チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

フジモリワールドへようこそ

2016年09月22日 | どこかへでかける

 

 焼き物の原料などを買うため瀬戸へゆく、

そのルートはいろいろ選べるんだけど、今回は前より期待していたモザイクタイル・ミュージアムへ

行くために笠原町を通るルートで。

 

笠原は古い製陶業のまち。

  

ちょっとさびれつつある町並みにいきなり。

 じゃーん!

 

敷地はミュージアムにしては狭い。でもこの芝生のエントランスの細い路をあるいてると

ここはどこだろう?ムーミンの住む町?っておもう。

くねっとしたほそい路を歩くときから、この空間に入り込む。

 

よくある有名建築家の美術館はエントランスがゴージャスでしょう。

岐阜市にできた伊東豊雄の図書館でもそうだし、今度のオリンピックも隈研吾の建築はそうなるでしょう。

でもこの小さな入り口!

おそらく世界たくさんある美術館で一番ちいさな入り口だとおもう。

このトビラは合板を手斧ではつってあるのです。だから表面がガタガタしている。

「ひとのうちかしら?」と思うくらいの大きさの木製のトビラが、前に立つと

自動ドアで、さーっと開くのです。魔法のように感じてしまう!

 

    

窓枠は鉄棒を溶接してある。黒々したマットがすでに古い建物みたいに感じさせる。

しかし今後錆びて来ないだろうか。それもまたよし、藤森建築。

 

   

そしてこの雑な左官!うちの家みたい!親近感増す増す。

 

  

ムーミンを連想させたのはこの正面入り口の屋根から。

一枚一枚不揃いの銅板が重ねてある。

藤森さんは石で屋根を作る時もこういう不揃いを重ねる。きちっとしてないのを選ぶ。

 

 

横はこうなっていました。

ロールケーキを切ったみたい。

 

煙突もあった。

煙突も左官でしあげてあって、円錐。細かい配慮。

そしてこの屋根の際に植えてある松のメンテをするためにはしごが

窓枠と同じ鉄の溶接でつくってある!なんて美しいはしご。

いったい誰がどんなふうに松の手入れをするんだろう?見たい、その瞬間が!

 

さて内部。

わたしは時間がなかったので今回はミュージアムショップとトイレだけしか見てないんですが。

 

  

コンクリートのシマシマのあいだに漆喰がつめてあった。

こんなことするの藤森さんしかいないでしょう。

左官もゆるいのです。

 

次にいくときは中も入って細部をみてみたい。

どうぞ笠原にいきなり生えてきた大きいキノコのようなミュージアム、

ぜひ足を運んでみていただきたいです。

 

 

この小さな入り口をめざして。

 



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