エクセルで作られたブックやシートを良く目にします。
そんだけ、計算も文書も混じった文書作りに便利な証だと思うんですが
・・・ちょこざいなこと言わしてもらうと
エクセルのファイルの見栄えは、「書式設定」でなんとでも変わるのに
そういうちょっとした工夫のない、見にくい表や計算書などを見かけると
・・・もう一工夫したら、おもしろいし、見栄えが良うなるのにって
思うことがあります。
エクセルの仕上げや見せ方は、もう一歩踏み出すと
「表示形式」の取り扱いにあると思います。
とりわけ、表示形式の「ユーザ定義」というのをある程度自在に
扱えると、なんとなく達成感やおもしろみが増してくると思うんですが・・・
「ユーザ定義」などともったいぶった言い方がいかにも取っつきにくいんですが
使うもんの使い勝手と使うもんのオリジナルな表現でセルの値を
表示するということです。
実は、セルの書式設定の「表示形式」にはたくさんの種類があって
日付や通貨など枚挙にいとまがありません。
それに日付のあとに、「aaa」と入れるだけで曜日まで表示できるというところまで
サークルで取り上げたりしたように、理屈がわかれば
見やすい表作りの大きな武器になります。
今回は、ほんのちょっとした工夫と小細工で、
なんとなく「カシコイ」表示の仕方が「ユーザ定義」で出来るという
課題を考えついて、トライしてもらおかなと思いついたんです・・・が
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/ca/7cc1b8d27439523b8740c9039970abd9.jpg)
上の図は、例題として「請求書」を想定したものです。
なんの変哲もない計算表ではあるのですが、この表で入力する場所は、
B1という青色のセルの請求日の日付だけです。・・・それでいて
ピンクの納入期限の20日後の日付が自動的に計算され、その上で
請求書のB6というセルには、「恐れ入りますが「納入期限の日」までにご送金願います」
と自動的に表示される仕組みが施されているのです。
もちろん、請求日が変わるたびに連動して変わるようにもなっています。
一通り解説するとすれば・・・
まず請求日の入力欄B1には、「8/1」という風に日付入力します
次にその下の「納入期限」のB2には、B1の値に20日後ということで
20を足せばいいので「=B1+20」という数式を設定しておきます。ただ
これだけでは、その日を表す数字(シリアル値)でしかないので
書式→「セル」→「表示形式」→「日付」で表示の仕方を設定しておきます。
「ユーザ定義」
ココまで出来たらいよいよB6のセルの書式設定です。
ここで、「ユーザ定義」などという小難しいのんが登場するんですが
理屈さえ覚えといたら簡単です。
まず、B6にはどんな数式を設定しとけばいいかというと
実は図にもあるとおり、納入期限を示しているのがB2のセルなので
「=B2」とするだけです・・・そうなんです・・・いかにもいろんな仕掛けがあるようで
実際は、セルの値に言葉で飾ってあるのに過ぎません。
まずB6のセルをクリックして書式設定で「日付」の「表示形式」にしときます。
すると、その形式が「m"月"d"日";@」となっているのに気づくでしょう
この際セミコロン(;)とアットマーク(@)は無視して削除しても差し支えありません
大事なのは、そこではなくmというのがエクセルでは「月」を意味し
dと言うのが「日」を表していると言うことと、それぞれの値の後ろに
「”」コーテーションでくくって、「月」と「日」という漢字が振られているところにあります。
「”」コーテーションでくくった文字こそが、表示する際の「ユーザ定義」を表しているようなものなんです。
セルにある値を「○○円」としたいときは、「0”円”」という表示形式に設定し
「○○個」としたいときには表示形式の窓に「0”個”」と末尾に付け加えればいいのです。
これは何も末尾の単位に限りません。
仮に「金○○円」と表示させたければ、「ユーザ定義」を選んでおいて
次のように設定しておきましょう・・・頭も末尾もコーテーションで
表示したい文字を区切っておきます
”金”0”円”
これが、ユーザ定義の原則みたいな理屈ですので
例題の場合の「ユーザ定義」の表示形式の設定窓には
「日付」として設定した部分の両側を囲むようにそれぞれの文言をいれて
”恐れ入りますが”m”月”d”日””までにご送金願います。”
というような、やたら「”」コーテーションで区切られたもっちゃりした
表示形式を設定することになります。
ただし、こうしておくと、試しに請求日の日付を変えると
ここんとこもちゃんと連動して日付が変わっていくようになります。
・・・何となく「やったぁ」って感じも持てますよ・・・
まぁこれは、あくまでも例ですのでこの方法が絶対というわけではありませんが
こうした表示形式の「ユーザ定義」を会得すると
ひと味違う表作り・文書作りが出来ようになります。