たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神社の「主」

2016-12-15 10:19:15 | 熊野の神社

<曽根・飛鳥神社 あすかじんじゃ>

 

飛鳥神社の境内に入り、まず気になったのは、

社殿を取り巻く「丸い石」を使った石垣でした。

この地方の神社には、石垣がよく使われているのですが、

飛鳥神社の石垣は丸みを帯びた石を使用しているのが特色。

ところどころ緑色の苔を纏った丸石の石垣は、

この土地の持つ南方の色合いをより強調しているかのようです。

 

ちなみに、ご由緒によりますとこの飛鳥神社は、

新宮の阿須賀神社から勧請されたとのこと。

ただし、阿須賀神社の宮司さんに伺ったところ、

「あすかという名前の神社はたくさんあるので、

詳しい経緯はよくわからない」とおっしゃっていました。

 

きっとこちらの場所も、熊野地方の神社と同様に、

自然信仰の聖地であり、古代の祭祀場だったのでしょう。

境内の石垣は、ご神木を避けるかのように積み上げられ、

この神社の「主」が、社殿や石垣などの人工物ではなく、

「樹」そのものであることを教えています。