***** 神社と災害 No.8 *****
東日本大震災の津波被災地において、
大きな損傷を免れた神社の多くは、
「来歴不詳」とされる古い神社だったそうです。
いわゆる「村社」に分類されるような小さな氏神、
その中でも元地から「移転」せず、長きに渡り
その場に鎮座していたと思われる「社」が、
「生き残った神社」の大多数を占めていたのだとか……。
何でも、諸々の理由で別の土地に移った神社や、
近年に創建された来歴の浅い神社には、
「全壊・半壊」などの被害が目立つ一方で、
古くから同じ場所に置かれていた
「来歴不詳の神社」に関しては、
被災率が低い傾向が見られたと聞きます。
まあ、これらの調査結果については、
少々複合的な見方が必要なのですが、
ひとつの可能性として古くから同じ場所にある神社は、
他の神社と比べて「自然災害の被害を受けにくい」
とも推測できるのでしょう。逆に言えば、
「自然災害の被害を受けなかったからこそ」、
現在まで継続できた面もあるのかもしれません。