以前、版元ドットコムを使って、「おきなわ軽便鉄道マップ」を購入した。
その時にも書いたのだが、この本はあくまでも軽便鉄道マップなので、首里の山まで登っていた路面電車や、馬車鉄道などのことは取り上げてはいなかった。沖縄の鉄道については、「図説 沖縄の鉄道」という本があり、かなり詳しいものであるのは知っていたのだが、長らく絶版だった。
この本を、「マップ」を出版した会社が復刻していた。購入したいと思って、版元ドットコムのウェブサイトで調べても、やはり入荷未定。もちろんAMAZONでも、入手不可能だった。ダメ元で出版社のウェブサイトを調べたら、なんと在庫があった。なんのことはない、版元ドットコムのデータベースには登録されていないだけで、ホントの版元である、ボーダーインクにはあったのだ。灯台下暗しとはこのことだ。早速注文した。その本が9月末にとどいた。
びっくりした。
知らないことだらけだった。
やはり僕が見た記念碑らしきものは、沖縄電気軌道の駅跡(あたり)を示していたようだ。坂道を登る路面電車の写真も複数枚掲載されていて、やっぱり相当坂が厳しかったことがわかった。また、県営鉄道には、那覇~嘉手納間だけではなく、計画だけかもしれないが名護までの延伸計画も存在したらしい。これなどは、現在の国道58号線のルートと重なる。さらに、戦後鉄道の再建計画・運動もあったこと、馬車鉄道等々も取り上げられている。まあ、よくも昭和61年(1986年)時点で調査できたと思える。ゆっくり読むと、地史、戦後史などいろいろ考えさせられる。いい本である。