17日朝、「NTVズームイン朝」のニュースコーナーで、「カタカナ・フエテマス」として、カタカナ学部が大学で急増というニュースを取り上げていた。記事は16日毎日新聞夕刊だったので、ウェブサイトで探してみた。以下に前文を引用させてもらう。
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<カタカナ学部>大学で急増、背景に少子化
学部や学科の名称にカタカナをつける大学が増えている。一見しただけでは、何を学ぶのか見当が付かないものも。学問の範囲が広がって日本語では表現しにくくなっていることや、少子化を背景に「他大学と差別化を図りたい」との狙いがある。大学全入時代を迎え、カタカナ学部・学科はまだまだ増えそうだ。【佐藤敬一】現在、最も長い名称とされるのが、駒沢大(東京都世田谷区)が06年度新設したグローバル・メディア・スタディーズ学部。「・」や「学部」まで含めると19文字になる。「スタディーズ(研究)」については「学部を重ねるようなもの」との議論もあったというが、新学部設置準備室長だった各務(かがみ)洋子准教授は「『新たな学問分野を作っていくための研究途上』という意味を込め、あえてつけた」と解説する。
立教大(豊島区)は先月、異文化コミュニケーション学部を08年度に新設すると発表。大橋英五総長は「ちょっと長いし、どこかで聞いたことがあるかもしれないが、立教が展開する異文化コミュニケーションの中身を教育と研究の実践で示していく」と説明した。
05年4月にホスピタリティ・ツーリズム学部を開設した明海大(千葉県浦安市)。単に「観光学部」としなかった理由を「旅行業界を主要なフィールドとして『ホスピタリティ』(もてなしの心)を学ぶ学部。表現する適切な日本語がなかった」(企画広報室)と説明する。
このほかにも▽シティライフ学部(宇都宮共和大)▽キャリアデザイン学部(法政大)▽ライフデザイン学部(東洋大)などがある。
カタカナを使った学部や学科が増えたのは、文部科学省が大学設置基準を緩和した91年以降。大手予備校・河合塾によると、学部名の種類は、91年度の1307に対し、06年度は1915と15年間で約600増えている。神戸悟教育研究部チーフは「学部・学科の名称は学生募集への影響が大きく、他大との差別化を図るという狙いがある。だが、インパクトが大きければいいというわけでもなく、名が体を表わさないと逆効果」と話している。
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駒沢のグーローバル・メディア・スタディーズ学部は、僕も同じことを感じていた。何か、「アメリカに渡米する」や「シティーバンク銀行」みたいに、すわりが悪い感じがしたからだ。
大学設置基準が緩和され、様々な専攻分野を学部名にしたため、漢字4文字、6文字の学部が増えた。それに加えカタカナ学部も多くなった。河合塾の担当者の言葉を待つまでもないが、「名が体を表さないと逆効果」である以前の問題として、何を勉強できるのかきちんと受験生、保護者、高校の先生に理解してもらえる不断の努力をしないと、ダメなことを、大学自身が認識しなければならないと思う。もちろん高校の教員(進路指導職員)も大学における学びについての研究を怠ってはいけないのはいうまでもない。
…そんなことを考えました。