Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

博士と彼女のセオリー(ネタバレ注意)

2015-03-17 13:47:56 | 映画
今回は映画「博士と彼女のセオリー」について。



これ、アカデミー賞で主演男優賞を獲ったことでも有名な映画ですよね。主演のエディ・レッドメインはレミゼラブルでマリウスを演じた人です。歌もうまかったけど、演技もうまいんだなぁと改めて思いました。だって、この映画を観終わって、この人にアカデミー賞をあげたいって本気で思いました。というのも、僕はアカデミー賞の発表以前にこの映画を観る機会があったからなのです。そしたら、じっさいそうなって「やっぱり~」と思いました。


言わずと知れた、スティーヴン・ホーキング博士のお話し。僕は彼のこと、宇宙の起源を見つけたすごい人っていうくらいしか知らなかったので、彼の人生がどうなのかをまったく予備知識なく観ました。


ここで内容を・・・




天才物理学者として将来を期待されるスティーヴン・ホーキング(エディ・レッドメイン)はケンブリッジ大学大学院に在籍中、詩について勉強していたジェーン(フェリシティ・ジョーンズ)と出会い恋に落ちる。その直後、彼はALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し余命は2年だと言われてしまう。それでもスティーヴンと共に困難を乗り越え、彼を支えることを選んだジェーンは、二人で力を合わせて難病に立ち向かっていく。





と書いてあります(笑)。




僕、博士が20歳くらいまでは普通だったって知らなかったのです。それにまず驚きで、そして、この当時は余命があと2年と言われていたことにも驚きました。

正直、僕はこの2年間というところが、二人を結婚にいたらせたんじゃないかなって感じたんです。若さもあって。

そして、僕が驚いたのは、ホーキング博士に子供が3人もいることです。もちろん最初は症状も軽くて、生活にもさほど支障が無い状態だからわかるのですが、次第に症状が悪化していく中でも、二人の証のように子供を授かっていくのは喜ばしいことである反面、博士にしてみると、自分の世話だけでもかなり大変なのに、子供たちの世話もしなければならないジェーンを見るのはつらかったと思うのです。

ジェーンの献身的な看病と、技術の革新によって、博士は病状が進んでも、研究を続けることができるのですが、ジェーンにも女としての幸せを願う気持ちが出てくるんですね。

このあたり、あ~、わかるなぁと(笑)。

博士は彼女に教会で歌を歌うグループにいくことを勧めます。そこで出会ったジョナサン。ジェーンは彼に惹かれていきます。最初の方は、ダメだと思うんですよ。彼女も。だから、博士にも合わせて、一緒に食事をするんですよね。そこで、博士は自分の世話を手伝ってくれるように彼に言うんです。そうすることが、彼女と彼を合わせておけるからだと僕は思いました。このころになると博士の症状も進んでいて、力のある人じゃないと、いろいろと大変になっていたのも事実ですが。

ここら辺の博士の気持ちをほとんど動かないで演技していた、エディ・レッドメインはすごいです。


美しい夫婦愛ということではない映画ですが、さわやかさが残る映画だと思います。

興味があるかたは、ごらんになってみてください。


ここからはネタバレです。ごらんになっていない方は読まないでくださいね。
















でね、やっぱりジェーンはジョナサンのことが好きになっていくんですよ。それは当然なことですよね。博士が講演先でクラッシックのコンサートに行っている時に、突然倒れ、人工呼吸器をつけるようになる(つまり話ができなくなる)シーンで、彼女はジョナサンと子供たちとキャンプにいっている(これは博士も知っていること)んです。そこで、二人がかなり近づくのですが、電話で呼び出されしまいます。

ここもなんとも、切ないんですよね。


それでも献身的に看病を続けるジェーンはジョナサンと別れることにするのです。


でも、博士に言葉を、カードを使って表現する方法を教えているとこで、博士のことをすごく慕ってくる女性が現れます。この女性の存在がジェーンを再びジョナサンのもとにもどらせるきっかけになっていきます。この女性が博士の世話をいろいろとおこなってくれるようになります。

ここらへんも、「こんなことがあったんだぁ」と感じるばかりで(笑)。

そしてラスト。

エリザベス女王からの招待にジェーンと、子供たちとともに、出席するのです。

このシーンとてもすてきでした。

現在も存在している人物の話を映画にするということってすごいことだと思うのですが、この映画はとてもすてきに作られていると思います。