たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

巨大な集団

2018-08-05 09:24:11 | 阿波・忌部氏2

<鴨都波神社 かもつばじんじゃ>

 

阿波国と長国との関係を考察した記事内で、

キーマンとして登場した事代主神は、

賀茂氏の祖神の一柱であり、

味鋤高彦根神や一言主神とも、

深い縁を持つ神様です。

もともとはスサノオや大国主命とも通じる

古代日本の国津神であったと言われますが、

忌部氏の神と習合したのちに、

賀茂氏の祖神となった可能性もあるのでしょう。

 

これらの古代の神々を、

明確に「仕分け」することは困難でして、

特に忌部氏のように長期間に渡って来日し、

「巨大な集団」を形成した氏族の人々は、

時代背景が変わるとともに、

国津神としての立場を取ったり、

天津神としての立場を取ったりしたため、

複数の神名が与えられ、系統が混乱しました。

 

あるときは、多種多様な術を駆使する、

「金鷲」「金鶏」「金鵄」として、

あるときは、天皇祭祀を補佐する

「八咫烏」という影の一族として、

一言主神、事代主神、天日鷲命、

天石門別神、味鋤高彦根神……等々、

様々な名前を与えられながら、

原住民と天孫族との間を、縦横無尽に

行き来していたのかもしれません。