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たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

盛岡市保存建造物(第3号 旧井弥商店)

2014年02月04日 | ぶらりぶらり
旧井弥商店  盛岡市上ノ橋町1番48号
 本町側から上ノ橋(かみのはし)を渡ると左側に盛岡正食普及会の店舗がありますが、ここが旧井弥商店です。明治末期に井弥商店店舗として建てられた土蔵造りの建物です。 壁が黒いのは防火のために黒漆喰で仕上げているからだそうです。昭和45年の火事により一部修復されているようです。









旧井弥商店前の通りは、盛岡天満宮から、まっすぐに進むと、旧井弥商店前、上の橋、本町、岩手大学前、一里塚のある川徳アネックス前、岩手県交通松園営業所前を通り、四十四田ダムまで続いています。約10kmほどです。
この通りには啄木歌碑がたくさんあり、私は「啄木歌碑通り」と呼んでいます。


天満宮の歌碑

病のごと 
思郷のこころ湧く日なり
目にあをぞらの煙かなしも


天満宮阿形の狛犬の歌碑


夏木立中の社の石馬も
 汗する日なり
 君をゆめみん



天満宮吽形の狛犬の歌碑


松の風夜昼ひびきぬ
人訪はぬ山の祠の
石馬の耳に



天満宮きつね像の歌碑


苑古き
木の間に立てる石馬の
背をわが肩の月の影かな



中津川に架かる上の橋(かみのはし)


上の橋の手前を右折し100mほど進むと富士見橋があり、欄干に啄木の歌が刻まれています。


富士見橋欄干の啄木の歌


岩手山
秋はふもとの三方の
野に満つる蟲を何と聴くらむ


上の橋に戻り、橋を渡って左折すると市役所があり、市役所裏の河川敷に啄木歌碑があります。


河川敷の啄木歌碑


中津川や
月に河鹿の啼く夜なり
涼風追ひぬ夢見る人と


再び上の橋に戻り、まっすぐ進んで行き、岩手医大のところの信号を左折すると、医大循環器センターがあり、玄関前に歌碑があります。また、センター隣の岩手銀行にも啄木歌碑があります。岩手銀行は啄木の母校盛岡中学の跡地であり、循環器センターは盛岡中学の図書庫の跡地です。


医大循環器センター前の啄木歌碑


学校の図書庫の裏の秋の草
黄なる花咲きし
今も名もしらず


なお、当時の図書庫は、宮古市の方に移転され寄生木(やどりぎ)記念館として利用されていましたが、役目を終え、現在、盛岡市に移転中と聞いております。



盛岡中学当時の図書庫




岩手銀行にある歌碑


盛岡の中学校の
露台の
欄干に最一度我を倚らしめ


再び信号に戻り、本町をまっすぐ進むと右側に盛岡第一高等学校があります。元の盛岡中学で啄木の母校です。校門わきには啄木の歌碑があります。


盛岡一校の啄木歌碑


盛岡の中学校の
露台の
欄干に最一度我を倚らしめ


盛岡第一高校と道路を挟んで岩手大学があり、農学部の温室脇の井戸の蓋に啄木と妻節子の歌が刻まれています。ここは節子が育った家の跡地で、岩手大学では井戸を復元して二人の歌を井戸の蓋に刻みました。



岩手大学農学部の温室脇の井戸


井戸の蓋に刻まれた啄木・節子の歌


ある日、ふと、やまひを忘れ、
牛の啼く真似をしてみぬー
妻子の留守に。
     啄木  歌集「悲しき玩具」より

ひぐるまは焔吐くなる
我がうたにふと咲き出でし黄金花かな
       節子  文芸雑誌「小天地」より





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