいつでもどこからでも電話ができます。
全国から京都府知事選に力強いサポートをしていただくことが可能です。

このシステムは「立憲民主主義の回復」や「安保関連法制廃止」を掲げるあらゆる選挙の候補を全国から応援するために立ち上げられたものだそうです。
まずはここをクリックするとざっくり全体像が理解できます。
http://denwa-katteren.jp/beginner

この中でこんな風に「でんわ勝手連」のことが紹介されています。
「WEB上で、でんわマニュアルと、でんわ番号を 表示するシステムを作りました。
全国どこからでも、合間の10分、15分で、コツコツと自分の応援したい候補を直接応援できます。 1万本のでんわで約1000票になります。
北海道、池田まき選では、600人のボランティアで5万本のでんわをし、北海道に行くことなく少なくとも3000票を動かしました。」

素晴らしい!
ぜひこのありがたいシステムを積極的に活用しましょう。
ざっと換算すれば10本の電話が1票に結びつく計算です!

そのためにさらに以下のページを開いてログインしてください。
bit.ly/dk-login

Fecebookアカウントをお持ちの方は「Facebookログイン」できます。
FBのアカウントが無い方は、メールアドレスを登録してログインすることもできます

ログインすると電話をかける選挙区が選べます。
「選挙区名」と書かれた欄をクリックすると、幾つかの選挙が出てくるのでこの中で京都府知事選を選んでください。

府知事選に入ると「福山和人電話かけマニュアル」が出てきます。
これに目を通されて参考にされると良いです。もちろ んご自分なりにアレンジしていただいてまったくかまいません。

その下に有権者のお名前と電話番号が書いてあります。
さあ、いよいよ電話かけです。マニュアル等を参考にかけてみてください。
ただしマニュアルに沿いながらでも心を込めることを忘れずに!
がんばって福山さんへの支持を訴えぬきましょう。

電話を終えたら、電話番号のすぐ下に結果を記入する欄があります。ここに必要事項を書いて送信してください。
これを終えると次の有権者のお名前と電話番号が出てきます。
最後に電話かけを終了するときに必ず「cancel」ボタンを押して終了してくださいとのことです。

ここまでとてもスムーズに行うことができます!
しかもお手持ちの電話でどこ からでもすぐにできることが強みです。
まずはチャレンジしてみてください!
多くの友人にも声掛けして「でんかつ」を広め、あと3日間で福山支持を圧倒的に広げましょう!

なお福山さんの主張をもっと知りたいという方はぜひ以下のビデオをご覧ください!
僕の一押しのビデオですでに再生13000回を越えています。

みやこめっせ 出馬表明後の大集会での演説 2月21日 
https://www.facebook.com/kobayashi.higashiyama/videos/1873117812763631/UzpfSTExODI3NDA1NzA6MTAyMTM0MzEzOTY5NTc2ODA/

以上、どうかよろしくお願いします!

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明日に向けて(1489)「何が起こるか分からない」原発を再稼働していいわけがない!・・・玄海原発3号機故障事故を考える(4)

2018年04月04日 16時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180404 16:00) 

玄海原発3号機故障事故に関する続報です。

前回お伝えしたように、玄海原発3号機の故障事故に際して、九州電力の瓜生社長はこう述べました。
「(運転を)7年間止めていたため『何が起こるか分からない』と言っていたが、現実になってしまい、非常に残念だ」・・・。
これは大変な発言です。原発の構造的危険性を端的に表すとともに、電力会社がそれを明確に認識しつつ、再稼働を強行していることをあけすけに語ったのだからです。

「何が起こるか分からない」のに原発を再稼働させて良いはずはありません。
この重要なポイントをけしてスル―させてはなりません。
原発に反対する各地の運動でこの点を取り上げ、十分な点検ができない原発の危険性を明らかにしていきましょう。

さらにその後、今回の腐食による故障がこれまた大きな判断ミスによって起きてしまったことが明らかになりつつあります。
というのはこの配管は1994年の運転開始より一度も交換されていませんでした。
前回の点検が12年前の2006年に行われましたが、その時点で配管の寿命はあと47年と判断されていたといいます。
実際には2018年に腐食してしまったわけですから点検時の判断より35年も寿命が短かったことになります。

これらの事実から今回、この配管が再稼働の前に点検されていなかったことも浮き彫りになっています。
まだ35年の寿命があるとされていたため、点検項目に入っていなかったのでしょう。
そうなると問題は同じ構造の原発でも起こっている可能性があります。
実際、九州電力は玄海原発4号機でも同じ個所の点検を行うほか、川内原発1号機2号機でも点検を行うことを発表しています。この点を報じているニュース動画をご紹介しておきます。

蒸気漏れ 雨水で腐食~4号機も配管点検へ
RKB News 福岡・佐賀発のエリアニュース  4月3日(火) 19時32分
http://rkb.jp/news/news/42391/

九州電力管内の原発全てを見直すというのならば、同じ加圧水型原子炉を使っている伊方、高浜、大飯原発はどうなのでしょうか。
基本設計は同じはずですから同じ不具合を抱えている可能性があります。

またより深刻なことは「47年間の寿命」と判断していたパイプがたった12年しか持たなかったことは、原発の各部品の耐久性に大きな疑義があることを突き出してもいることです。
しかも今回もこのパイプの点検が事前になされていなかったように、再稼働を前にしてとてもではないけれどもすべての安全点検などできていないことは明らかなのです。
「何が起こるか分からない」と社長自らが言ってしまうのですから、もう本当に、動かしてはいけないのです。
日本の原発の多くがもう長く停めていたものばかりですから、より稼働させることは危険なのです。

実はこの点は僕は2015年に「原発ゼロ状態」を破って、川内原発の再稼働が強行される前から「明日に向けて」で論じていました。
正確には繰り返しこうした警鐘を鳴らしてきた元東芝の格納容器設計者・後藤政志さんに学びながらでした。
その後藤さんと川内原発再稼働前に行った対談を再度ご紹介しますのでぜひご覧になって欲しいと思います。

福島原発事故からつかむべきこと
2015年8月14日 後藤政志&守田敏也 対談 東京品川にて
https://www.youtube.com/watch?v=TKJNkgNOgaI&feature=youtu.be

この13分あたりから再稼働問題が語られているのですが、僕はここで「ブルームバーグ」に掲載された記事を紹介しています。「4年間停止した原発の再稼働は世界に14例しかなくそのすべてでトラブルが起こっている」という内容です。
これに応えて後藤さんは以下のように述べてくださいました。(文字起こしをした記事も紹介しておきます)

後藤
当然ですけれども、そもそも停まっているプラントを立ち上げるということ自身が、ある種のトライなのです。ものが壊れている可能性もあるし、ミスってバルブを開け忘れている可能性もある。
スリーマイル島事故などはそうですからね。点検の時に給水ポンプのバルブを開け忘れたのです。それで立ち上げてしまって事故が起こってしまった。そういうリスクもあります。だから立ち上げるときはそれなりの緊張感があるのです。
さらに今、おっしゃったように4年も停まっていると、結構、長いので、プラントの水が溜まっているところ、つまり水が普段、流れているところと溜まっているところがあって、場所によっては腐食環境になりやすい。
そこで4年も淀んだまま腐食が進んでいることがないとは言えません。そうするとそれをきちんと検査をしたのかということになります。
建前は検査をやることになっているのだけれど、実際にはすべてが検査にかかるとは限らない。実際には欠陥とかあったときに運転してみて、「ボン」となって慌てて欠陥が分かるということもあるのです。
美浜の3号機で昔、タービンのところの配管が切れたのがそうです。厚さ10ミリのものが1.4ミリまで減っていた。そこに流れが当たってぐっと力が生じたときに破裂したわけです。
普通は「10ミリあるものが2ミリ以下に減ってくるまで気が付かないことがあるのか」と思いますよね。でも現実にはそういうことがある。管理が間違っているということなのです。
物事を「建前としてこうあるはずだ」と考えていると事故というのは分からない。事故と言うのはそういう形で起こるのです。そういう潜在的な欠陥が生じやすいのが4年です、ということになります。

明日に向けて(1124)川内原発再稼働の危険性と「過酷事故」の曖昧化の問題(後藤&守田対談よりー2)
2015年08月19日
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6e90c7394a36315234d435aeb267da78

この後に、後藤さんが語られていたように、再稼働した川内原発の冷却水系統の中の「復水器」でパイプに穴があく故障事故がおこったのでした。
繰り返し述べているように玄海原発3号機で起こったのも雨水による腐食でパイプに穴が空いてしまった故障事故でした。
これらを考えると、2011年以降にどれもがひとたびは長く停まっていた日本の原発の再稼働にこれまで以上のリスクが生じていることが分かります。
なにせ電力会社の社長が「何が起こるか分からない」と本音を語ってしまうほどなのですから。

以上より、一刻も早く動いている原発を停めなくてはならないこと、かつもう動かしてはならないことは明らかです。
この点を各地でより声を大にして訴えていきましょう!

京都での反原発を明確に掲げた福山和人候補を推し立てた府知事選にもぜひ全国からの応援をお願いします!

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明日に向けて(1488)えっ!!雨で配管が腐食?そんなことで壊れていた原発を動かしたなんて・・・(玄海原発3号機故障事故を考える―3)

2018年04月03日 11時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180403 11:30)

このところ玄海原発3号機の故障事故に関するウォッチを続けていますが、とんでもない事実が見えてきました。
なんと配管が雨で腐食していたというのです!雨による錆で穴が空いてしまっていた。それすら見落としたままに再稼働が強行されたのです。

これまでの「明日に向けて」の記事で、僕は原発が施設が巨大すぎて点検が仕切れないこと、また大量の水を使って冷却するため腐食しやすいこと、だから発生しやすい不具合を見つけられず、再稼働前後にトラブルを起こしやすい点を指摘してきました。
しかし今回の原因は雨水だというのです。それが配管の周りを覆っている保温材の継ぎ目から侵入し、内部の配管を腐食させていたというのです。
雨水ならこれまで何度もかぶっていることが分かっていたはずです。継ぎ目から水が浸入することも想像に難くなかったはず。それでなぜこんな初歩的な見落としをしてしまうのでしょうか。

いやなぜ見落としてしまうのかというより、ここにも明らかなことは、雨水対策さえまともにできないほどに原発は巨大すぎてとても全体の点検などできていないという点です。だから稼働してみないとどこがまずいか分からないのです。
実はこの点を今回、九電の瓜生社長が自ら述べてしまっています。かなりの重大発言です。マスコミのみなさんはこれを見過ごさず、ぜひ追及していただきたいです。毎日新聞の記事から引用します。

「(運転を)7年間止めていたため『何が起こるか分からない』と言っていたが、現実になってしまい、非常に残念だ」・・・。

あまりにひどい。このプラントは内部にものすごい量の放射能が入った原発なのです。ひとたび事故が起こると容易に収束ができないばかりか、どこまで被害が広がってしまうかも分からない。場合によっては破局を招くかもしれない。
そんな代物を「何が起こるか分からない」ままに運転することなど社会的に、倫理的に許されるのでしょうか。許されるはずなど断じてありません!

みなさん。何度も言いますがこれが原発の実態なのです!「安全を確保した」などというのは全くの嘘なのです。実態は「何が起こるか分からない」のです。
同じことが現在稼働している川内、高浜、大飯原発についても言えます。それらにも点検で見つけられていない不具合・・・摩耗などがあり、日々ひどくなっていて、今にも壊れるかもしれない。こんなもの、絶対に動かしていてはならないのです。

この間、繰り返し訴えていますが、福井の原発銀座で動いている高浜3号機、4号機、大飯3号機を停めるのに、いま一番の近道は4月8日投票の京都府知事選で原発稼働反対を明確に掲げている福山和人さんの当選を実現することです。
もちろん知事選は原発のことだけを問うて行われるのではありません。福山さん自身、京都府再生のさまざまな政策を発表しています。
しかしその政策も、相手方陣営の政策も、ともに深刻な原発事故が起これば土台がなくなってしまうのです。だから京都府民にとって最も重要なのは、命の根源を脅かしている高浜・大飯原発を停めることです。それは川内原発停止にも直結するでしょう。

とにもかくにも「何が起こるか分からない」のに、原発が再稼働させられているこの状態そのものが私たちの危機です。
この大変な危機をともに突破しましょう!
原発反対運動を全国で強めるとともに、京都府知事選への熱い応援を心からお願いします!

*****

なお重要なので毎日新聞の記事を貼り付けておきます。

<玄海の蒸気漏れ>雨で配管腐食か 九電発表
毎日新聞 04月02日 21:06
https://mainichi.jp/articles/20180403/k00/00m/020/100000c

九州電力は2日、配管の蒸気漏れトラブルで発電と送電を停止中の玄海原発3号機(佐賀県玄海町)について、「雨水による腐食が原因で配管に穴が開いた可能性がある」と発表した。
1日に始めた点検を踏まえ、直径約1センチの穴が見つかったものを含む配管16本すべてを取り換える方針。

3号機の発電再開時期に関し、九電の瓜生(うりう)道明社長は2日、「今後の(トラブル)復旧次第なので分からない」と述べた。3号機のトラブル対応が長引けば、5月中を見込む4号機の再稼働時期がずれ込む可能性もある。
九電は2日午前、今回の蒸気漏れトラブルに関して、原子力規制庁側と初めて面談。この際に雨水による腐食で配管に穴が開いた可能性を伝えた。
規制庁によると、蒸気が漏れたのは、原子炉外にある放射性物質を含まない2次系のガス除去設備につながる屋外設置の配管(直径約6センチ)で、保温剤などで覆われている。
九電が発送電停止後に点検した結果、穴が開いた金属製配管の一部に著しいサビが確認された。

九電は穴が開いた理由について「保温材の継ぎ目から雨水が浸入して湿った状態になったことで、配管の外側が腐食し穴が開いたと考えられる」と説明。
蒸気漏れへの対策として、穴が開いた配管や保温材のほか、周辺の配管15本や保温材も交換することにした。

九電の瓜生社長は2日の入社式後、報道陣の取材に応じ、玄海3号機の蒸気漏れトラブルについて「(運転を)7年間止めていたため『何が起こるか分からない』と言っていたが、現実になってしまい、非常に残念だ」と語った。
3号機は3月23日に再稼働後、同25日に発電と送電を開始。発電出力上昇中の30日に蒸気漏れトラブルが起き、翌31日に発送電を停止した。【浅川大樹】

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明日に向けて(1487)京都府知事選、ぜひとも応援してください! 現在の日本の危機的状況を突破するためにも!

2018年04月03日 01時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180403 01:00)

京都府知事選で燃えています!みなさま。ぜひ力をお貸しください。全国各地から福山和人さんへの応援を表明してください。
以下は応援にかけつけてくださった内田樹さんの現場での発言の核心部分をハイライトしたものです。
ぜひお読み下さい。

京都府知事選に寄せて 内田樹 20180402
http://blog.tatsuru.com/

府知事選でどういう候補を選ぶべきか、僕の基準は一つです。
それは現在の日本が危機的状況にあることを自覚しており、崩れつつある統治システムを再建することの緊急性を理解している人が首長になるべきだということです。
政権与党の推す候補者は、その人が個人的にどれほど能力が高かろうと、見識があろうと、安倍政権がこれまで五年間行ってきた政治を「それでよかった」「これで正しい」という判断に与したということです。
僕はその危機感の欠如に強い不安を抱くのです。
僕が福山候補の応援をするのは、今の日本が危機的状況にあるということ、地方自治の現場で優先的に何をなすべきかを福山さんがよく理解していると信じるからです。
有権者のみなさまの支援をお願いします。

引用は以上です!

応援の前にまずは福山さんの考えを知りたいと言う方のため、また福山さんの考えを他の誰かに伝えたいという方のため、この間、僕が撮ってきた動画(みやこめっせのものだけは小林さんからのシェア)のアドレス一覧を掲載します。
ぜひご覧ください。またご活用ください。参考までに現時点での再生回数を記しておきます。

なお福山さんの話を直接現場で聞いてみたいと言う方は以下からスケジュールをチェックしてください。
http://www.fukuyamakazuhito.jp/

*****

みやこめっせ 出馬表明後の大集会での演説 2月21日 再生12,026回 (小林孝宏さんの投稿をシェア)
https://www.facebook.com/kobayashi.higashiyama/videos/1873117812763631/UzpfSTExODI3NDA1NzA6MTAyMTM0MzEzOTY5NTc2ODA/

京都三条河原パフォーマンスでの演説 3月18日 再生4,124回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213327566121974/UzpfSTExODI3NDA1NzA6MTAyMTMzNzU1MjQ4ODA5MTM/

京都市役所前告示日第一声 3月22日 再生2,157回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213361262524363/

京丹後市網野町での演説 3月28日 再生449回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/pcb.10213438526455913/10213438518895724/?type=3&theater

京都三条河原町での演説 3月31日 再生799回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213436573447089/

京都市三条ウォーク 3月31日 再生435回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/pcb.10213436707170432/10213436694490115/?type=3&theater

京都市三条通三嶋亭ご店主応援演説 3月31日 再生1,584回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/pcb.10213436660489265/10213436648048954/?type=3&theater

京都市三条通での演説 3月31日 再生472回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/pcb.10213436707170432/10213436692850074/?type=3&theater

京都三条河原町での緑の党長谷川ういこさん演説 3月31日 再生292回
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/pcb.10213436707170432/10213436694770122/?type=3&theater

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明日に向けて(1486)玄海原発3号機の水蒸気漏れから考える―なぜ原発は再稼働のたびに故障事故を起こすのか・・・下

2018年04月02日 01時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180402 01:00)

前回の続きです。伊方原発3号機が2016年7月に再稼働を前にして一次冷却水ポンプのトラブルを起こしたことまでを書きましたが、実はこのとき僕は何度、四国電力の説明を読んでも合理的に理解することができませんでした。
それで詳しく背景を調べてみて、実はこの一次冷却水ポンプが各地の同じ型の原発でそれまでも繰り返し故障を起こしてきたことをつかみました。そのうちの一回は当の伊方原発3号機でのことでした。
ここからこのポンプが原発の大きな弱点と認識されてきたことが分かりました。このためこの伊方原発の再稼働に向けても、四国電力はこのポンプを最新型に代えていたのでした。にもかかわらずまたも同じように水漏れが起こった。

そこから僕は「そもそもこの部品は未確立なのではないか」と考え、ここまで推論を深めた上で、元東芝の原子炉設計者の小倉志郎さんに「これは根本的に欠陥部品なのではないか」とお尋ねしました。
小倉さんから返ってきたのは想像したように「その通りだ!」とのお答でした。以下、小倉さんのお答の核心部分を抜き書きします。

「私がBWRの原子炉再循環ポンプをはじめ各種のポンプでのシール部漏洩を起こした場合に良く見たのは「シール面=こすれ合う面=に微細な異物が侵入した」という理由です。しかし、分解してみてもそんな微細な遺物が見つかったためしがないのです。
今回の伊方の場合もそうですが、本当は漏洩の原因は不明なのです。しかし、「原因不明」と公表してしまえば、「対策の妥当性」を説明できなくなります。そこで、苦し紛れの誰も確認できない理由を挙げざるを得ないのです。」

そうなのです。実はこの加圧水型原子炉の一次冷却水ポンプ、そしてまた沸騰水型原子炉の再循環ポンプは原発の深刻なアキレス腱の一つなのです。未確立なのです。
だから伊方原発3号機でも再稼働を前にして、新品に代えるなど、慎重にことをすすめてきたのにこうした故障が起きてしまったのでした。
にもかかわらず伊方原発3号機は8月にスケジュール遅れで再稼働を強行されてしまいましたが、その後、昨年秋に定期点検で停止中に、広島高裁の仮処分決定によって運転再開が禁止されました。もう二度と動かさないことが肝心です。

そして玄海原発3号機がトラブル
このようにこの間、川内原発1、2号機、高浜原発3、4号機、伊方原発3号機と再稼働を強行した前後に、川内1号機で2度のトラブル、高浜4号機で2度のトラブル(2回目はシャットダウン)、伊方3号機で1度のトラブルと問題が連続しているのです。
その後、残念ながら大津判決がひっくり返されて高浜3、4号機が再度稼働され、そしてこの3月末に大飯3号機と玄海3号機の再稼働が強行されましたが、そうしたら再び玄海3号機での今回のトラブルです。
ざっくりいって5割ぐらいの確率で再稼働前後の故障事故が続いている。あまりに故障事故が多いです。

なぜでしょうか。一つにはそもそも原発が技術的に未確立なものであるからです。ここが一番大事なポイントです。未確立であるというのは部品が確立してない面もあれば、装置が巨大すぎて事前に完全な点検が行えない面もあります。
とくに深刻なのは冷却水関係でのトラブルが相次いでいることです。原子炉は一次冷却水を喪失したらたちまちメルトダウンに向かってしまうことを、福島原発事故が私たちに惨い形で突きつけましたが、その冷却水系統が実は安全確保ができていないのです。

これに加えて各原発が長く稼働してなかったため、さび、腐食などが多く発生していて、さらに管理、点検が難しくなっていることです。これは装置の中を大量の水を循環させているが故の宿命です。
鉄は水に弱い。ましてや海岸のそばにあり、海水を冷却水として自らの内側に引き込んでいる原発はより一層、腐食が進みやすい構造にあり、実際は再稼働を前にその全部を点検など仕切れないのです。
このためそもそもこれまで世界で4年以上停めていた原発の再稼働は例が少なく、そのほとんどで故障事故が発生しています。原発は停めていれば停めているだけ危険性が増しますが、日本の多くの原発がもはや4年などはるかに上回って停まっています。

この上に高浜原発4号機シャットダウンが示したのは、原子炉そのものだけでなく、運転する側、点検する側の能力もまた、停止が長かったために著しくダウンしていることでした。
これらの要因が重なって、多くの人々の批判にさらされているがゆえに慎重を極めているはずなのに、再稼働に向けて点検が行き届かずに、再稼働をするとその前後で度々トラブルが繰り返されてしまうのです。

私たちがここからつかんでおかなければならないのは、現在稼働中の原発すべてが、十分な安全点検などできていないで動いているのは確実ですから、今後、どのような事故が起きるか分からないということです。
美浜原発で1991年に起こった蒸気発生器の中の一次冷却水パイプ破断事故では、メルトダウン寸前の危機が起こってしまいました。
この時、同原発は地震などの自然災害をトリガーに壊れたわけではありませんでした。ただ通常に運転しているだけでも原発は壊れてしまうときがあるのです。


結論です。
私たちがとるべき道は二つです。原発を停めるあらゆる運動を強化すること、また原子力災害対策を進めることです。
反対の運動の軸にあるのは、全国で繰り返されている原発反対のためのデモやスタンディング、座り込みなどの行動です。
先週、京都の金曜行動は301回目を数えました。今後、全国各地で300回が記録されるでしょうが、この行動こそ、この間、多くの原発の停止や廃炉を作りだしてきた原動力です。さらに頑張りましょう。
二つ目にこの間の稼働と停止を振り返っても裁判がとても有効なことは明白!すでに私たちは大飯を停める判決をひとたび勝ち取ったし、稼働中の高浜もひとたび停めました。伊方もいま動けない状態にしています。さらに力を入れていきましょう。

そして三つ目に大きいのが原発反対の自治体首長を登場させることです!
この点でいま、京都は府知事選で燃えています!京都府は関西電力の大株主ですから京都府知事の意向はとても強いのです。このため京都で多くの仲間が、原発反対を鮮明に掲げている福山和人さんを応援しています。
そもそもこの方は大飯原発差し止め訴訟の弁護団も務めてきた方!また公約で安定ヨウ素剤の事前配布も掲げています。その点では「運動」と「裁判」と「選挙」の交差した位置にあります。ぜひ応援してください。

原子力災害対策を広めるべきなのは、原発は稼働している限り、自然災害などなくとも明日にも大事故を起こすかもしれないからです。また停まっていても燃料プールに核燃料が眠っている限り危険があり続けます。
だから事故に備えなくてはいけないし、備えながらより多くの方と、原発の恐ろしさを討論することができます。
稼働反対の運動と原子力災害対策。これを一緒に進めましょう。

そのためにも全国のみなさん。京都府知事選を応援してください。まずは福山さんの人となりをよく示している以下の動画をみてあちこちに拡散してください。
2018府知事選/2・21府民大集会 福山和人さんの訴え(動画)
https://www.facebook.com/kobayashi.higashiyama/videos/1873117812763631/

京都から原発を停める声があがれば波及力は計り知れません。そのことが全国のみなさんの安全にも大きく寄与します。
みなさんの応援を心から求めます!

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明日に向けて(1485)玄海原発3号機の水蒸気漏れから考える―なぜ原発は再稼働のたびに故障事故を起こすのか・・・上

2018年04月01日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180401 23:30)

一昨日30日に再稼働したばかりの玄海原発3号機で二次系配管からの水蒸気漏れが起こりました。
九電は問題個所に蒸気を送っていては点検できないので、二次系へ蒸気を送るのを止め、発送電を停めて調査していますが、現段階で配管に直径1センチの穴が空いているのが確認されたとしています。
NHKの報道をご紹介します。

 玄海原発3号機 蒸気漏れの配管に直径1センチほどの穴
 NHK 4月1日 19時14分
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180401/k10011387601000.html

これは非常に大きな問題です。なぜなら前回の記事でもご紹介したように、今回故障を起こした脱気器の近くの配管でかつて深刻な破断事故が生じているからです。
問題が起こったのは美浜原発3号機。2004年8月9日のことでした。この原発も玄海原発と同じく三菱重工製の加圧水型原子炉を使っています。
原因は10センチの肉厚をもたせるように設計されていた配管が、1.6センチまで摩耗し、蒸気の圧力に耐えられなくなったことにありましたが、なんと配管は1976年の運転開始時から交換がなされず、点検もおろそかでした。
この時は定期点検のために建屋内にいた作業員11名が140度の蒸気に襲われ、4名が体中の水分を失って即死、後にさらに1名が亡くなり、残りの方も重傷を負うという悲惨な事態になりました。

今回の事故は美浜3号機で破断した配管と同じ場所ではなく、そこに組み込まれた脱気器の中の配管ですが、それでも問題なのは、美浜で大事故が起きた経験がありながら、1センチもの穴が空いていたことがつかまれていなかったことです。
このことが示すのは原発が100%の点検などなしに再稼働されているという事実です。いや正確にはそもそもすべてを点検して再稼働することそのものができないのです。だからこうした故障事故が起こることを前提に動かしているのだということです。
それを雄弁に物語っているのが、2013年9月から2015年8月までの約2年間の原発稼働ゼロ期間を経て再稼働した原子炉の多くが、直後に何らかのトラブルを起こしていることです。これらを少し振り返ってみましょう。

川内原発1号機のトラブル
最初にトラブルを発生させたのはこの2015年8月11日に再稼働を強行した川内原発1号機でした。この時は稼働からわずか10日後に復水器内の配管にピンホールがあき、二次系に海水が混入しました。
今回もこれらを今回の玄海原発3号機の故障事故に際して九電が出した図を参考にしていただきながら説明したいと思います。

玄海原子力発電所3号機概略系統図
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0125/2053/bti4y7z3.pdf

この図では1次冷却水を桃色に、二次冷却水を青色に、三次冷却水(海水)を緑色に塗り分けています。
復水器は青色の二次系冷却水と緑色の海水が接するところにあります。二次系冷却水は蒸気になっていますので、ここで配管と接して温度が下げられて水に戻ります。
だから「復水器」と呼ばれるのですが、この時はこの配管に穴があいてしまったのです。

ただしこれは二度目の不具合でした。というのは再稼働に向けて原子炉以外の機器を立ち上げた直後の7日にも、原子炉冷却水ポンプの軸の振動を測定している計測器の数値が異常に低下するトラブルがあったからでした。
この時は点検によって計測器に不具合があったことが分かり、交換されましたが、これも重大な事態でした。原子炉の内側はとても目視できるようなものではないので、状態はすべて計測器によって把握されているからです。
この二度にわたるトラブルの発生にも関わらず、この時、九電は運転を続行しました。続行しながら復水器の修理を行ったとされています。

高浜原発4号機のトラブル
さてこの後に再稼働が強行されたのが関西電力の高浜原発3号機と4号機でした。2016年1月29日のことでした。ちなみに兵庫県篠山市における住民への安定ヨウ素剤事前配布はその2日後の31日から始められました。
トラブルを起こしたのは4号機でした。まず再稼働直前の20日に一次冷却水の浄化装置付近から34リットルの放射能汚染水が漏れ出しました。
原因は一次冷却水から「不純物」を取り除く設備につけられていた弁のボルトが緩んでいたためとされましたが、関西電力はスケジュールを延期することなく26日に再稼働を強行しより大きなトラブルを起こしました。

どういうことかと言うと29日の送電開始とともに原子炉が自動停止してしまったのです。非常ブレーキが作動したわけです。この様子は関電が鳴り物入りで宣伝しようと多くのマスコミを制御室内に招いていたため広く報道されました。
原因は発電した電気を送電線に送る部分にある検出器への入力が間違っていたため、異常ではないのに検出器が「危険」を検知し、原子炉を止めてしまったことにありましたが、これまたかなりの重大事態でした。
なぜなら安全装置の数値の入力ミスはそれ自体が致命的だからです。この時は異常でないものを「危険」と検知したわけですが、反対側に入力ミスをしていれば「危険」が検知されないことになるからです。
こうしたことが明らかになる中で、その後、3月9日に大津地方裁判所(山本善彦裁判長)が、高浜3、4号機の運転を認めない仮処分決定を出したため、運転中だった3号機もひとたび停止しました。稼働中の原発の裁判による初めての停止でした。

伊方原発3号機のトラブル
続けてのトラブルを起こしたのは伊方原発3号機でした。同原発は2016年7月26日に再稼働しようとしていましたが、直前の17日に一次冷却水の循環ポンプから水漏れを起こしました。
再び九電の図を見ていただきたいのですが、問題のポンプは桃色で示された一次冷却水の循環の中で蒸気発生器の下部あたりに設置されています。茶色で示されたものです。
原因はこのポンプを稼働させているモーターの軸のシール部分の不具合とされました。モーターの軸は冷却水の流れに対して垂直に差し込まれています。その先にプロペラがあってまわっているためです。
そのモーターの軸部分から150気圧で回っている冷却水の一部があがってきてしまうので、途中に3重のシールドをほどこし、純水をいれているのですが、それが漏れ出してきてしまったのです。

続く

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明日に向けて(1484)玄海原発3号機が蒸気漏れで発電停止!~危険な原発を即刻停めるべきだ

2018年03月31日 09時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180331 09:00)

昨夜(30日)夜に、23日に再稼働を強行した玄海原発3号機が、蒸気発生器に水を送る配管の一部から蒸気漏れを起こし発電が停止されました。
またも再稼働直後の事故の発生です。点検を何度も繰り返し、細心の注意を払って再稼働させても、極めて高い確率で故障事故が起こってしまう。それが原発なのです。構造的欠陥物なのです。

原発でひとたび事故が起これば膨大な放射能が飛び出してきてしまう。だから原発はほかのあらゆるプラント以上に故障事故が起きてはいけないのに、再稼働後のトラブルがかわせない。
今回は今のところ深刻な放射能漏れにはいたっていないようですが、しかしこれほどに危険な原発は、この段階で即刻停めるべきです!
もうはっきりとしていることは、原発は未確立なテクノロジーだということです。安全性の確保に抜本的に失敗しているのです。だからやめるべきです!再度の大事故が起きる前に!

もう少し詳しく見ていきましょう。今回蒸気漏れが発生したのは二次系の配管の中にある「脱気器空気抜き管」という機器だそうです。
九州電力が行ったプレスリリースのうち、蒸気漏れを起こした箇所を図示した「系統図」をご紹介しておきます。

玄海原子力発電所3号機概略系統図
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0125/2053/bti4y7z3.pdf

以降、この図を参考に説明を続けますが、この原子炉は「加圧水型」と呼ばれます。現在稼働している川内2号機、高浜3,4号機、大飯原発3号機、そして定期点検中に裁判で停止を命じられた伊方原発3号機のいずれも同じ型で、三菱重工製です。
そもそもこの型の原発は「蒸気発生器」に致命的な欠陥を抱えており、これに付随して二次系、三次系の配管で繰り返しトラブルを起こしています。同じ型の美浜原発ではメルトダウン寸前の事故や、悲惨な死亡事故も起こしています。

この原子炉が「加圧水型」と呼ばれるのは一次系冷却水(九電の図では桃色の部分)を循環させる配管の中に加圧器が設置されていて圧力が加えられているからです。どれぐらいかというと150気圧にされています。
水に圧力を加えると沸点が高くなります。この型の原発の中では300度でもまだ沸騰しない。このため150気圧300度の熱水が一次系配管の中を循環しているのです。
なぜこんなことをするのかというとよりたくさんの熱を運ぶためです。これを「蒸気発生器」に送り込み、ここで二次系冷却水(九電の図では青色の部分)と配管を介して接することで熱を移行させ、蒸気を発生させてタービンを回すのです。

しかしこんなに高圧の熱水を回せばさまざまな負担が発生してしまう。このためこれまで深刻な事故が繰り返されてきました。
最も大きな弱点は「蒸気発生器」にあります。この中には一次系の細い配管がたくさん配置されていて二次系の冷却水と接しているわけですが、抜本的に矛盾した役割が与えられています。
一つには150気圧300度の熱水をしっかりと閉じ込めること。もう一つには300度の熱を効率よく二次系に伝えること。しかし前者のためには配管を厚くした方がいいし後者のためには薄くした方がいい。

このため配管を絶対に壊れないように厚くすることができず、150度300気圧に耐えられなくなった配管にしばしば穴=ピンホールが生じてしまうのです。しかもピンホールはできはじめるとどんどん増えていく。配管が急速に劣化していくのです。
これに対してどうしているのかというとなんと定期点検のときにピンホールが生じた配管に栓をするという信じがたい対処が続けられています。
この点だけでも蒸気発生器が技術的に未確立であることがわかりますが、恐ろしいのは穴があくのではすまずに配管が破断してしまうことで、実際にこうした過酷事故が美浜原発2号機で発生しました。1991年のことでした。

配管の一部が破断したことで、なんと55トンの熱水が二次系統に流れ出してしまって原子炉が緊急停止。この国の原発ではじめて「緊急炉心冷却装置」が作動しました。
これは大変深刻な事故でした。1次冷却水は150気圧で回っていますから、配管破断によりものすごい勢いで冷却水が無くなっていき、メルトダウンに向かってしまったからです。このときは寸前で事故の進展が止まったもののまさに危機一髪でした。

加圧水型原子炉を設計した三菱重工は、さすがに「蒸気発生器」が未確立な部品であることを明らかにし、なんとその後に劣化したのちの蒸気発生器本体の交換を始めました。
しかしこの部品はもともと交換など想定していないがゆえに、九電の図を見ても明らかにように、堅牢に作られた原子炉格納容器の中に収められています。このため交換のためには、格納容器を切断して大きな穴をあけて行わなければならないのです。
格納容器の役目は過酷事故が起こった時に放射能を閉じ込めること。だから堅牢に作られているのにそこに巨大な切断面を作ってしまう。

このため当時から心臓移植手術などと言われましたが、こんなことをすること自体がすでにして設計の破たんなのです。
そもそも蒸気発生器が劣化した時点でもうこの原発の寿命は尽きていたのです。なぜって原発を廃炉にするまで交換など考えずに設計されたのがもともとの加圧水型原子炉なのだからです。

美浜原発はその後、2004年も深刻な事故を起こしました。しかもこの時は5名が死亡し6名が重傷を負いました。
事故が起きたのは蒸気発生器ではなくて、二次系配管で低圧給水加熱器と脱気器の間の配管でした。今回、玄海で故障事故を起こした脱気器のすぐそばでした。(九電の図で確認してください)
この配管が定期点検中で作業員が下にいる状態で突然破断。140度の蒸気が人々を襲い、4名が即死されました。この方たちは体中の水分が無くなってしまっていたそうです。その後、さらに1名が死亡。あまりに痛ましい重大事故でした。

この時に明らかになったのは、一次系冷却水系統や蒸気発生器でトラブルが繰り返されてきたため、一次系の「安全管理」に労力を奪われて、二次系統の点検があまりにおろそかになっていたことでした。
このため設計上は10ミリとされている配管の内側が腐食によって減肉し、事故当時は肉厚が1.4ミリにまで減ってしまっていることが見過ごされていたのです。なんとこの配管は1976年の稼働以後、一度も交換されていませんでした。
もともとはこの配管は、関西電力の内規で4.7ミリまで減肉したら交換すべきことになっていており、1989年に検査し1991年に取り替えることになっていたのに見過ごされていたのでした。

加圧水型原発のトラブルはそれだけではありません。現在、停まっている伊方原発3号機が再稼働に向かう過程で1次冷却水ポンプの故障が起こりました。九電の図で桃色の部分の下部にあるものです。
慎重に再稼働を進めようとする最中に起こった事故だけに注目して分析してみたところ、実はこのポンプも繰り返し水漏れ事故を起こしていることが分かりました。
当然、四国電力もその点を熟知していて再稼働の前に新型に交換していました。ところがその新品でたちまち故障が起こってしまう。要するにこの部品もまた技術的に未確立なのです。

九電では2015年の川内原発1号機の再稼働の際にも、わずか9日目に2次系冷却装置の細管に穴が空くトラブルも起こしています。再稼働にあたって慎重を極めているはずなのにこうしたトラブル続き。ここに原発の構造的な欠陥性、危険性が現れています!

今回、深刻な放射能漏れが起こってないから良いのではありません。この段階で停めるべきなのです。それこそが「人類の英知」です!
この国はすでに悲惨な福島第一原発事故を経験したのだから、もう二度と大事故を起こさせてはならないのです。

原発の稼働をやめよ!安全性を確保できない原発から即刻撤退せよとの声を強めましょう!

*****

参考のため、朝日新聞の記事を貼り付けておきます。

玄海3号機、蒸気漏れで発電停止 再稼働一週間で 九電
朝日新聞 高橋尚之 2018年3月30日23時42分
https://www.asahi.com/articles/ASL3Z7JBLL3ZTIPE03J.html

九州電力は30日夜、23日に再稼働した玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町)で、蒸気発生器に水を送る配管の一部から、微少な蒸気漏れを確認したと発表した。点検のためタービンを止め、送電と発電を停止する。
原子炉の出力も下げるが、停止するかどうかは未定。九電は、周囲への放射性物質の漏れはないとしている。

九電によると30日午後7時ごろ、パトロールしていた作業員が蒸気漏れを目視で確認した。報道への発表は午後10時半過ぎだった。
蒸気漏れがあったのは「脱気器空気抜き管」と呼ばれる部分。2次系の配管の一部で、蒸気発生器に送る水の中から余計なガスを取り除く設備だという。

蒸気漏れがあった部分を冷ますため、約75%まで達していた電気出力を同日深夜から少しずつ下げ、31日朝にもタービンを停止する見込み。タービンを止めても熱が十分下がらなければ、原子炉を停止する可能性もあるという。
玄海原発は23日に再稼働し、25日から発送電を始め、出力を徐々に上げていた。当初は4月5日に出力100%に達し、24日にも通常の営業運転に移る予定だったが、遅れることになる。

 九電の原発では、2015年に再稼働した川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)でも、再稼働から9日後に、2次系の冷却装置の細管に穴があくトラブルが発生している。この時は発電は止めなかった。(高橋尚之)

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明日に向けて(1483)京都府知事選に勝って原発を停め、政治に愛と思いやりを取り戻したい!

2018年03月23日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20180323 23:30)

京都府知事選が22日に告示されました。
僕は福山和人候補をバリバリに推しています!とにかくめちゃくちゃにキャラがいいからです。
ぜひまずは以下の講演をご覧になって下さい。その上で共感できたらこの動画を広げて応援してください。

出馬表明直後の2月21日に京都市の「みやこめっせ」で行われた4000人集会での発言で、会場中が泣いた、伝説となりつつある演説です。
僕もこの後に応援演説をさせていただいたのですが、この発言に心を鷲掴みにされ、かつてないぐらいドキドキしながら登壇しました。
ともあれご覧ください。直後にFacebookでアップされたものとYouTubeのものを貼り付けます。

2018府知事選/2・21府民大集会 福山和人さんの訴え(動画)
https://www.facebook.com/kobayashi.higashiyama/videos/1873117812763631/
https://www.youtube.com/watch?v=Vi6tRY46y78

京都民報(2018年2月22日)による文字起こし
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2018/02/22/post-21675.php

福山さんは原発再稼働にも断固反対されています。
そもそも弁護士として大飯原発差し止め訴訟や原発賠償京都訴訟の弁護団にも参加されていました。
京都府は関西電力の大株主ですからこの方が知事になれば、福井の原発群の稼働も停めることができる!

3月17日には三条河原での「つなぐプロジェクト」でのパフォーマンスの場でこんな風に発言されました。
後半で森友問題での国会の大混乱にも言及されています。8分のものですがすでに3400回再生されています。

原発再稼働反対!政治に大切なのはうそをつかないこと! 福山和人さんの訴え 3月18日
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213327566121974/

この日の行動を2分弱にまとめたものもご紹介します。
福山和人 つながるプロジェクト(3月18日)
https://www.youtube.com/watch?v=Pwe_v4hCdvc&sns=fb

なおこのパフォーマンスをプロモートしてくださったのは、丹下紘希さんや、つなぐ京都の西郷南海子さん、中村あゆみさんなどの仲間たちだそうです!

さて福山さん、告示日の22日には京都市役所前でこんな風に第一声を発して下さいました。10分の動画ですが、これもわずか1日で1400回再生されています。

告示日 福山和人さん第一声 3月22日 
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213361262524363/

みなさま。これらをご覧になってどう思われたでしょうか???
京都府民でなくてもかまいません。共感されたらぜひ拡散してください。この訴えを広げてください。

国会はいま森友問題で大揺れしていますが、問題の核心にあることは、僕は政治から誠実さや愛、温かさ、思いやりが欠けてしまっていることにあると思っています。
自分の意見に従うものだけをえこひいきしたり、矛盾をすべて部下に押し付けたり、嘘をつきとおして逃げ切るようなことが繰り返し行われている。
誰もがそんな状態を変えていきたいと思っていると思いますが、僕は今回それを京都という地方から行っていきたいと思います。そのためにこの府知事選になんとしても勝ちたいです。
みなさん。ぜひ力を貸してください。全国から応援してください。

なお相手候補たる西脇隆俊氏は国土交通省の元お役人です。森友問題にも絡んでいる官庁から安倍政権が認めた人物ですから、まさに忖度政治の中枢からの落下傘候補です。
しかもこれまで復興庁事務次官を務め、危険な被曝地帯に、いやがる避難者を帰還させんとあまりに無慈悲なことを行ってきた方。
ご本人も自分のウリは「国との太いパイプ」だと言われていますが、いまの安倍政権下で「太いパイプ」があるとは、いかに忖度を繰り返し、おべっかをつかってきたかを物語るものでしかありません。
そうやって官僚の方たちにひざまづくことを強い、心ある人々を排除してきたのが安倍政権なのですから。

その点で今回の福山和人さんを中心にした知事選は、地方行政までも意のままにしようとする自公政権に対する京都府民の抵抗戦です。
ぜひその点からも力を貸して欲しいです。

なお最後に選挙のためのものではないですが、京都市で行われた安倍内閣総辞職を求めるデモの動画もご紹介しておきます。これは5800回も再生されています。
多くの方がこういうデモを求めていて、こういう映像をみたいからなのでしょうね。

安倍内閣総辞職を求めるデモ 3月17日https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/10213318651259108/

みなさま。投票日は4月8日です!
ぜひお力をお貸しください!

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