下図は例会におけるYさんとの一局(小生の黒番)。④の小目に⑨と一間高掛りし⑩と一間挟みされた時、⑪と三々につけると、最近殆ど⑫と外して来ることが多いようです。まだ未完成定石のようでプロの間でも色々な変化が見られます。本局の変化は27まで、黒はあまりいい感じはしていませんでした(次に7-五と戻られると白が厚いと思っていました)。
上記のような「ツケスカシ定石(仮称)」はここ7~8年前頃から . . . 本文を読む
39期名人戦第5局は先番河野九段の互い違い小目からナダレ定石でで始まりました。過去10年間のトッププロ同士対局((注1)参照)においては黒番でのナダレ定石は64局(当方の調べ)打たれており、その成績は黒の33勝31敗(51.6%)とほぼ互角になっています。各年度の打たれた件数は下図の通りですが、最近の二年程は少ない傾向にあります。
因みに白番でのナダレは47局打たれており、成績は白の21 . . . 本文を読む
白番の中国流は黒番程ではありませんが、時折見かける布石です。本日(10/2)行われている棋聖リーグ結城九段と小林覚九段戦でも小林九段が白番で中国流を布きました。
過去10年間のトッププロ同士の対局((注1)参照)で、白番の中国流は42局あり、成績は21勝21敗(当方の調べ)と互角になっています。白番の中国流で不思議なことは、下図のように黒が⑤と締まっても、かまわず⑥と中国流に布いた局が11局あ . . . 本文を読む
黒番における星と小桂馬締のコンビネーションの勝率については、2014/8/23付けの記事で述べましたが、星と一間締のコンビネーション(下図参照)も小桂馬締程ではありませんが良く見かける布石です。過去10年間のトッププロ同士の対局((注1)参照)においては黒番の星と一間締(または一間締と星)の布石は54局あり(当方の調べ)、その勝率は黒の30勝24敗(55.6%)と悪くありません(星と小桂馬締の布 . . . 本文を読む
過去10年間の七大タイトル戦((注1)参照)における初戦の重みについて調べてみました。第1局目を勝った場合、そのタイトル戦に勝っている割合は約70%でした。初戦を勝利した場合続いて2局目も勝つ割合は57%で、初戦から2連勝した場合は90%タイトル戦を制しています。いかに初戦が重要であるかが分かります。
全体的には以上のような傾向なのですが、棋戦によってばらつきがあり、名人戦と碁聖戦については . . . 本文を読む
図1に示すように黒番の「星と小桂馬締(又は小桂馬締と星)」はよく打たれている布石の一つです。
図1 黒番「星と小桂馬締の布石」
例によって過去10年間のトップ同士の対局((注1)参照)における同布石の推移を図2に、図1の後白が右辺に割打したケースの推移を図3に示します。
図2
図3
図2に示すように、星と小桂馬締の布石の勝率は合計で黒の98勝9 . . . 本文を読む
黒番の互い違い小目の布石(下図参照)の勝率については、2013/11/20付けの記事で述べましたが、過去10年間のトッププロ同士の2346局((注1)参照)における同布石の傾向について改めて調べてみました(図1の布石からミニ中国流類に展開した布石は除く)。
図1 互い違い小目の布石
黒番における互い違い小目の布石は堅実な戦法としてよく用いられている方だと思います。その傾向を下図に示し . . . 本文を読む
前回は黒番向小目の傾向について述べましたが、今回は白番向小目の傾向について記します。
下図は例によってトッププロ同士の過去10年間の対局((注1)参照)における、白番の向小目が打たれた件数の推移を表したものです(当方の調べ)。
過って白番向小目はかなり打たれていたように思いますが、ここ数年では少なくなっているようです。白番向小目の勝率は上記グラフの合計では40勝37敗(51.9%) . . . 本文を読む
黒番の向小目の勝率については2013/10/14付けの記事であまり良くない旨述べましたが、過去10年間におけるトッププロ同士の対局((注1)参照)について改めて調べて見ました。
下図は過去10年間のトッププロ同士の対局((注1)参照)で、黒番の向小目の布石が打たれた件数推移を表しています(当方の調べ)。これによれば同布石は比較的よく打たれていますが、年々減少する傾向にあるようです。同布石の黒 . . . 本文を読む
2014/6/28付けの記事で、白番の二連星が良く打たれている旨述べましたが、それに反して過っては良く打たれた黒番の二連星は少なくなっている様です。下図は過去10年間のトッププロ同士の対局((注1)参照)における、黒番二連星が打たれた件数の推移を表したものです。
上図の黒番二連星の勝率は合計で26勝60敗(30.2%)とあまり思わしくありません。因みに黒番三連星の布石は26局ありその勝 . . . 本文を読む