あの、伝説(?)のギャーズンとの戦いから、1時間。
一時は戦場と化した、北一族と西一族の村をつなぐ道。
今は、
それさえも、忘れ去られようとしている。
(そもそも、目撃者なし)
今や伝説のふたりとなったアヅチとマツバは
まだ、
そこにいた!!
「俺は腹が減ったんだ!」
「私もよ!!」
「だから、早いとこ西一族の村に行こうと云ってんだよ!」
「西は嫌だって云ってるじゃない!!」
「ふたりとも~ケンカはやめてぇ~~」
へび呼ロイドは涙目で、キコキコ。
1時間前の仕合せモードはどこへやら。
「なんでも食べさせてあげるから、ケンカはやめてぇ~~」
「・・・なんでも?」
「なんでもって云ったわね?」
「もちろん!」
へび呼ロイドは、ぐっと胸(?)を張る。
「ギャーズンを倒し、オイラたちの同僚を救ってくれたしね!」
ぐぎゅるぎゅるるるる
ふたりはお腹が空いている!!
「そういや」
アヅチが首を傾げる。
「お前の助かった同僚って、どこにいるんだ?」
「そうね」
マツバも云う。
「これで同僚が助かったのは、間違いないのかしら?」
「うん!」
へび呼ロイドは、ぐっと胸(?)を張る。(2回目)
「オイラたちの同僚助かったよ!」
だから、それをどうやって確認するのか!
「おい。それから、もうひとつ気になってたことがあるんだけど」
アヅチはへび呼ロイドを掴む。
「なんで、お前、〈オイラたち〉なんだ?」
「・・・え?」
アヅチの素朴な疑問が、今ここに!
「えっ? えっ??」
へび呼ロイドは、アヅチとマツバを交互に見る。
アヅチは、ぐっと、へび呼ロイドを掴んでいるし
マツバは興味あるようなないような目で、見ている。
「それは、・・・ね」
しゃきーーーん☆
「オイラたち実は」
へび呼ロイド、真の姿が今ここに!!
ぐぎゅるるるるるるる
「・・・まあ、いいか」
自分で振っておいて、アヅチ!!
「とにかく西へ行こう。腹が減った」
「いやよ!」
マツバ、まだごねる。
「なら、私は北を経由して、東へ行くわ!!」
「ねえ、ふたりとも、オイラたちの真の姿を!」
ひらひらひらひらひら
と
そこに、1枚の紙が。
けれども、
アヅチマツバに、へび呼ロイドは、それに気付かない。
・・・旅に出ます。探さないでください。by同僚
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