TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「水辺ノ夢」62

2014年03月28日 | 物語「水辺ノ夢」

ふと、杏子は目を覚ます。

あたりは、少し、明るくなっている。

杏子は起き上がり、部屋を見渡す。
「・・・圭?」
杏子は、居間、隣の部屋も見る。

圭はいない。

杏子は首を傾げる。

こんな朝早くに、圭はどこへ行ったのだろう。

「・・・あ」

ひょっとして、自分の手紙を、湖に流しに行ってくれたのだろうか。

「圭・・・」

杏子は、家の扉を開ける。
外を見る。
朝早い時間。
西一族は、まだ、誰もいない。

杏子は外へ出る。

湖へ向かう。

時間がたてば、西一族と接触するかもしれない。

杏子は自然と、早足になる。

「圭!」

杏子は圭を呼ぶ。
走る。

水辺に着く。

水辺には、誰もいない。

「圭!」

再度、杏子は、圭を呼ぶ。
あたりを見る。

「圭、だって?」

その声に、杏子は振り返る。
聞き覚えのある声。

そこに

「広司・・・」


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