タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

四国を渡るハチクマ

2007年12月25日 | タカの渡り観察

 今年の7月にタカの渡りについて論じたことのある四国のK氏から高茂岬・由良半島の記録を頂きました。過去十余年にわたる貴重な記録です。

 その詳細な分析はできていませんし、このデータの考察はK氏を交えて行いたいものだと考えています。ここではその一部の紹介にとどめます。

 高茂岬・由良半島の合計ですが
  1995年~2007年の13年間に合計2416羽のハチクマの渡りを記録されています。
  1年間の平均で約186羽になります。

四国でタカの渡り調査の結果がネットで公開されているのは鳴門山を中心にした徳島県と高知市の記録だけです。それらの記録との関連をどのように考えたらよいのか、地理的関係に疎いタカ長にはできないので、ここはやはり四国の観察者を交えて検討するのがベターだと思います。

個人的に乱暴な比較をすれば鳴門山方面を渡っているハチクマは四国の瀬戸内地方を西進しているのではないか、そして高知方面を渡っているハチクマが高茂岬・由良半島方面と連動するのかな、と考えています。と言ってもこれは何の根拠もない、単に四国の地図を見てのタカ長の勝手な判断です。

その意味で気になるのが佐田岬の付け根にある権現山の記録です。ここでタカの渡りが見られるということはネットを見て承知していますが、継続的な調査がされているのかどうかは分かりません。

ハチクマの渡りについて言えば、そのメインルートは間違いなく中国地方にありますが、四国を渡るハチクマも無視できません。権現山方面での調査研究がされることを願って止みません。

八幡川河口で探鳥会

2007年12月24日 | タカの渡り観察
 野鳥の会広島県支部の今年最後の探鳥会に行きました。最近は探鳥会に出席することがほとんどないタカ長ですが、毎年この探鳥会には参加しています。

 一番の目的は、、、、、ここにやって来る珍鳥と言いたいのですが、本当のところはここに集まってくる人に会うことです。タカ長の会員暦は一応ベテランと言えるくらいの年数は経ていますが、たまに探鳥会に行くと知らない人ばかりでまるで新人の気分にさせられます。

 しかし、八幡川河口の探鳥会に行くと多くの仲間に会えるのです。それが楽しくて行くのですから、持参するのは双眼鏡だけ、フィールドスコープは人の物を借用することを前提にしている不真面目なバーダーです。



 八幡川の河口は埋め立て工事が進行中。平素は立ち入ることができない埋立地に特別に入れていただけるのがこの探鳥会の魅力のひとつです。ここからは宮島がすぐ近くに望まれます。

 

 この池に集まる水鳥を見るのがこの探鳥会の目玉。クロツラヘラサギも1羽いました。ミコアイサもいました。オカヨシガモやハシビロガモもいました。カモの仲間は13種記録しましたが、タカ長は友だちとおしゃべりしたり、空を飛んでいるミサゴを見ていました。チョウゲンボウも遠くでホバリングしていました。



 工事が終わると水鳥公園ができると聞いていますがどの程度の規模になるのでしょうか?多くの野鳥たちが安心して羽を休めるほどの広さがあるのでしょうか?気になるところです。



 この水辺を中心に野鳥の楽園が出来ることを願ってやみません。



 これはチョッとしたいたずら。コンパクトデジカメをフィールドスコープの接眼レンズに当ててシャッターを押したらズグロカモメが写りました。今日記録された2羽のズグロカモメのうちの1羽です。

雨の日のタカミストは

2007年12月22日 | タカの渡り観察
 
 せっかくの週末、三連休の初日が雨になってがっかりされている人も多いことでしょう。しかし、今秋からの雨不足でダムの水位は激減していますから、これは恵みの雨と言うことにしておきましょう。



タカ長は図鑑を出して来春のベトナムでの探鳥をあれこれ想像しています。

 このシロハラヒメハヤブサはどうしても見て帰りたい鳥のひとつです。図鑑によると19-20cm.ですからヒヨドリより小さいことになります。このように小さいタカが常緑の森や森の端にいると書いてあるのですが、果たして見つけることができるのでしょうか?熱帯の森は深いですから心配なことです。

 シロハラヒメハヤブサは来春のARRCNのシンポジュームのマスコットキャラクターになっています。ベトナムでも人気の鳥なのでしょうか?
 この鳥がいるとされている「クック・フォーン国立公園」に2泊3日の予定で行くつもりですから、見られる確立は高くなるはずですが、、、、、

あれこれ想像している雨の日のタカ長です。

国営備北丘陵公園のウインターイルミネーション

2007年12月21日 | 旅行のことなど
 
 今年も庄原市の備北丘陵公園で行われているウインターイルミネーションを見に行きました。昨年よりも一段と充実した感じのイルミネーション。まもなくクリスマスです。理屈抜きで25万個の光の競演をご覧下さい。

























 このウインターイルミネーションは12月25日まで行われています。この週末は天気が良くないようなので、土日しか出かけられない人には気の毒な天気予報ですが、最終日までにはチャンスもありそうです。まだ見ておられない人は一度行かれてみては、、、、、。

 神戸のルリナミエほどではないにしても、西日本ではこれだけのイルミネーションが見られるところはあまりないのではないかと思います。

 たまには鳥のこともタカのことも忘れて光の競演を愉しまれては如何ですか?

リーダーは横暴(?)です

2007年12月20日 | 山歩きから
 
 夢を見ました。タカ長が一族郎党を引き連れて旅行しているのです。その内容は支離滅裂なのでうまく筋書きをなぞることはできません。

 その中でタカ長の奥方が「勝手ばかりしている」と言って私をなじるのです。「そんなことはないだろう、私はみんなが安全に旅ができるように気を配って指示しているだけだ」と一喝してしまいます。当然大きな声です。

 そうしたらわが奥方は、なぜか着物姿の奥方が「済みませんでした」と三つ指突いて頭を下げるのです。現実とはまったく反対。カラスが白いと言い出したらそのまま押し通すのが現実の奥方で、しぶしぶ「カラスは白いです」と引き下がるのがタカ長なのですから。



 タカ長が強いのは(?)山に行ったときだけです。山でのリーダーの指示は絶対である、と教育しています。山は多数決の世界ではないのです。10名が右と言ってもリーダーが左といえばそれに従うのが山の世界なのです。パーティ全員の安全を預かっているのですから、それが当たり前のことなのです。

 ですから山のグループでは計画の立案から実行まですべて好きなようにさせてもらっています。そのかわりいくらリーダーが苦労して立てた計画でも、それに乗るか乗らないかはメンバーの勝手、それぞれの都合だけで判断してもらっています。「リーダーがせっかく苦労して立てたプランだから、、、、」という心遣いはまったく不要、と言うことです。


 
 一方鳥の世界などほかの趣味の世界は、このような専制君主的な横暴が許される世界ではありません。すべてが横社会なのですから、たとえ会長といえども一方的にことを進めることは出来ません。それが当然なのでしょうが、そのような制約の中でリーダーシップをとることは難しいものです。

 しかし、横社会と言えどもリーダーが時には強引にリーダーシップを取らないと何も決まらないことは多いし、みんなが「仲良しこよし」でやっていたらその組織が衰退していくことも事実なのです。

 山の世界、鳥の世界、その上に同窓会や町内会などなど、まったく銭にならない「長」と言う肩書きをいくつも持っているタカ長ですが、山のグループのように勝手が出来なくて色々苦労しています。

 横社会でのリーダーシップの取り方は難しいものです。横社会と言えどもリーダーは多少横暴なほうが良いのかも分かりませんね。

師走の花便り

2007年12月18日 | 山歩きから
 
 落ち葉に覆われたいつもの自然歩道を歩いて、いつもの林道をたどり、いつもの集落まで歩いてきました。紅葉の季節も終わって初冬の山歩きです。



 落葉してすっかり明るくなった自然歩道に朝の光が射しています。



 林道もすっかり明るくなっています。ジョウビタキやキクイタダキが見え隠れしていました。しかし、よその山よりはマシだとは言っても、冬鳥の姿は確かに少ないようです。



 半日の山歩きを終わって観察地に帰ってきて気がつきました。サクラが咲いているのです。この周りのサクラはソメイヨシノだと思っていましたが、この木は違うのでしょうか?花に疎いタカ長には良く分かりません。



 木は葉桜の状態ですが花は満開まじかです。一本の枝だけに咲いているのではありません。この木全体がサクラの見ごろになっているのです。

 風が強くて苦労して撮った写真ですが、サクラの種を特定できるでしょうか?

 思いもよらぬ師走のサクラ便りです。

広島市植物公園の夜間開園

2007年12月16日 | 旅行のことなど

 広島市植物公園の夜間開園が12月8日から始まっています(毎週土曜日のみ開園)

 タカ長は昨夜行ってきました。有難いもので老人手帳、いや「健康手帳」を持参すると入場料が免除されます。自宅から歩いていけばまったくのタダで楽しむことができます。健康で歳をとればいいことはいくらでもありそうです。一にも二にも健康ですね。そのためには歩くことを心がけましょう。



 ライトアップはペットボトルにローソクが主流、そのために有名観光地ほどの派手さはありませんが、心温まる手作りの良さを楽しむことができます。



 左側はペットボトルを積み上げたもの、右側は竹を組んでその上にライトアップしたものです。



 当日はあいにくの小雨になりました。屋外で予定されていたミニ・コンサートは屋内に変更になりました。その雨のためか大温室には多くの人が訪れて、ボランティアガイドの説明を熱心に聞いている人もたくさんいました。

 この夜間開園は12月22日、23日にも開かれます。当日は五日市駅北口から無料のシャトルバスも運行されます。派手なイベントではありませんが、夜の植物公園には昼間にはない楽しさがあります。関係者一同頑張っておられますから、まだの方は是非おいで下さい。

鳥を求めての山歩きではありませんが、、、、

2007年12月15日 | 山歩きから
 
 JR山陽本線安芸中野駅から蓮華寺山に登り、尾根道を縦走して高城山で昼食を採り、JR瀬野駅に下山する一日の山歩きです。鳥を求めての山歩きではありませんが、それにしても鳥の少ない山歩きでした。



JR安芸中野駅前の案内板。住宅地を抜けて山道に入れば一本道が続いています。



弁天様の前を通って88の地蔵さんが奉られている山道をたどります。



落ち葉の積もった、平凡だけど気持ちよい道が続いています。地元の人の手によるのでしょうか、サクラの苗木が植えられています。それは良いのですが、木の間隔があまりにも近いので、成長したら枝が絡まってくることは必至、人ごとながら心配なことです。



 憩いの森の広場までほぼ等間隔に88基のお地蔵さん。



 広場の手前の東屋から少しだけ展望を楽しむことができます。空には冬色の雲、季節風が吹き出している今日の広島地方です。



 広場からはタカ長のホームグランド方面が望まれますが、まぁ平凡な展望と言うところでしょうか?しかし、今年の9月28日にはハチクマの大群が通過しているはずです。西側、隣の尾根にある展望台ではその日に1000+のハチクマの渡りを記録していますから、位置的な関係からみてその日だけは楽しい頂上だったはずです。

 それにしても鳥の少ない山歩きでした。冬鳥ではシロハラとジョウビタキくらい。いやもう一つ、すぐ近くの枯れ木の中を動いているウソの姿と声を確認したのですが、双眼鏡にバッチリとキャッチできなかったので消化不良のままです。

 空を飛んだのはカラスだけ。トビも見ることの出来ない山歩きでした。

 そして最後にいつも思うのです。タカ長の裏山ではもう少しは鳥が見られるはずなのに、、、、。

あぁ~ぁ、原油高

2007年12月14日 | 日々雑感
 
 冬鳥のシーズンになりました。韓国のKS研究員からは「毎日忙しいです」と電話が入りました。日本語の名前が分からないのですが、と言うのでタカ長が知っている韓国名で誘導尋問(?)をする。

 カッチャンオリ(トモエガモ)は?  はい、はい、たくさんきています。
 トクスリ(クロハゲワシ)は?    200羽くらいいます。

と言った調子。彼はいま冬鳥の調査のため各地を歩いている由、公費で鳥を見て歩けるなんてうらやましい限りです。

 かわってタカ長の現状。現役の頃は山陰に行ったり、福岡や出水など九州各地を飛び回っていましたが、年金生活になると思い切り羽を伸ばすことは出来ません。恐る恐る羽を伸ばそうとしたらこの原油高。あぁ~ぁ、遠出しての探鳥なんて夢のまた夢になりそうです。

 

 関門海峡を見下ろす風師山でノスリやハイタカ属の渡りを見ることも出来なくなるのでしょうか?




 あのカンプフェリーに乗って海を渡ることも少なくなりそうです。野鳥の面、タカの渡りの面で言えば韓国との調査はこれから、これから本番に入っていくわけですから、出来ることならシーズンごとに行きたいのですが、、、、、



 この風師山でナベズルが南に渡るのを見たこともあります。フィールドに出ると色々なドラマに遭遇するチャンスがありますが、家にいたのでは庭の花を見る程度のことです。



 温室など持たないタカ長の庭にはいまはほとんど花もありません。この花は夏に撮ったもので、いまは人様にお見せするものは何もありません。

 この原油高では私たちの観察地にタカが帰ってくるまでおとなしくしているしか方法がないようです。

ハイイロチュウヒが飛んだ?

2007年12月13日 | タカの渡り観察
 熊本県阿蘇五岳の一つ「烏帽子岳」に登ってきました。12月10日のことです。朝は快晴無風の状態、遠くに見える風力発電の風車も止まったままでした。



 下から見るとこんな感じの山です。頂上の上に太陽がありまともな逆光なので写真的には厳しいのですが、このようにススキの多い山です。

 タカ長が東を向いて写真を撮っていたとき「あっ、タカが飛んだ」と言う家内の声。背後の稜線を飛んであっという間に隠れてしまったと言う。白くて翼の先が黒くて、、、、それなら間違いなくハイイロチュウヒのオスではないか。



 これは頂上から久住方面を見たところ。頂上もこんな感じの山です。



 これは東側の尾根を草千里の近くまで下りたところです。前方の山は阿蘇五岳の一つ杵島岳です。このように上から下までススキの山ですからハイイロチュウヒがいてもおかしくはないのでしょうが、その後はまったくタカを見ることが出来ませんでした。

 出逢いは一瞬、タカ長にはタカに縁がなかった烏帽子岳登山でした。