『雪屋のロッスさん』 いしいしんじ
魔法が足りない。そんなことをぼんやり思った。『ぶらんこ乗り』の印象が強すぎたのだ。ほとんど、麻薬患者のような感じで、あの陶酔感を期待していた私には、ちょっとだけ、がっかりした部分もあったと思う。
それでも、いしいしんじの不思議な世界は、しっかりと存在しています。
私にとってのいしいしんじは、こちらの世界とあちらの世界のハザマの世界。それは、非現実的な物語だけれど、しっかりと、こちら側に結びついている。
そんなハザマの短編が30もつまった本。何が描きたいのか理解できない・・・それが魅力というのもおかしいけれど、そんな、不思議ないしいしんじワールドに、どっぷりとつかりました。印象深かったのは、『似顔絵描きのローばあさん』と『しょうろ豚のルル』。
さて、次は、いよいよ『麦ふみクーツェ』に挑戦です。
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本当に不思議な本でした。今まで読んできた本のどれとも違う、文章、世界・・・。なんて作家さんなんだ!と思います。
ただ、この本(「雪屋のロッスさん」)は、やっぱり、魔法が足りていないなというのが、正直な感想です。
ちなみに、今読んでいる「麦ふみクェーツ」は、かなり、おもしろいです。「ブランコ乗り」ほど、のめりこみませんが、「ブランコ乗り」より、ドキドキさせてくれます。
読み終わるのが、楽しみです!良かったら、是非!