『そこまでの空』 安野光雅 俵万智
俵万智さんの短歌が好き。
31文字の中に、ドキッとするような輝きがかくれている。
ハッとさせられるたび、ああ、この人の短歌は素敵だなあと思う。
正直、安野さんの絵は、イメージじゃなかった。
安野さんの絵は、もちろん好きだけれど、
俵万智さんの短歌は、写真とか、原色がパッと目にとびこんでくるような
ポップアートのようなものをイメージしていたから・・・
でも、そんな思い込みは、思い込みで終わりました。とても良かった。
『あい』という言葉で始まる五十音だから傷つくつくつくぼうし
一首目から、ガツンとやられてしまった。
さりげなく添えられた安野さんの絵が、また、良い。
そしてやっぱり思うのは、やっぱり俵万智さんの短歌が好き♪
子どもの頃からの趣味で、未だに、詩や短歌を書くのだけれど
一生のうちで、一首でも、彼女のような短歌が作れたら、どんなに幸せかなあと思う。
その短歌を一首もって、天国に渡るのになあ。(・・・行けますよね?)
男とはふいに煙草をとりだして火をつけるものこういうときに
「もし」という言葉のうつろ人生はあなたに一度わたしに一度
村上さんの小説の余韻に浸っていたくて、しばらくは、何も読まないでいようと思って
いたのだけれど、息子に、
「夏休みの読書感想文を書くための本を紹介して~。ルパンやツバメ号じゃ、
ちょっと書けそうにないから~。」
とお願いされ、図書館に。そのために行った図書館で、手にしたのがこの本だった。
気持ちの切り替えには、ピッタリの一冊だったな。
特に、好きな歌が、記した3首。何度も、繰り返して読んだ。
さて、息子くんに、何を紹介しようかと頭を巡らせ、読んでみたかった本を何冊か借りてきた。
まずは、一冊目『風の靴』。すでに、スラスラと序盤を読み終わりました。
とても、いいです。