梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

<乱歩歌舞伎>体験日記・第十九夜

2009年10月17日 | 芝居
『京乱噂鉤爪』で師匠が演じます、“陰陽師 鏑木幻斎”は、全くの悪人でございまして、しかも少々変わった嗜好の持ち主という、これまでにないキャラクターなのでございます。
師匠がワルいお役をなさることはあまりないことですので、弟子としてついておりましてもなにか新鮮と申しましょうか、違った一面を垣間みると申しましょうか、うまくいえませんがとにかく楽しいのでございます(無責任な言い方かもしれませんが…)

一番最後の出番、2幕目第3場「鏑木の隠宅」で、師匠が着用している打掛とドテラの中間のような衣裳。これはとある古典作品で使われた衣裳を仕立てなおしたものなのです。
かなり昔の上演で使ったきりになっていたものだそうです。もちろん私も写真で拝見したのみで、実際は存じません。舞台稽古で模様を見て、「これはもしや…?」と思って衣裳方さんに伺ってみたら案にたがわず、でした。

さて、御覧下さった皆様、どのお芝居のどの場面、どの役の衣裳だったのでしょう?