「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ファミ劇は12月1日からスコッチ登場

2012-11-03 21:31:49 | ファミ劇日誌
本日、ファミ劇のテキサス&ボン編はお休みですが、

今後の放送は11月24日でテキサスが殉職、そして翌週の12月1日より、スコッチ登場が確定いたしました。

12月は休止は29日のみ、#224「保証人」まで放送されるので、何とも印象的には結構進む感じです。

しかし考えると、大滝秀治さんの追悼再放送が入らなかったら、殉職編と登場編を同じ日に観る形になったので、別々な日に観られることで余韻を消化する期間はできます。
テキサスの殉職にしてもスコッチの登場にしても、落差的面とかき回される面がかなりありますから、一気に押し寄せるとかなりキツイです。

雰囲気もスコッチ登場で一気に落ち着いた感じに変わっていきますので、その落差を愉しむのも一つの手ですが、長野さんの作品も2作(#218、#224)ありますので、長野さんを偲びながら、意識しながら見ることができると思います。



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長野洋さん-多くの名場面・名台詞を紡いだ太陽立役者のおひとり

2012-11-03 16:16:23 | 追悼
太陽関係者では、当時も年長者であった監督陣が多く鬼籍に入られてしまっていますし、出演者も裕次郎さんは既に亡く、2人の愛すべき「巡査部長」ともお別れしてしまっています。

脚本陣では、原案・監修・メインライターであり、脚本グループのボスである小川英さんは1994年に亡くなっており、今回の長野さんのご逝去で正直、ガックリきています。

簡単に言ってしまえば、小川さんの片腕であるという事と、太陽のベーシック部分を担当なさったという、藤堂一家でいえば「山さん」と「ゴリさん」的立場に居られたのが、長野さんだったと思います。
それは、最初から番組に関わっておられ、また多くの単独脚本やその携わった期間、1997年の復活時に執筆なさったところで想像がつくと思います。


=最初のうちは、苦し紛れに各刑事の親・子・兄弟・友人から何から総ざらいして(笑)そういうところで作っていた。=
(月刊ドラマ 1979年12月号より、以下でも引用)

最初の1年間は小川さんと組んで執筆なさっていた長野さん、その中で単独で書かれた最初の作品が#22、長さんの主演編を作ろうと山本監督も盛り上がった作品で、野崎一家の基礎的部分を確立した話です。
この姿勢が、太陽と他の刑事ドラマとの決定的違いになって、後々響いていく原動力になっていったと思います。
この後も長野さんは積極的に長さん編を執筆なさっており、太郎フェチには名作である「甘ったれ」も長野さんの作品です。

「矢追町」の名付け親も長野さんです。(#30で初出)
UFOでおなじみの元日テレディレクター・矢追氏が由来というは有名な話ですね。

#74以後は単独脚本が殆どになります。
この時期の執筆作品はハードボイルド感満載なものが多く、名作ばかりです。

ゴリさんの転機的な作品を主に手掛けられたのも印象深いです。
ゴリさん初主演作の#14、連作的要素がある#118と#173、道代との出会いと別れ、そして再会・・・・長野さん曰く、当初はゴリさんを昇進試験に合格させ無事に結婚させるというハッピーエンドな方向へ話を進めるところが、岡田P氏の方針で没になったようで。
なんというか、前半の「ゴリ正編」を紡いだ方でもあります。

ボス編も名作を数々残されました。
#86、#96、#160、#312、#427、#513、#538。
魅力的なボス像を創造されていたと思います。
長野さんのボスは他のメンバーが主役の時も「ザ・ボス」的存在感を示していました。

山さん編も魅力的な多くの作品を執筆なさっています。
これも、ボス像と同じような感じでしょうか・・・・「ザ・山さん」なんですね。
後期の長野さんが描く山さん像は番組の引き締め役となりました。

ほぼ太陽チームで制作した『俺たちは天使だ!』のメンバーには思い入れがおありだったようで、
スコッチの復帰と病死等を描いています。
なので、合言葉的に有名になった「三つ数える」や「ロシアンルーレット」は長野さんのアイデアです。
そして、ドック。
長野さんはゴリさんの執筆から後期の要となるドックのキャラの創造を担当することになります。
ドックのキャラは長野さんだからこそ太陽の中に溶け込ませることができたと、私は納得しています。
当時台頭していた若手脚本陣だと、もしかしたらうまく馴染ませることができなかったかもしれません。
神田さんとは相性が良かったのか、初回から17作目まで執筆なさっていた今でも続いているフジ『赤い霊柩車シリーズ』に神田さんが3作目から登場した時にはドック・ファンは驚喜したと思います。


200話台や後期は、大映ドラマや他作品への参加が多く、太陽への参加は少ないですが、主演作を執筆していないのは、ジプシー・マイコン・DJ・警部と未参加のPART2メンバーだけという凄さです。
鮫やん編も市川さんが降板した後の1本目を書かれています。

数々の名場面、名台詞紡いでおられます・・・・。

太陽中毒にはもう、「長野先生」的な面はあると思います。
感情移入しやすい作品、演出も演者も太陽作品として表現しやすい作品、泣ける作品、しみじみする作品、なんか知らないけれども愛してしまっている作品ばかりです。

それは、番組首脳陣の意思を汲みながら、独自の長野さんワールドを展開なさった結果だったんだと思います。

よく、太陽の作品のお勧めなものは何かと聞かれることがありますが、私はあえて答えません。
ただ、長野さんの作品は是非外さないで観てほしいというのはありますね・・・・。

本放送のとき、竹林監督で脚本が小川さんと長野さんだったら、完璧に「太陽の正編だ」と特別視して背筋を延ばしながら見た記憶があります。もう、その御三方は鬼籍に入られてしまいました。

寂しく、残念ではありますが、

先ずは、改めて長野さんのご冥福をお祈りしたいと思います・・・・

長野洋さん、ありがとうございました・・・・

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