Dさんはハメ手含みの定石の変化に精通しており、いつも序盤でうまく立ち回られてしまいます。図1(Dさんの定先)の変化もその一つで、⑫のコスミに対して⓭とツケて、⑭とハネた時、⓯とハネ返して来ます。以下(27)位までの変化になりますが白としては、何か両方を打たれ、うまくやられたように感じてしまいます。
図1 ⓭は5-七(⑳)
囲碁ソフトなどの評価によれば、図1のあと、白が左辺に打ち込んで悪くないようなのですが、何しろDさんは図1の変化に自信を持っているようで、当方も疑心暗鬼になってしまいます。そこで、一昨日の例会では図2のように変化して見ました。Dさんの意表を突く変化だったらしく、黒があまり良くないと感じたようでした。
図2 ⓭(5-七)、⑭(6-七)、⑯(4-七)、⑱(5-八)
ところが囲碁ソフトの評価では図2の変化は黒が良いらしい。ともあれDさんを逆に疑心暗鬼にさせたようなので一応成功したと言って良いかも知れません。