チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

長い預かりもの

2011年11月29日 | イイモン見つけた

 

 もうだいぶまえになる。

 

名古屋自由が丘にある大好きなお店のオーナーさんから

「陶芸家・中野和馬さんのうつわが割れてしまって困ってる」って聞いて、

わたし金継ぎして直しますよと安請け合いして預かって早2年以上3年近く経つ。

(どんなずぼらよ、じぶんであきれる・・・)

 

先日ようやくようや~く仕上げてMさんにお返しすることができた。

これでココロおきなく新年が迎えられる。

Mさん、ごめんなさい。ほんと遅くなりました。

どうも待っておられたようで、ほんとうに申し訳ないです。

 

作品、写真撮っておけばよかった。と返してから気がついた。

皿が二枚と湯のみふたつ。

 

 

わたしがうつわを預かってしばらくしてからのことだろうか。

中野さんは2009年秋に急逝された。43歳だったときく。

 

   

これはキム・ホノさんの鉢です。

修理のお礼にともらいました。

 

3月11日、震災があって、わたしはそのときも焼き物は休業中だったのだけれど

焼きものを続けていいのだろうか、こんな中途半端な作り手が

ってもやもやと雲の中にいるきもちがずーっと続いてて。

 

中野さんのうつわを触って直しているうちに、生きてるあいだは土に触っていようって思った。

なんで焼き物がやりたかったのか。そこから思いだしてみる。

わたしはキムさんの焼き物にあこがれて粘土に触りはじめた。

やっぱりここにもどりたい。

仕事場を作って、注文も展示の予定もないのに、もそもそほしいものを作っていた

それを思いだしたりした。