先番(黒)の初手と次の白の二手目について、多く打たれている着点に関して2013/11/6付け記事で述べましたが、白の二手目の着点に関し不思議なことに気がつきました。
トッププロ同士の対局1166局(2013/9/10付け記事(注1)参照)において、白の二手目で下図の②(4-十七)の着点が皆無なのです。隅の着点として星や小目が多く打たれているのにもかかわらず、下図の②だけはありませんでした。少 . . . 本文を読む
黒番での中国流は相変わらず人気があります。先日(3/30)の”素人本因坊戦”横手地区予選の私の対局では3局が白番でしたが、いずれも相手に中国流を打たれました。その結果は私の2勝1敗でした。
中国流の勝率については2013/9/11の記事でそれほど良くない旨述べましたが、トッププロ同士の対戦ではどのようになっているのか、もう少し遡って調べて見ました。下の図は日本棋院発行 . . . 本文を読む
38期棋聖戦第5局は黒番の山下九段が激戦を制し2勝目をあげました。本局は両方”中国流”の珍しい出だしで、過去5年間のトッププロ同士の対戦1166局(2013/9/10付け記事(注1)参照)においては、たった3局しか例がありませんでした。中国流は黒番で良く打たれています(同上対局範囲で83局あり黒の40勝43敗)が、白番でも25局打たれています(白の11勝14敗)。そして白 . . . 本文を読む
空き隅の”三々”(注釈参照)へ打つ布石は最近あまり見られなくなりました。かって、23世本因坊(坂田九段)が全盛期の頃は、小目と三々のコンビネーションの布石が良く打たれていたように思います。最近5年間のトッププロ同士の対局1166局(2013/9/10付け記事(注1)参照)において、空き隅の三々へ打った布石は34局(黒番で6局、白番で28局 当方の調べ)あり、その成績は三々 . . . 本文を読む
下の図は最近良く見かける布石です。過去5年間のトッププロの対局1166(2013/9/10付け(注1)の記事参照)においては、41局(約3.5% 当方の調べ)ありましたが、半分以上は張栩九段が打っていますので、便宜的に”張栩スペシャル”と仮称させて頂きます。そして、その成績は黒の23勝18敗(勝率56.1%)と悪くなさそうですが、張栩九段の同布石の成績を除くとあまり良くあ . . . 本文を読む
第52期十段戦挑戦者決定戦(2014/1/23)で高尾九段(白番)が井山六冠を破り、挑戦者となりました。これにより井山六冠の七冠制覇は暫らくお預けとなりました。
さて、結城十段と高尾九段の七大タイトル戦での顔合わせは初めてだと思います。どんなシリーズになるのか非常に興味が持たれます。過去5年間の七大タイトル戦の挑戦者決定リーグ戦やトーナメント戦(2013/9/10付け記事(注1)参照)での両 . . . 本文を読む
下の図は”秀策流”と呼ばれる布石で本因坊秀策(下欄注1参照)が先番のとき、この布石で抜群の成績だったと言われております。最近のプロの碁ではあまり打たれなくなりました。過去5年間のトッププロ同士の対局1166局(2013/9/10付け記事(注1)参照)おいては、①、③、⑤と3隅小目に構えた布石は6局あり(当方の調べ)、先番の成績は1勝5敗とあまり振るいません。6局中1局だけ . . . 本文を読む
いよいよ日本碁界最大のタイトル戦38期棋聖戦が1/11から始まります。勝敗の鍵は山下前名人が井山6冠の黒番を破ることが出来るかにかかっていそうな気がしています。
過去5年間のタイトル戦(2013/9/10付け記事(注1)参照)においては、黒番の89勝74敗(勝率54.6%)と黒番がやや優位のように見えます。これは井山6冠のタイトル戦における黒番の成績が抜群であることに起因していると考えられま . . . 本文を読む
現在日本碁界における”コミ”(注1参照)は6目半になっていますが、このコミの増減によって先番の勝率はどのようになるのでしょうか?コミが少なければ、先番(黒番)の勝率は上がり、コミが多くなれば勝率は下がることに異論はないと思われます。横軸にコミの大きさを取り、縦軸を先番の勝率とした場合、その関係は図1に示すような曲線になると推測されます。棋力が高い程、曲線は急峻になっていく . . . 本文を読む
黒番のミニ中国流(仮称「偏ミニ中国流」も含む)の勝率については2013/9/16付けの記事で約6割と述べましたが、若干以下に補足したいと思います。
ミニ中国流は小目と星のコンビネーションから布く場合と小目二つから布く場合があります。例によってトップ同士の対局1166局(2013/9/10付け記事(注1)参照)においては、小目と星のコンビネーションからミニ中国流(仮称「偏ミニ中国流」も含む)を . . . 本文を読む