「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

幼い夫婦の運命を殿下は・・・/ボタンが結んでしまった悲しい事件

2014-11-08 15:13:54 | ファミ劇日誌
本日のファミ劇・スニーカー登場編は、

第390話 55.01.18 二十歳の殺人 (殿下)

ゲスト:斉藤とも子
 清水昭博
 広瀬昌助 町田博子 鮎川浩
 相沢治夫 松沢千恵子 酒井郷博 林弘造 小川真喜子

脚本:小川英 尾西兼一
監督:児玉進

スーパー店員の平田が殺された。
発見したのは同じスーパーの店員・吾郎で、貸した金10万円を返してもらおうとして平田のアパートを訪ねたということだった。
平田が殺されたのは1月5日の夜11時から翌6日の午前1時頃の間で、犯行現場の壊された置時計は11時55分をさしていた。平田は同僚の誰彼なしに金を借りるなど評判は悪かった。
殿下とスニーカーは第一発見者の森口を訪ねた。
森口は20歳の若者だったが、すでにみどりという19歳の妻、ひろみという子供までいた。冷たい世間の中で3人は懸命に生きていた。
そんな時、ヤクザの木山が平田が殺された直後にアパートを訪れていることがわかった。だが木山は死体から平田が競馬で金6万円を奪っただけだと言い張る。その時、他の証言から平田は16万円ぐらい持っていたことが判明した。
木山はさらに平田のアパートから黒っぽいジャンパーに白いエリマキをした若者が出てくるのを見たという。それは森口の恰好に酷似していた。
調べの結果、平田殺しは森口の犯行と判った。
だが、森口は1月5日が誕生日で20歳になる。5日の犯行とすると未成年で罪はずっと軽くなる。
しかし、それを証明する置時計に疑惑が・・・・。

「命」あたりから、何となく裏番組を意識したような構成の話が出てくるようになった太陽。『ゆうひが丘の総理大臣』の生徒役だったお二人をゲストに迎えて、幼い夫婦の夫が法律上の大人と子供との境目に挑戦するのを、殿下が確かに幼い夫婦に思いやりは持ながらも、厳しく犯罪を糾弾します。殿下についてはそれが極端に見える感じがあるので、夫婦に同情するスニーカーと対立してしまいますが・・・・。
斉藤とも子氏が母親役に初挑戦ということで、その前に産婦人科などで勉強して、かなり気合を入れて撮影に挑んだなどのエピソードも残っているようです。
この作品の印象深いのは、クライマックスの降雪ですね。
太陽では雪というのはあまりメジャーじゃないので。

今回で覆面車ターセルは見納め、トレノは入院中で、代打にカリーナが登場します。



第391話 55.01.25 黄色いボタン (ロッキー)

ゲスト:加藤嘉
 佳那晃子
 片山真由美 原田清人
 高山彰 鶴岡修
 檀喧太 吉田太門 岡崎夏子 本庄和子 溝口順子 数間正徳

脚本:小川英 古内一成
監督:櫻井一孝

公園の池で暴力団・戸川組系の不動産会社の社員・原田が殺された。
犯人は72歳の老人・高坂十三で、高坂の自供によると原田がナイフを突きつけ金を出せと脅迫したので、投げ飛ばし、引っ掻き棒で殴り殺してしまったという事だった。
凶器は発見され、理路整然とした供述。高坂が犯人であるという材料は揃っていたが、不審な点も多かった。
息子夫婦の証言で、高坂が心臓に持病があって、とても原田を投げ飛ばしたり、殴りつけたり出来るとは思えないことや、原田が金に困っていなかった事などが挙げられた。もしかすると怨恨による殺人ではないのかという意見もあったが、高坂と原田の結びつけるものが何も発見できなかった。
ロッキーは内心、自分の亡くなった父と気質のよく似た高坂に親近感の様なものを覚えながら、ただ一人、高坂は誰かを庇っていると主張したが、全く証拠はなかった。
ロッキーは地道な捜査を続け聞き込みしていたところ、明らかに異常な反応をしたOL・杉下啓子の尾行を始めた。とはいえ、啓子と原田や高坂を結びつけるものはやはり何も発見されず数日が過ぎた。
そしてある日曜日、啓子が現場の公園に出かけ、怯えた様子を目撃した。
一方、啓子と原田を結びつける線が割れた。
原田はホテルのバーで啓子を誘惑しようとして高価なものを買い与え、逃げられたことがあったのだ。
さらに、高坂とは公園で知り合ったようだった。傍目には息子夫婦と孫に囲まれ、幸せな老後を送っているように見えた高坂は孤独だった、そんな中あることで啓子と知り合ったが・・・・。

太陽社会還元作品の一環なのですが、芸達者なゲストとロッキーの組み合わせで、太陽中毒諸兄には印象深い作品になっていると思います。強烈な嘉氏の「普通な老人の孤独」は現在は趣味という部分で解消している傾向はあるとは思いつつ、まだまだ現代でも存在している問題ではないかと思います。また啓子にしても何気ない優しさを示せる好人物であるにもかかわらず、事件に巻き込まれてしまうという不条理さも、ある意味問題提起なのかもしれません。
そして今回の主役であるロッキーの勘の捜査は、本来であれば誇っていい冴え方なのですが、事件自体の不条理さに、彼自身それ程事件解決自体を喜んでいるとは感じられないところが・・・ロッキーらしい。

覆面車はトレノの代打で赤いセリカ登場です。
しかし、尾行と張り込みには派手すぎます(^_^;)

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