テレビじじいの観戦日記

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テレビ観戦ではめったに見られない残酷な場面

2012-03-03 09:48:34 | 将棋
将棋界の一番長い日、A級順位戦最終9回戦の一斉対局。羽生善治二冠が名人挑戦をすでに決めていたので、焦点は残留争いになってしまった。高橋道雄九段(1勝)、丸山忠久九段(1勝)、久保利明二冠(2勝)のうち2人は降級しなければならない。

順位上位の高橋が先に谷川浩司九段を破って2勝目をあげ、丸山の降級が決まった。その丸山と対戦の久保は、勝てば3勝となり残留。負けるとともに2勝の丸山より順位が下位なので、高橋の勝敗に関係なく陥落となる。

この対局が最後まで残った。NHK衛星の生中継を見るうち、どうやら丸山の勝ちらしいとわかってきた。1時15分ぐらいに久保が投了した。

久保は自身の降級が分かる。ただし、もう一人の降級者が丸山なのか高橋なのかはわからないだろう。さて、丸山は?

直後、解説の森内俊之名人に「知っているのでしょうか」とアナウンサーが問うと、「だれも教える人はいません」。

なんとも残酷。けれど当事者よりも視聴者のほうが先に結果を知っているという、テレビ観戦ではめったにない場面に遭遇した。

丸山は降級をどの時点で知ったのだろう。