***** 神社と災害 No.3 *****
私たち日本人は、どんなに大きな天災に
見舞われても、決して神や自然を恨まず、
逆に見えない存在に「感謝を捧げること」で、
その後の災害の連鎖を乗り越えてきました。
だからこそ、災害発生時の極限状態に置かれても、
パニックにも陥ることもなく、毅然とした
心を保っていられる人が多いのだと思います。
きっと信仰の対象が、目に見える人間や物であれば、
非常事態に陥り崇拝の対象を見失った瞬間、
人としての尊厳を失うでしょう。
何もない空間に神を感じ、
何でもない景色に神を観る……。
日ごとに変わる四季の光景に彩られた、
神社の参道を歩いておりますと、
神様は特別な人間や建造物に宿るのではなく、
神様を敬う人々の心に宿るのだとわかります。
わざわざパワースポットなどに行かなくても、
心を癒し罪穢れを浄化する場所は、
私たちのすぐ近くにあるのかもしれません。