富田パソコンサークル (Tomita PC Circle)

京都の京丹波町富田の「公民館」をホームに活動するパソコンサークルのブログ。

2008秋:東福寺

2008年11月24日 | Weblog



おびただしい人出は、京都の名刹といいながら歴史が浅くて
ロケーションも多くの観光寺と離れているので、普段は「穴場」的で
閑散としている「東福寺」の11月23日の昼下がり
紅葉の庭の真ん中にしつらえられた「通天橋」という回廊を目指して
いつもは、静かで落ち着いた参道に、
土産物屋や餅売りの市がたち、カメラを手にした人混みは
駅から寸分もとぎれない「蟻の行列」をなしていて
ガイドブック片手に、もう一つの手がしっかり相手をつかまえてるペアの人たちや、
人波の上に突き出た自分のツアーの旗をひたすら目指して
足の痛みと眠気に耐えながら団体観光客が押し寄せていました。
「紅葉を愛でる」という趣には、到底似つかわしない
ハンディスピーカのノイズにせかされて、いくひと、帰る人の列

残念なことに入園は、券を求めて境内を取り囲むその長蛇の列を目にするだけで
「あきらめ」ました。
最後尾に並んだところで、入園券は売り切れになるやろし、ただただ待つだけの
それほどの苦痛には耐えられるはずもなく・・・気を失います。

それにしてもあれほど並んで、その上トイレというトイレにも
同じような列が続いてた・・・
観光っていうのも、ああなると随分な「試練」にも見えて、意に反しようが
・・知らず知らずに「修行」されているんやな・・・さすがに「禅の本山」ヤナ・・・


中に入れないままやったけど、実のところは、その紅葉の異変に少し悲しさを覚えたものです。
どの木々の色もみな赤さびて、「ビビッド」な鮮やかさが消え失せて
正直、人が群れているほどの美しさを感じられず
紅葉のあふれる中庭に「秋の色」はにじんではいませんでした。
いつまでも夏の名残のような暑さが続き、吐く息が白くなる
冷え込みが徐々に長く続かないせいで
一気に冬が来て、突然赤さびて落葉するのです
一枚一枚の葉がしっかりと秋を味わうことなく、息絶えて
枯れきってしまうようにも見えます。





ここに限らず、私たちの山々や庭木の黄色も赤も「萌える」ような彩りが
失われてしまいました・・・「温暖化」は警鐘を鳴らし続けています



冬の厳しさを乗り越えることがないせいで、
2050年にもうこの国で「桜」が咲かないという説があるほど
季節の移ろいの時間が消えて感じられる今日この頃です