たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

帰順の道

2018-08-25 09:00:37 | 阿波・忌部氏2

<美馬市・木屋平>

 

阿波忌部氏の末裔・三木家に伝わる

「麁妙」という天皇への調進の品は、

「麻」で織られた反物ですが、

当初は「鹿の皮」だったのではないか、

考えるのは極端な発想でしょうか……。

淡路島に集った様々な氏族、

つまり「天皇」に恭順した人々の宝が、

島を経由して阿波へ持ち込まれたと想像すると、

その中には、海人族の象徴でもある

「鹿の皮」なども含まれていたはずです。

 

古代より、鹿皮には霊力があるとされ、

鹿の狩猟が許されたのは、

天皇など権力者のみだったと聞きますし、

「鹿の皮」を身にまとうことは、

相手への服従を意味していたのだとか。

恐らく、阿波忌部氏が任されていたのは、

各地の部族の神々(神宝)を預かり、

「国津神」を取りまとめる任務だったと思われます。

言うなれば、「淡路(阿波への路)」という名称は、

天孫族への帰順の道だったのかもしれません。