チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

いただいたものはいただくのさ

2023年06月06日 | 愛しいねこたち

 

 久しぶりの投稿になってしまった。

ちょっと比類ない忙しさで、それを自覚することもできなかった。

忙しすぎるといつもなら気づくことに気がつかなくなって。

 

こういう缶詰、レトルト、ってたまにもらう。

地方ではまだ冠婚葬祭、お祭りごとに調味料や缶詰などを配る習慣があって

ご高齢の方から食べきれないから、といただく。

うちでこれを買うことはないのだけれど、いただいたものを捨てるのは嫌だし

ネギなどを足して煮直して食べたりする。

今回この手の缶詰と一緒に

これが入っていて。

 

パカっと開けてなんとなく違和感を感じ・・・

よーく見たら

小さい字で「ドッグフード」って書いてあった。

危ない危ない。これをネギと煮るところだった。

 

しかしうちには犬はおらず

これを下さった方はきっと気がつかなかったのだろうな。

 

さてそれは

この方たちがおいしそうに食べましたとさ。

 


毛皮住人の暖

2022年10月25日 | 愛しいねこたち

 

 急に山に秋が来てそして冬に向かおうとしている。

ヤマボウシも紅葉がはじまった。

 

猫たちも暖をとることに勤しむ、勤しむというのか・・・。

 

朝はホットカーペット。

最大限に暖をとれるような寝かたで。

 

夕方は夕日を求め 

窓の下で寝る。

 

 


白と黒と、茶色とみどり

2022年05月31日 | 愛しいねこたち

 草刈り仕事が忙しい季節になった。

うちの前の休耕田、草を刈ったところと、まだやれてないところ。

虫やネズミやモグラたちは

「あー刈られてしまった!やつら(ねこ)に見つかる!」

と慌てて草地の方へ移動しているに違いない。

 

 

移動するところを捕まえるつもりであろう。待機。

 


緑の人たちのあいだに居候

2020年06月15日 | 愛しいねこたち

 一週間雨つづきというのはかなりこたえる、からだにも気持ちにも、生活にも、猫にも。

 

うちはみどりの中に居候させてもらっている。

だからまわりはみどりに満ち満ちている。

 

雨が降って空気中の湿度が高まる。

樹々が息をする。

その密度がたかまって、からだに重くのしかかる。

 

家の中の、動かない空気がうっとおしくなって、猫は雨でもそとにでる。

 

おそとがすき、おそとの空気が好き。

こんなところでもいいから、おそとにいたい。

 

 

さて今日は一週間ぶりの晴天。

もちろん朝からみんな外出。

おとなもこどもも猫も人も、いってらっしゃい。

 


犬のごはんはいらぬ

2018年03月09日 | 愛しいねこたち

 

 ここのところ、猫たちが少食になってきている。

冬の間は怖いくらいカリカリを食べていたのにどうしたことだろう、

春がきたからかな、サカリの声が聞こえるし。

 

なんて思ってたら、今日衝撃の発見をしてしまった。

      

 

よーく袋を見たら、犬のごはんだった・・・・。

 (気づくまでにすでに小袋3つは消化されていた)

 

 

ごめんよーごめんよー

2、3月は受験シーズンで塾のしごとも忙しく、窯も焚かねばらなず、その結果がここに。

どうりで食べが悪かったはずだー悪かったよう。

 

 

 7歳息子はダンボールでこつこつ猫タワーを作る。

「そんなの作ってもなかなか入ってくれないだろうなー」と思っていたら

作るはなから入る輩がおる。

   

タビオであった。

 

 「お、いいじゃん」

タビオはいいやつだな。

犬のごはんも、結構食べていた。

 

  

お父ちゃんのことも好き。

 

捨てられてどこぞの駐車場で死ぬほど泣いて

よその誰かに拾ってもらって、さらに保護されて、うちにきました。

 

 

受験生のイライラをいやし、犬のごはんも食べて

コドモの作った猫タワーにも入ってくれる。

いいやつだな、タビオ・・・。

 

 

 

 

 

 

 


おひさまを吸う

2018年02月15日 | 愛しいねこたち

 

 ここ数週間の冷え込みは、ここに越してきて初めてくらいのものだった。

 

仕事場では粘土も釉薬もがっちりと凍りつき、

家の中で薪ストーブを焚いていても顔がつべたく感じる。

 

そんな日々が続くのだけれど

朝、おひさまが珍しく顔をだすと、少しでもその恩恵をあやかりに外に飛び出るケモノチーム。

 

   

外気温はまだ氷点下だけど、こうせずにはいられないのね。

「おひさま、おひさま」

もうすぐいっぱいおひさま出るからねー。

 


ブルーベリー管理人

2017年08月13日 | 愛しいねこたち

 

 晩生のブルーベリーが色づいてきました。

 

  

 

今までまったく手入れをしてやらなかった木々なのに

よく実をつけてくれる。堆肥もあげてないのに。

風呂用の薪をチェーンソウで切る時に生じるおがくずが

ブルーベリーの根元にたまって、それが肥料になってるのかも。

 

先日伺った知人の別荘には、しっかりした防鳥ネットがブルーベリーを守っていて驚いた。

それでもネットの隙間を見つけて、モズやヒヨドリがささーっと入ってくるらしい。

 

うちはネットは今までしたことがない。

それはなぜかと聞かれたら・・・。


  

私設ブルーベリー管理人がいるからなのだー。

別にブルーベリーを見張って外にいるわけではないんだけど

こんな真横に猫が寝ていては鳥も来ないだろうて。

先代の猫たちも同じ役割を担っていた。よしよし。



 

ブルーベリーを採ってるときも、なぜか横まで見にくる。

「おれが見張ってやるからよ」ってね。

 

ちなみにこの猫「たび」は鳥は獲れません。

別働隊「はね」がやります(やらなくていいんだけど)。

 

 


いなくなって、また、きた

2016年06月22日 | 愛しいねこたち

 

 去年のいまごろは、タマが死んでしまって

家の中ががらーんとして、しーんとして、ぱさぱさしてしまっていた。

 

春くらいから、調子が悪くなってきてたから

いつか近いうちにこの心臓の動きと、呼吸がとまるんだ、とまるんだ

ってそう思いながら、まだ生きてるタマをなぜていたっけ。

覚悟をしながら、接してたとおもう。

でも覚悟をしていても、そのときがくるとやっぱりダメなもんなんだな。

 

      

 

タマの最期を書いておきたかった。

一年経ったから書けるようになったし、忘れないようにしたためておく。

 

6月15日、わたしは午後から外出する予定があって午前中から準備していたんだけど

朝さんぽに行ったタマがなぜかなかなか帰って来ない。

いつもなら家の周辺で寝てるから、すぐに目につくはずなのに姿が見えない。

3時間くらいたったころ、全身ぐっしょり濡れたタマがヨロヨロと歩いて帰ってきた。

呼吸はあらく、苦しそうで、テラスに横たわったまま動かない。

どこへ行ってて濡れたのか?どうしてこんなに急に体調が悪くなるのか?

朝はまだちゃんと歩いていたのに。アタマの中で想像してみるもさっぱりわからない。

 

時間になったので、タマが気にはなるけど出かけた。

しばらくすると、帰ってきた息子がわたしの携帯に電話をかけてきた。泣いている。

タマが、タマの様子がおかしい、死ぬんじゃないだろうか、どうしよう。

だいじょうぶだから、いいから、すぐに帰るから待ってて。

いそいで帰宅するとタマはさっきと同じでぐったりしており、立ち上がりもしない。

昨日まで、昨日まではヨタヨタはしてたけど、歩いてたし階段も上がってたし一緒に寝たのに。

覚悟をしなきゃいけないのか、って思った。

 

突然階段に横たわっていたタマが動いた。

なぜだか外に出たがる。でも出すわけにはいかない。帰ってこれなくなっちゃうよ。

 

帰宅した父ちゃんが「前に実家で犬を飼ってたとき、死期が近づくと外に出たがるんだよ。

そしてなぜだか川とか水辺にいく。なんでだろう」

そんなことを言うから、よけい出せない。

でもタマは必死になってグラグラの足下をひきずって外に出ようとする。

しょうがないから玄関にタオルをひいてそこで寝かした。

 

一晩みんなタマの息づかいに耳をすましながら、寝た。

 

朝、暗いうちに目が覚めて、タマのようすを見に行こうかどうかすごくまよった。

もう息をしていないかもしれない。どうしようどうしよう。

5時になったら起きようか。

まよって5時半に起きた。

タマは息をしていた。

そしてわたしを見上げてないた。大きい声だった。

居間につれていき、なぜた。

手に水を少しつけて、口から飲ませた。

タマは水を口にふくんで、息をとめた。

 

二階で寝る息子に「タマがしんだよ」と言った。

息子の泣く声が聞こえてきた。

 

タマはわたしが起きるのを待っていた。

それはとてもよくわかった。

 

わたしが病気になれば、必ず「どうしたの?」と寄り添ってくれたし

息子が叱られれば、なぐさめに部屋に入っていき、眠りに落ちた息子を見届けて

部屋から出てきた。

子どもたちが保育園や学校に行く朝、見送ってくれた。

 

 

今ね、タマがいなくなった家に、あたらしく三人もネコがいるんだよ。

すこしずつタマに似ているところを持ってる。

あなたが寝てた椅子に寝て、あなたが残したノミとりの薬をつかって

トイレも一緒のを使ってるよ。

 

長い時間、ほんとうにありがとう。

いま近くにいるのかな?見てるかな、この家を。

また会おうね。タマ。

 

 

 

 

 

 

 

 


山に脱走した猫捕獲顛末記

2015年10月05日 | 愛しいねこたち

 

 今年の6月に、18年いっしょに暮らしたタマが逝ってしまい

そのあとのうちは、まるで砂漠のように乾いた日々。。。

裏山を歩いていても、畑の雑草を取っていても、仕事場で土を触っていても

なにをしていても光ってこない、鈍い毎日。

 

知人が猫の里親を募集していることをひとづてに知り

月曜日、父ちゃんとふたりで猫に会いに行った。

父ちゃんは最初「もう少し(次の猫を飼うまで)時間がほしい」という態度だったけど

会うとダメである。目尻が下がってきた。よしよし。

結局シロクロの4ヵ月くらいの女の子と、1ヵ月くらいの男子を連れて帰ることになった。

ニコニコして帰宅。よかったのはここまで。

 

 

「つかれたねえ」などと猫に声をかけ、ウチの中に放したそのとき

大きい方の猫がびゅっと飛び出し、網戸を蹴り開けて、すごいいきおいで外に飛び出してしまった。

「あああっ!」という父ちゃんの声に振り向くと、すでに猫は裏山へガーッと走り去って行くところだった。

 

   この暗い林の奥に行ってしまった。

 

青ざめるわたしたち。追いかけて追いつく早さじゃないし、林は奥深い。

すぐに父ちゃんは一時間以上山の中を捜索開始。

かすかに奥の方で声を聞いたけれど、すがたを見ることはできない。

その晩は「もう天国から地獄に落とされた気分だ」という父ちゃんのセリフ通りの気持ち。

酒も呑めず。

 

この晩父ちゃんはネコが無事に帰ってくる夢をみて「ああーよかった」と思ったら目が覚めて

すごくショックだったらしい。

 

捜索一日目(火曜日)

早朝裏山に向かって前に呼ばれていた名前を呼ぶと、林の奥の方からミヤーと小さい声がする。

コドモの朝ご飯などは父ちゃんに任せてそのまま裏山捜索。

ひとりでこんな奥まで歩いたことないんだけど、猫を思うと怖くない。

怖いのは途中木の根っこに集まっていたスズメバチであった。

 

もとの飼い主であるkikiさんに相談したら捕獲器がいいかも、ということで

近所の方に相談すると、数時間もしないうちになんと捕獲器を持って来て下さった(T_T)早い。

さっそくミカンの網にカリカリを入れて、針金にひっかける。

これを爪でつかもうとすると、扉が落ちて閉まるしくみ。

 

   手作りの捕獲器。性能はいいとのこと。

   この捕獲器を声のする林の中へ設置。

あと家の周辺にあたたかいベッドを作り、ごはんも置いておくことにした。

 

捜索二日目(水曜日)

朝、早くに目が覚めて捕獲器を見ると、ごはんだけ食べられてる。扉は開いたまま。

うまく食べたのは一体だれなんだろう?

うちの周辺はタヌキやハクビシン、さらにお隣で飼われている猫が数十匹いるので

だれが食べたのか皆目検討つかず。

 

さて二匹きた猫のうち、小さい方。

  

うちに来たその日からなじみがよくてソファで寝るし、コドモの横にも座ってくれる。

とても助かる。

 

kikiさんいわく「怖がりなはずだし、そう遠くへは行ってないとおもう。

床下のすきまとかに隠れてる気がするんだけど」

そう聞くと近くにいるような気がする。うれしくなって家の周辺を家捜し。しかし見当たらない。

今日は声も聞いていない。気配もしない。絶望感も襲ってくる。

 


捜索三日目(木曜日)

朝、また捕獲器のごはんだけが食べられている。

家の周辺に置いたごはんがなくなっている。

早朝来ている模様(だれが食べてるかはわからないけれど)。

 

父ちゃんとふたりで山の奥から少しずつゆっくり捜索。ローリング作戦である。

たまに薮の中でじーっと座って気配を探ってみる。

鳥の声がよく聞こえる。

ケモノの糞も見つかる。

冬の前の雑木林、うつくしい。

 

今日は夜半から台風が来るとのことで、捕獲器を薪置き場の横へ移動し

雨風がしのげるよう、板を乗せたり固定したり。

 

夜中、ものすごい強風でものすごい音と豪雨。

バタンバタンという音で何度か目が覚める。

あの子はどうしているだろう。

しかしなぜか猫は安全なところにいるという思いも一方である。なぜかしら。

 

 

捜索四日目(金曜日)

猫の声を聞かなくなって3日目。

うちのまわりにはキツネも出るし、もしかしたら襲われたのか?そんな懸念もアタマをよぎる。

 

夕方捕獲器を家の近くに移動。

するとすぐにカシャンっと扉の閉まる音が!父ちゃんが走っていってみると

お隣のグレーのおっきいオス猫が入っていた。ううう。

 

捜索五日目(土曜日)

なにもひっかかっていない捕獲器を期待せずに見に行くというのが朝の日課になってしまった。

 

今日は保育園の運動会なので私は朝から弁当作りで忙しい。

父ちゃんが新聞を取りに行って

「ちょっと!ちょっとー!!」って叫んでるのも

またお隣のネコが捕まったんだろうと思ってたら、なんと

逃げた女房じゃないけど、ネコが捕まっとる~!何度も目をうたがって、夢かとも思った。

こんなふうに捕まってくれるなんて、奇跡だと思う。

ご協力してくださった方々、ご心配くださった方々、みなさんありがとうございます。

ココロからお礼をいいたいです。

 

帰って来てくれてありがとう。 

  きみのなまえは、前の飼い主さんがつけてくれたまま「はね」だよ。

 

 

今回の脱走事件で大騒ぎになったうちでは、

「もしかしたらタマがまだ新しいネコを入れるのを嫌がってるから事件が起きたのか」と思ったこともあった。

タマが亡くなってからまだ半年経ってない。後妻を迎えるのはまだ早い、という気持ちが

わたしたち家族にあったから。

 

でもはねは帰って来てくれた。

しゃああ~と威嚇はされたけど、その後ものすごい頭突きとスリスリで

わたしたちはすぐに毛だらけになった。

これでいいのだ、タマはそう言ってる。そう思う。

 

2015年の秋はこういうかんじになった。

だれも想像してないことだった。