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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「夢幻章伝」81

2015年11月27日 | 物語「夢幻章伝」

あの、伝説(?)のギャーズンとの戦いから、1時間。

一時は戦場と化した、北一族と西一族の村をつなぐ道。
今は、
それさえも、忘れ去られようとしている。

(そもそも、目撃者なし)

今や伝説のふたりとなったアヅチとマツバは

まだ、

そこにいた!!

「俺は腹が減ったんだ!」
「私もよ!!」
「だから、早いとこ西一族の村に行こうと云ってんだよ!」
「西は嫌だって云ってるじゃない!!」

「ふたりとも~ケンカはやめてぇ~~」

へび呼ロイドは涙目で、キコキコ。

1時間前の仕合せモードはどこへやら。

「なんでも食べさせてあげるから、ケンカはやめてぇ~~」

「・・・なんでも?」
「なんでもって云ったわね?」

「もちろん!」

へび呼ロイドは、ぐっと胸(?)を張る。

「ギャーズンを倒し、オイラたちの同僚を救ってくれたしね!」

ぐぎゅるぎゅるるるる

ふたりはお腹が空いている!!

「そういや」

アヅチが首を傾げる。
「お前の助かった同僚って、どこにいるんだ?」
「そうね」
マツバも云う。
「これで同僚が助かったのは、間違いないのかしら?」

「うん!」

へび呼ロイドは、ぐっと胸(?)を張る。(2回目)

「オイラたちの同僚助かったよ!」

だから、それをどうやって確認するのか!

「おい。それから、もうひとつ気になってたことがあるんだけど」

アヅチはへび呼ロイドを掴む。

「なんで、お前、〈オイラたち〉なんだ?」
「・・・え?」

アヅチの素朴な疑問が、今ここに!

「えっ? えっ??」

へび呼ロイドは、アヅチとマツバを交互に見る。

アヅチは、ぐっと、へび呼ロイドを掴んでいるし
マツバは興味あるようなないような目で、見ている。

「それは、・・・ね」

しゃきーーーん☆

「オイラたち実は」

へび呼ロイド、真の姿が今ここに!!





ぐぎゅるるるるるるる

「・・・まあ、いいか」

自分で振っておいて、アヅチ!!

「とにかく西へ行こう。腹が減った」
「いやよ!」

マツバ、まだごねる。

「なら、私は北を経由して、東へ行くわ!!」

「ねえ、ふたりとも、オイラたちの真の姿を!」

ひらひらひらひらひら



そこに、1枚の紙が。

けれども、
アヅチマツバに、へび呼ロイドは、それに気付かない。

・・・旅に出ます。探さないでください。by同僚



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