ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『ムーンレディの記憶』

2009-02-20 11:31:58 | わたしの読書


『ムーンレディの記憶』 E・L・カニグズバーグ作 金原瑞人 訳

この物語、そろそろ80歳迎えようかという作者・カニグズバーグさんの作品なのだそうです。
びっくり!80歳ですか!
ストーリー展開と言葉のスピード感は、少しも衰えることなく、いえ、以前読んだもの
より、アップしているような印象さえ受けました。

転校生のアメディオは、ウィリアムといっしょに、風変わりなゼンダー夫人の大邸宅
で家財処分の仕事を手伝ううちに、モディリアーニのヌード画を発見する。
ところがその絵には、過去から現在にわたる驚くべき真実が隠されていた。
(本書カバーより)

絵画を元にした謎解きは、『クローディアの秘密』を思い出させてくれました。
ナチスの歴史を絡めた謎解きは、とにかく、面白い!
それに、ゼンダー夫人の魅力的なことと言ったら!一番のお気に入り人物となりました。

とてもとても、面白くて、夢中になって読みふけったのだけれど・・・・・
(まさに、暇さえあれば本を開いておりました)
実は、あとがきを読んで、登場人物の何人かが、前作『スカイラー通り19番地』に
登場していることを知り、続けて『スカイラー通り・・・』を読んでしまった私。
これが、また、とても面白くて・・・・私の中では、『スカイラー通り・・・』に、押され気味の
『ムーンレディの記憶』となってしまいました。
これから読まれる方は、是非、順番通りに読まれることをおススメします。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読みたいなぁと・・ (jasumin)
2009-02-20 15:15:34
読みたいなぁと思っていたのです。

でも、後発でよかった!(笑)
順番どおりに読もうっと!
続編になっているとは、ちっとも知りませんでした。ヘヘ

これも金原さんの訳なのですねー。
最近、私の周りには金原さん訳の本が多すぎます(笑)
今読んでるのも、娘が読んでるのも、そうです。おぉー
お会いしたこともないのに、金原さん贔屓の我が家です。
でも、積読が増えそうなので、ちと我慢です。でも読みマース!
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Unknown (ぱせり)
2009-02-20 16:32:30
こももさんの感想、楽しみに待っていたのです。
最高ですね。わたしはこれまで読んだカニグズバーグのなかでこの本が一番になってしまいました。80歳でこれですものね、これからもお元気で書き続けてください、と心から思います。
うふ、わたしもゼンダーさんのファンです。それからピーターのおかあさんも。最後のふたりの対決、すごかったですね。どちらも存在感ありすぎ!圧倒されてしまいました。
それから、やっぱりふたりの少年たちのチームワークがすばらしかった~。性格も育った環境もまったく違う少年達がすごく素敵に描かれていて。とくにウィリアムの「肩の上の天使の声に耳を傾ける」しぐさ、でしたっけ?
こういう表現にもうメロメロでした。
カニグズバーグさん、うますぎます。
そして、いきなり後半でナチスがでてきて・・・ああ・・・カニグズバーグって、ユダヤ人ですよね、そのユダヤ人のカニグズバーグがこういうメッセージを発信できるって、容易なことじゃない、と思うのです、ああ、ホントにすごい人。

「スカイラー・・・」いかがですか?
わたしはこちらは、あまり良い印象がないんです。でもこの「ムーンレディ」がとてもよかったので、「スカイラー通り」のほうも再読してみようか、と思い始めています・・・とくにこももさんが「スカイラー・・・」が「ムーンレディ」を押している、と言われた日には、なおさらです・・・
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私も読みましたよ。 (そらこ)
2009-02-20 21:58:26
なんという偶然でしょう。わたしも読んだばかりなんですよ。ちょうど、こももさんと同時期に読んでいたのですね。物語の最初のうち、こと細かく書かれていた(そのひとつひととつがまた面白い)ことが、最後にひとつになって、見事です。読み返すたびに、おお、これはそういうことだったのかと発見するので、何度も読み返しています。
スカイラー通りはかなり前に読んで、忘れかけていたので、懐かしかったです。バート「とレイと、ウイリアムのお母さんの関係も、やっぱりどこかで読んだ記憶があります。訳者あとがきに短編集『影 小さな5つの話』のなかにエピソードがあるというのを読んだのですが、その短編集を読んだ記憶はないのでした。
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jasuminさんへ (こもも)
2009-02-23 22:58:56
もう、読み始められましたか?
80歳。80歳って、なんだ、まだまだ若いんだ。
そんな気持ちにさせてもらいました(笑)
あとがきで教えてもらわなければ、全く、気がつきませんでしたが、よく考えたら、そのくらいのお年ですよね。
本当に、すごいです。

そうそう。金原さんは、一体、どれだけの訳を手がけておられるのでしょうね!
私も、最近読む本は、金原訳ばかりです。
つい最近読んだ別の作家さんの本も、金原訳でしたっ!
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ぱせりさんへ (こもも)
2009-02-23 23:06:26
ぱせりさんは、スカイラーから、ちゃんと順番通りに読まれたのですよね。
私も、そうやって読んだら、また違う感想かもしれないと、今、強く思っています。
だから、ムーンレディは、また、いつか再読しなくてはいけませんね。うふふ。
ただ、私は・・・・・・初恋に弱いのですよ!ぱせりさん!!
だから、スカイラーに分が上がってしまうのです。たぶん(笑)
薔薇の天井を想像するだけで、胸がドキドキしちゃうんです!
成人式×2歳だというのに、困ったおばちゃんですね。
でも、カニグズバーグさんは、成人式×4でした!

ウイリアムの「肩の上に・・・」は、私も大好き!
自分で、ちょっとやってみたんですよ。
本当に、素敵な表現ですね。英語では、どんな表現なんだろうって、今、思っています。
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そらこさんへ (こもも)
2009-02-23 23:13:47
まあ!なんだか嬉しいです。
そらこさんのページ、本当に素敵にまとめておられて、さらに、嬉しい気持ちになりました。
カニグズバーグさんの作品は、まるで、ジェットコースターに乗っているようなので、なかなか、本の内容を自分の言葉で書く作業が難しいです。
さすが、そらこさん!

バートとレイの物語は、どこで読まれたんでしょうね(笑)
そういうのって、ありますよね!
それを探すために、本棚に一日座り込んだことがありますよー。
それも含めて、本の魅力ですよね。
私たちの脳に、パッチワークのように、色々な本の中の言葉が紡がれているんだなーと思うと、ドキドキします。
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