「これがっ」
これが、谷一族(ミィチカ宅)の秘宝っ!!!
「待ってなさいよ、アヅチ!」
「マツバぁあああ~。アヅチがぁああああ~」
涙を流しながら、ただ、叫ぶだけのへび呼ロイド。
マツバは、箱の中身(秘宝)を取り出す。
「これでっ。・・・これで、今助けるから!」
「(マツバっ!!)」(アヅチ、ギャーズン内での声)
「くっ!?」
アリーは、思わず構える。
その様子を見て、マツバは確信を得る。
この秘宝が、ギャーズンドコズンドコを倒すものに間違いないと!
そう
この、
「この懐中電灯で!! って、ぇええええ!!!??!!??」
「か、」
「(か、)」
「懐中電灯ーー!!??」
・・・・・・。
・・・・・・。
時が止まる。
「(アヅチ・・・)」
「(マツバ、それ・・・)」
「(懐中電灯・・・)
「(・・・見りゃわかる)」
「(そうね)」
「(・・・ありがとう)」
「(!?)」
「(ありがとう、・・・今まで楽しかった)」
「(!!?)」
「(海一族で食べた、海鮮バーベキュー)
「(!!!?)」
「(東一族で入った、温泉)」
「(!!!!?)」
「(砂一族で髪の毛ブンバボン)」
「(!!!!!?)」
「(谷一族で見た壁画)」
「(!!!!!!?)」
「(北一族の豆乳)」
「(あ、・・・アヅチ??)」
「(ありがとう、素晴らしき日々)」
「(ちょっ、)」
「(俺は、君と旅した日々を忘れない)」
「(アヅチーー!!?)」
もはや、キャラ変わっているよ!!
「アヅチぃいい、しっかりぃいいい!!」
へび呼ロイド、叫ぶ。
「ええい、もう!」
マツバは覚悟を決める。
これしか、・・・ないのだ!
「スイッチ、ON!!!」
ピカァアアアアアア!!
「むむっ。この光は!」
そのころ、谷一族の村。
「この光は、俺を呼ぶ光!! な、気がする!」
トウノが立ち上がる。
「トウノ!」
ミィチカの声。
「急がないと、夕方のお客さん入るのに!」
「むむっ。そうか!」
トウノは坐る。
ピカァアアアアアア!!
「ま、まぶしぃいっ!」
へび呼ロイドと同僚たちは、一歩下がる。
さすが、谷一族の秘宝。
坑道内での採掘のための光!
その明るさは、半端ないぜ!
ついでに
寿命もLEDには劣らない!
「まぶしいし、これ、熱っ!」
マツバも、まぶしさのあまり、薄目だ。
「お、」
「お?」
「オギャァアアアアアア」
その光を浴び、ギャーズンが苦しみだす。
「ギャーズン、大丈夫なりか!!」
まさか
この懐中電灯
効いてる!!?
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