浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

アンチピリン作曲「君が代の主題による遁走曲」

2009年03月16日 | 芸能
林廣守らによって作曲された「君が代」が発表された丁度100年後の1980年11月、大阪ブーイング協会のメンバーによって初演された「君が代の主題による遁走曲」のことは以前にも取り上げたことがある。久しぶりにテープを取り出し、そのときの演奏を懐かしく聴いてゐる。

世の中、不祥事続きの日本國である。先ほど聴いたプフィッツナーの「独逸の精神」に感化され、我が國の精神について考えてみた。自衛隊、JR西日本列車事故、動燃火災事故、大分県教委、政治献金問題など、どの報道にも共通してゐるのは、うやむやに済まそうとする「我が國の精神」だ。これが「侍」の國の精神なのかと呆れ果てる。自己評価の結果を正直に報告しても、それをお上に報告できない上層部は困り果てた挙句、「指示に従わなかったと言ふのか。それなりの覚悟があるのか」といった具合で脅しをかけてくるわけだ。つまり、無理やりにでも都合の良い報告にすり替えさせやうといふのである。全く潔さが無い。哀れだ。

上層部にとって都合の良い拡大解釈を根拠に、報告書の差し替えを迫るといふのは、我が國のいたるところで行なわれてゐる。かくして虚偽の報告がお上に提出されることになる。お上はそれを完全に信じてゐるわけでもないだらう。薄々分かってゐながら見てみぬ振りをしてゐる。全く潔さが無い。無能だ。

アンチピリン作曲の「君が代の主題による遁走曲」を聴き、世の中の正義について深く考えさせられた。

盤は、私家版CD-R 765-0101。


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