思惑外れのiPhone5c買い始めた中国労働者の本音 :日本経済新聞
この記事の前半は、どこのマスコミも取り上げている情報。でも、その後のいくつかは私の中国生活と照らして、「そう、そう」と納得できる内容なので紹介したい。
まずは以下の記述、確かに、彼らの月収は3000~3500元だろう。なかなか4000元まで行かないというのが実態だろう。私の通訳の27歳の女性から色々聞いた話と符合する。私としても4万円あれば3ヶ月位食費などで暮らせるというのが実感だった。実感として1万円で1か月過ごすというのは大変という感じ。
以下は、そうだろうねと思う、ガジェットに最大月収分しか払えないというのは、感覚的にわかる。
月収以下になれば需要は増える、しかも彼らはあまり長いスパンのことは考えない、せいぜい長くて最大1か月かな、数日先か、1週間先ぐらいしか考えていない。
下を見るとアップルの市場調査は正しいとうことか。
以下、はいはい、彼らは明るい色大好きです!。色使いとして赤に黄色が定番。
そうそう、彼らはあまり先のことを考えない。潔さというか、その場、その場の判断の早さは大いに見習うべきところかもしれない。
昨夜の生産台数はたったの200台だった」「ラインのリーダーは我々に、同5cとの最後の時間を大切にするよう呼びかけた」など、同工場での生産が間もなく終了することを示唆した。
この記事の前半は、どこのマスコミも取り上げている情報。でも、その後のいくつかは私の中国生活と照らして、「そう、そう」と納得できる内容なので紹介したい。
まずは以下の記述、確かに、彼らの月収は3000~3500元だろう。なかなか4000元まで行かないというのが実態だろう。私の通訳の27歳の女性から色々聞いた話と符合する。私としても4万円あれば3ヶ月位食費などで暮らせるというのが実感だった。実感として1万円で1か月過ごすというのは大変という感じ。
中国労働者の平均月収は5万円
この友人、周氏は22歳。上海から500kmほど内陸に位置する安徽省の農村出身で、中学を卒業後、16歳で上海に出稼ぎに来た。花市場の力仕事、美容師、ベビーシッターなど職を転々とした後、3年前から上海浦東国際空港にある物流会社の倉庫で働いている。
19歳の妻と7カ月になる娘は彼の実家に里帰り中である。月給は3500元(約5万8500円)で、妻は出産を機に上海の縫製工場の仕事を辞めたので、これが周家の世帯収入だ。職場近くに500元(約8350円)で借りているワンルームアパートに住んでいる。
150人ほどいる周氏の同僚は、管理者を除いて彼のような地方出身者で、18~28歳ぐらいまでの男性がほとんど。月給は、新人の時からほぼ3500元で、何年経っても昇給はないのだという。
ちなみに、iPhoneを製造しているフォックスコンのライン従業員も、残業代を入れると月給は3500元前後だと言われている。すなわち、3000元台というのは、現在の中国において、労働者の平均的な収入だということができる。
以下は、そうだろうねと思う、ガジェットに最大月収分しか払えないというのは、感覚的にわかる。
中国での価格は公式ショップ「Apple Store」で16Gバイトのモデルが5288元(8万8300円)。周氏の月給の1.5カ月分で、月給の1カ月分までと決めている予算を完全にオーバーしているため、食指は動かなかったという。
これに対して5cは給料1.3カ月分の4488元(約7万5000円)で、これも予算を上回る。そこで周氏は、予算内に収まる韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の「Galaxy」シリーズのローエンドモデルか、「中国のApple」として最近国外でも知られ始めた新興ブランド、Xiaomi(小米科技)の「小米3」のどちらかを買おうと考えた。
月収以下になれば需要は増える、しかも彼らはあまり長いスパンのことは考えない、せいぜい長くて最大1か月かな、数日先か、1週間先ぐらいしか考えていない。
値下がりで一気に購入の選択肢に
ところが、2013年11月に入って状況が変わった。販売不振を受けて、5cの実勢価格が下がり始めたのである。「Taoba.com(淘宝商城)」などのネット通販サイトでは11月中旬、香港から密輸されたSIMフリー版が3100元(5万1770円)と、周氏の予算内に収まる水準にまで下落した。
「5cの値段がここまで下がると、Xiaomiの小米3やSamsungのGalaxyよりも、5cの方が圧倒的にいい、というのが同僚や仲間内の評判だ」(周氏)と話す。5cの相場が3500元、つまり彼らの月給を割り込んだ途端、「5cを買う」という同僚が一気に増えたのだという。
下を見るとアップルの市場調査は正しいとうことか。
世評では、5sと5cの価格差が800元(約1万3400円)しかないことから、5cについて「どこが廉価版なのか。旗艦モデルと大した差がないではないか」との声が相次いだ。ただ、5cを出すに当たりAppleが最も意識したと言われる中国市場において、800元というのは、周氏のような労働者の人たちにとっては、大きな価格差だったのである。それにしても、4000元台という価格設定は、やはり高すぎたようだ。
以下、はいはい、彼らは明るい色大好きです!。色使いとして赤に黄色が定番。
5cのカラー展開に高い評価
価格のことはよく分かった。では、同じ価格帯にある小米3やGalaxyのローエンドモデルなどの競合品に比べ、5cのどこが、周氏らにとって魅力的なのだろうか。
中国人に人気の「土豪金」ことゴールドカラーの「iPhone 5s」
それは、ホワイト、ピンク、ブルー、イエロー、グリーンの5色のカラー展開と、この5色にブラックを加えた6色の専用ケースなのだという。「あんなにきれいな色は、Apple以外のブランドにはまったくない。中国の若者は、ああいう明るい色が好きなんだよ」(周氏)。Appleは5cのケースの色について、「他の何にも似ていない6つのカラー」と表現しているが、目論見は見事に当たっているようだ。
そうそう、彼らはあまり先のことを考えない。潔さというか、その場、その場の判断の早さは大いに見習うべきところかもしれない。
今後、5cの需要がこのまま上向き価格も再び4000元に近づいていけば、周氏らの所得層の人たちはまた、5cに手を出しにくくなり、売り上げも鈍化するだろう。その分岐点こそが、Appleが付けるべきだった同5cの適正価格なのかもしれない。