たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

賀茂氏の三神

2018-08-02 09:17:01 | 阿波・忌部氏2

<一言主神社 ひとことぬしじんじゃ>

 

土佐神社の伝承には、大和葛城山を舞台にした

雄略天皇と一言主神との物語が残されています。

何でも葛城山で狩りをしていた雄略天皇が、

一言主神(高鴨神)の言動に激怒し、

一言主神を土佐に追いやったことが

神社創建のきっかけだったのだとか。

のちに、賀茂氏の口添えにより、

大和国への帰還を果たしたものの、

一言主神の和魂だけは土佐国に留まり、

以降土佐神社で祀られていると聞きます。

 

ちなみに、土佐神社の主祭神・味鋤高彦根神は、

大国主命と宗像三女神の多紀理毘賣命

との間に生まれた神様でして、

大和葛城の鴨氏の氏神であるだけでなく、

阿波国や長国に縁する「事代主神」

とも同一視される存在です。

また、「一言主神と事代主神とは同神」

という説があることを考えても、

味鋤高彦根神・一言主神・事代主神はともに、

忌部氏との強力な縁を築いていたことがわかるでしょう。