梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

重手本忠臣蔵・二冊目

2009年10月29日 | 芝居
午後1時より、『五・六段目』、『十一段目』、『七段目』、『四段目』、『大序』、『三段目』という順番で。ちょいと変則的ですね。すべての幕に携わっておりますから、丸一日のお稽古でした。

『五段目』では、師匠2度目の定九郎。裏の用事が多いのは前回も申しました通り。この度は弟弟子の梅秋が猪を勤めますので、前回よりも少ない人手となりますが、2回目ということで、少しは落ち着いて、テキパキとできる「ハズ」ですので、前回学んだことを忘れずに、しっかり勤めたいと思います。(そろそろ血糊も拵えなくては…)

『四段目』の諸士に出させて頂くのは2回目なんですが、そのおりは上方式だったこともあり、はっきり申しまして、今回が初役の気持ちなんです。とにかく緊張感! しかも、前回の通し狂言を最後に女形に籍を移して以来、髷を結った立役で舞台に出ますのは2年ぶりですので、立役籍の皆様にご迷惑をかけることのないよう、しっかりついてゆくべく心して勤めなくては! 

『大序』では、師匠初役の若狭之助の黒衣後見です。
 
…『七段目』『十一段目』はもう<総ざらい>で明日は<舞台稽古>。ことほど左様に『忠臣蔵』は短期の稽古でもつつがなく初日を迎えられる(というか迎えられなくてはいけない)狂言なのでございます。
勉強不足の私にはドキドキなのですけれど…。

(写真は私たちの楽屋です。何度も申しますが『忠臣蔵』は「男の芝居」。小道具部屋から運び込まれた刀の数は相当な物です
!)