ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『雪屋のロッスさん』

2006-07-15 06:05:18 | わたしの読書

雪屋のロッスさん』 いしいしんじ

魔法が足りない。そんなことをぼんやり思った。『ぶらんこ乗り』の印象が強すぎたのだ。ほとんど、麻薬患者のような感じで、あの陶酔感を期待していた私には、ちょっとだけ、がっかりした部分もあったと思う。
それでも、いしいしんじの不思議な世界は、しっかりと存在しています。
私にとってのいしいしんじは、こちらの世界とあちらの世界のハザマの世界。それは、非現実的な物語だけれど、しっかりと、こちら側に結びついている。

そんなハザマの短編が30もつまった本。何が描きたいのか理解できない・・・それが魅力というのもおかしいけれど、そんな、不思議ないしいしんじワールドに、どっぷりとつかりました。印象深かったのは、『似顔絵描きのローばあさん』と『しょうろ豚のルル』。
さて、次は、いよいよ『麦ふみクーツェ』に挑戦です。


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2 コメント

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マーガレットさんへ (こもも)
2006-07-24 20:00:00
私の中の一番も、今の所「ブランコ乗り」です。

本当に不思議な本でした。今まで読んできた本のどれとも違う、文章、世界・・・。なんて作家さんなんだ!と思います。

ただ、この本(「雪屋のロッスさん」)は、やっぱり、魔法が足りていないなというのが、正直な感想です。

ちなみに、今読んでいる「麦ふみクェーツ」は、かなり、おもしろいです。「ブランコ乗り」ほど、のめりこみませんが、「ブランコ乗り」より、ドキドキさせてくれます。

読み終わるのが、楽しみです!良かったら、是非!

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知らなかったいしいしんじ (マーガレット)
2006-07-23 16:24:39
全く知らない作家さんでしたが、ここで話題になっていることをちらっと娘に話したら、娘たちの間でも話題になっているとのこと。娘はまだ読んでいないらしいが、「みんなはおもしろいのはブランコ乗りだけと言ってるんだけど・・」と言う話。それになんと、日経新聞にエッセイを連続で書いていたのです。一回目のアトピー皮膚炎はものすごくおもしろかったのですが、2回目の話は文章がよくわからなかったのです。本もこんな風かな?と思ってしまいました。ちょっと興味がわいてきたところです。遅ればせながらのコメントすみません。

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