ファンタジアランドのアイデア

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韓国大統領はなぜ退任後、逮捕されるのか スモールアイデア NO 177

2018-08-17 22:47:24 | 日記
 韓国の大統領は、任期終了後逮捕されることが多い。大統領経験者が、頻繁に刑事事件容疑で逮捕された国は韓国の他にはないあまりありません。このようなパターンを見ていると、石器時代の族長が、次の力のある族長に殺されるまで、地位を保つ構造を思い出してしまします。韓国民の方も、大統領経験者が逮捕されることをた恥ずかしいことだ思う人も少なくないようです。一方、大統領経験者が逮捕されたことを、刑事事件に聖域を設けなくなった制度の進化を喜ぶ人もいるようです。私見ですが、これだけ元大統領が逮捕されて、官憲の元に拘束されていて、国家機密の漏洩などの心配はないのだろうかと危惧することがあります。
 そこで、韓国大統領はなぜ退任後、逮捕されるのかを考えてみました。韓国は、日本以上に世界でも稀な単一民族の国です。血縁を中心とした集団主義社会でもあるのです。韓国では、家族などのウリの中では礼儀や伝統的な拘束力を持つ道徳が守られています。社会構造は、家族、血族、親族、地縁、学縁がウリの関係になり、この外縁にナム(他人)が配置されます。他人であるナムには、拘束力や道徳的人間関係は希薄になります。韓国を訪れるごとに感じたことですが、人間関係がフランクになる傾向が見て取れました。でも、これは、ナムの関係が増えたためだと分かり始めたのは最近のことです。家族関係の中では、まだまだ厳格に道徳律が守られているようです。ウリは、家族、堂内、門中、宗族、同窓、同郷、知人、民族と広がります。危機になればウリは、家族、堂内、門中、宗族、同窓、同郷、逆の順で小さく縮んでいくようです。明治時代に日清・日ロ戦争がありました。朝鮮を侵略する日本とロシア、そして清国の危機を前にして、朝鮮は団結できませんでした。朝鮮王朝内の堂内や門中の内紛が、外国の侵略より優先されたのです。
 大統領の権限や仕事は膨大で、一人ではとても処理できません。韓国では、新政権が誕生すると大統領は、中枢にウリを配置することが一般的です。大統領の仕事と権限が膨大で、その透明性が確保できないのです。さらに、合理性のある作業分担の仕組みができていないようです。どうしても、大統領の恣意や側近のウリによる情意が、政策に入って行くようです。ウリの関係になった場合、頼み事はなかなか断れない事情があります。そのような情実も大統領の権威が充実している時には、表には現れません。でも、韓国大統領は退任が近づくと、急速に求心力がなくなります。この時に、ウリによる不明瞭な情実が糾弾され始めることになります。
 韓国社会には、「水に落ちた犬は打て」と、敗者に厳しい風潮があります。ウリで固めた政権は、求心力を失うと、ナムの攻撃に遭うようです。ウリの外側は、ナムと呼ばれ、無関係な赤の他人です。大統領の任期の後半には、いずれ力をなくす権力中枢にも遠慮がなくなるのかもしれません。本当は行き過ぎた行為を、中枢にいる人々が行っているのかもしれません。それが、政権末期に糾弾されるというパターンになっているのでしょうか。
 余談ですが、韓国の行政職員は優秀です。その評価は、成果主義によるものになりつつあります。短期間で成果を上げる仕組みになっています。政権が充実している初期において、難問を解決するように仕向けた方が、成果が上がるようです。後半になると、実行力が低下します。政府関係のプロジェクトに参加する企業は、初期の段階で食い込むことが、有利に事業を運ぶことができるようです。