チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

まだサンタが来る年齢

2023年12月11日 | 家の中でつくるコマゴマ

 今年のクリスマスは父ちゃんが本物のモミの木を山の現場から持ってきた。

本物はチクチクしているけど、葉っぱの生え具合がしっかりしていて

いかにもツリーという風合い。

オーナメントが少なくてもそれなりに見える。

中1息子とちまちまお飾りつけて、徐々に気分が年末へ向かう。

息子のところに今年サンタさんは来るのかな。

 

わたしは年末ギリギリまで草刈り仕事に追われ

とうとう先週、肘が腱鞘炎になってしまった。

家の掃除もままならない。鍋も持ちづらい。

 

いつもなら初冬からゆっくり始める編み物もできずにいたけど

お飾りにするプチ靴下を編んできたら気持ちがほっこりしてきた。

毛糸の毛ざわりと色は癒しになるなあー。

外仕事でテストステロン的だったのがオキシトシンに向かっている気分。。。

 

 


晩夏の毛糸染めー赤紫蘇の搾りかす

2023年10月03日 | 家の中でつくるコマゴマ

 

 夏がはじまってから、ずっと毛糸を編んでいない。

夏の仕事、草刈りをガーッとやっていると、じいっと座って

手作業することがアタマにしっくりこない。

もちろん猛暑だったこともあるけれど。

 

 

 

夏の終わりに、赤紫蘇ジュースを仕込んだ。

その残りの赤紫蘇を見て、今年はふりかけのゆかりにするのでなく

これで染めてみようと思った。

赤紫蘇は一旦茹でてあるので、紅い色はあまり残っていない、

むしろ緑色。

まずフラスコでちょっと染めの実験をしておく。

炒め物などする横で。

 

媒染は今回は鉄と銅をつかう。

左・鉄媒染   右・銅媒染

わたしが染める毛糸はもらいものばかりなので、毛糸の種類がわからない。

アクリルが混じってるのもあれば、毛100%もあり、モヘヤもある。

染めてみるとなんとなくわかってくる。

毛はよく染まる。

薄い緑色が、銅媒染・赤紫蘇で染めたもの。

あとはうっすら小豆のような色や、色がついてるのかわからない

くらいの仕上がり。

でも最初は真っ白毛糸だった。

見ていてウフフと思う白になった。

これを組み合わせてやっぱり靴下かな。

 

 


味噌仕込み2023

2023年02月20日 | 家の中でつくるコマゴマ

 今年も味噌を仕込む時期がやってきた。

2022年に苦労して作ってきた大豆を使っての味噌作り。

友人がうまくスケジュールをまとめてくれたので、その流れに乗って

あとは動くだけで、大豆焚き以外は楽をさせてもらった。

 

まずは麹づけから。

麹をつけるお米は硬質米がよいとのことで

うちのお米を使ってもらうことになった。

米17kgをまず蒸すこと40分。

 

人肌にまで冷ましてから、麹菌をまぶす。

美容によい作業。

丸一日以上保温機に入れて麹菌がお米に住み着いたところを

見計らって大豆焚き。

朝5時くらいから火入れ。

真っ暗で寒いけれど風はない。よい天気。

自分たちの大豆だけではなくグループホームのお味噌の分も

茹でるので、釜ふたつ使って豪快に。

合間に餅やパンを焼いたり味噌汁を作って飲んだり

いろんな人ものぞきに来るし、手伝いってくれるし

しゃべっていくし、でとても賑やか。

 

昔もきっと味噌仕込みのときはこうやってご飯を作って食べながら

お茶を飲みながら、ワイワイやっていて一つのイベントだったんだろうな。

 

茹で終わったのが12時頃、だいたい7時間茹でたことになる。

午後からお借りしたミンサーで大豆をマッシュにしていく。

地域支援のみなさんも、塩きり麹の上にマッシュした大豆を入れて

混ぜ混ぜ、団子にする、桶にボカーンと叩くように入れていく

という一連の作業を手伝って一気に仕上げ。

 

掃除まで終えたのが夕方4時あたり。

 

さてウチの分は・・・今年はここに居座ってもらいましょう。

木蓋をして布をかぶせて完了。

おつかれさまでしたー

 

さて春がきたら大豆の種まき。

ぐるぐるぐると作業はつづく。

 

<覚書2023>

*大豆2.8kg

*麹3kg

*塩1.4kg

 

 


はじめての縮絨

2023年02月09日 | 家の中でつくるコマゴマ

 工業用毛糸という存在を知ったのは、ヤフオクで古い毛糸を物色していたとき。

コーン巻きといって紙管に三角すい状に巻いてあるから

500gとか800gとか量も大きく市販のものよりも格安。

こんなの自分では無理だな〜いつかは触ってみたいな

なんて思っていたんだけれど、このコーン巻きはその中でも

特に安くてつい購入。

しかし安いのには訳があった。

細すぎて糸が切れやすい、

縮絨の必要あり、と言うものだった。

縮絨!

縮絨、憧れていたけれどなかなかやる勢いがなくてためらっていたもの。

これを機にやろうやろう。雪も降ってきたし。

 

以下は2ヶ月以上のんびりと時間をかけて進めた縮絨の記録である・・・

まず玉巻き器で玉にしていく。

細いから気をつけないとすぐ切れる。

これをまた玉巻き器でぐるぐるしていく。

とり急ぎ3本採りにしてみよう。

 

次の編みの段階。

縮絨のときは太めの編み棒でざっくり編んだ後に縮めるので

いつも使わない8号あたりの編み棒が必要になる。

持っていないので100均のものを買ってきて

半分にカットし、やすりをかけて短い編み棒を作る。

さてようやく編み始める。すごいのんびりやっている。

のんびりやってるから楽しい。

編み上がりは網目も揃っていなくて恥ずかしくてお見せできないくらい。

それをおしゃれ着洗い洗剤で手洗い、などしていたのだけれど

ぜんぜん縮んでくれなくて、とうとう普通の洗濯のときに洗濯ネットに

入れて洗濯という暴挙に。

でもおかげでサイズは希望通りに縮み、

その代わりに風合いが若干硬くなってしまったような気がする。

せっかくのカシミヤ混なんだけれど!

強引な縮絨のでいで縮み率がかなり高く

フェルトのようになった。

でもまあこれはこれでいいかな。

 

しかしこんなこと、雪がだんだん降ってやることがあまりない、

というときにしかできない。

次の冬までお預けかも。

 


2022の冬のよそおい

2022年12月12日 | 家の中でつくるコマゴマ

 

 ちょっと前に父ちゃんが息子を連れて山に行った。

今の林業の現場で、手頃なツリーになる木を取りに行くためだ。

 

今年のお飾りはお隣のおばさんのうちからもらったピラカンサスと

むかごの花殻、そして息子担当の松ぼっくり。

 

うちのまわりにあるものだけで作るツリーも楽しい。

リースも裏山のヒノキで作ってみた。

枯れた植物の、元あった色を残した風合いが好き。

これはきいろい花が枯れたもの。

 

作っている最中はボロボロ落ちちゃう。

 

 

わーい、これなあに?

 

できあがったツリーに手をかけるイタズラはゴローがやりました。

 


秋は乾燥がだいじ

2022年11月02日 | 家の中でつくるコマゴマ

 

 今年は暑い秋だねーと言っていた数週間前から

急に霜が降りるまでの急降下で気温が下がった。

おかげで紅葉はとてもうつくしい。

 

うちのヤマボウシ、裏山のヤマツツジ、近所のドウダンツツジ、

オオカメノキなどが、おのおのキイロ、赤、紅、黄土色など発色しているので、

山は立体的に見える。

 

さて「干す干す」作業のはじまりはじまり。

うちはまだ20個くらいしか干していないけれど

「スダレか?」と思うほど見事に干している家をよく見かける。

 

小豆も急速に茶色に乾燥してきて、次々と採っていかないと

地面に落ちてしまう。

カモシカに葉っぱを食べられたことで、いつもより早く収穫している。

豆はきれいだな。

さやも、実も。

 

 


一部屋どうやら完成

2022年09月12日 | 家の中でつくるコマゴマ

 久しぶりのブログ。

 

この夏は雨が多く、草刈りの仕事が例年以上に忙しい。

それは9月になった今も続いていて

周りの人が赤銅色ーと揶揄するくらい腕は日に焼け続けている。うう。

 

さて。

忙しい最中、よくまあこんなことしたなと。

新しく作っている部屋の仕上げ。

ほぼ出来上がった。

写真に写ってはいないけれど天井がまだ未完成。

けれどここで寝起きしたりは充分できる。

ちょっと前はこんな感じで(右半分の方)物置だったのだけれど、

だんだんこの状況にストレスを感じるようになり

いきなり漆喰を塗り始めた。

久しぶりの左官作業。楽しい楽しい。

今回漆喰は近所のホームセンターで買ってきた

素人でも施工できる簡単漆喰。

以前はこんなもの手に入れることは難しかった。

道具は一部父ちゃんに作ってもらって。

赤いコテは下敷きみたいな素材を切り取って取手をつけて。

これが意外に細かな部分の作業にピッタリ。

塗り終えたところ

 

次は父ちゃんが腰板を打ってゆく。

腰板は父ちゃんがやりたいというので今回取り入れてみた。

 

ここからはお隣の田んぼが見えて、山桜の木が風に揺れるすぐそば、

風もよく入る。居心地はとてもいい。

冬には寒いかもしれないけど、そしたら眼鏡ストーブでも焚くかな。

 

 


黒豆の煮汁で染める

2022年03月22日 | 家の中でつくるコマゴマ

 

 白い毛糸をたくさんもらってあって、あーこれは染めたい、と

ずっと思っていたんだけれど、あいにく冬はあまり使えそうな植物がない。

 

台所の周辺にあるもの、まえに一度、栗の渋皮煮を作ったときの煮汁でやった毛糸が

すごく好みの色に上がったので、今回は黒豆でやってみることにした。

 

まず毛糸は鉄媒染で下処理をしておく。

黒豆は数日前から浸水しておき、何日か薪ストーブの上に置いて茹でておく。

(上写真はもう煮汁を取って湯洗いしたもの。煮汁はもっと黒ぐろしてます)

媒染をおえた毛糸を薄めた墨汁みたいな黒豆の煮汁につけて

しずかに小一時間煮る。これまた薪ストーブ。

この時期少し気温が低くなってちょうどいい薪ストーブの出番。

 

一度では色が薄かったので、煮汁二番目も使って、もう一度染める。

すると少し濃くなった。

モヘヤは毛100%じゃないから、染まりがにぶく、一度だけの染めでは

ダメだったなー(ひと束だけ白っぽいモヘヤが一度だけ染めたもの)。

真っ白もいいんだけど、くつしたを編んでいると少し色がついていた方が

気持ちが盛り上がる気がする。

 

さて茹で上がった黒豆は、今回ぜいたくにお味噌にしてみる予定。

 

 

 

 


編み物の効用

2022年03月14日 | 家の中でつくるコマゴマ

 

 くつした編みをしない日はないくらいに、くつしたを編んでいる。

家事の合間の10分のときもあるし、40分編み続けることもある。

すこしでも時間があると編む。

だから私の座る場所の横には簡単な道具を入れたカゴが置いてある。

 

 

いろいろなことが起こって、ココロが揺れてしまうときとか

イラッとするときに、ちょこちょこと編み棒を動かして数段編むだけで

だいぶちがう。

作家の坂口恭平さんが、家事をしていると、畑をしていると鬱がとおのくって書いていた。

わたしには両方ともとてもよくわかる。

そういえば坂口さんは編み物もしていたっけ。手編みのセーターが素敵だった。

 

はじめて編んだくつしたに比べると、細い糸のものが編めるようになったし

カカトもいろんな編み方を覚えた。それもうれしい。

毛糸はだいたい昭和に暮らしていたおばあさんたちのもので

糸が切れていっぱい結んであるものもある。

この輪針はワイヤーに針先が溶接してあり

おそらく売ってなかったので、近場の誰かに作ってもらったんだと思う。

 

むかし編み物をしていた人たちも、編みながら日常を手の中に

納めていたのだろう。

わたしもおそらく同じことをしている。