<曽根・飛鳥神社 あすかじんじゃ>
飛鳥神社の境内に入り、まず気になったのは、
社殿を取り巻く「丸い石」を使った石垣でした。
この地方の神社には、石垣がよく使われているのですが、
飛鳥神社の石垣は丸みを帯びた石を使用しているのが特色。
ところどころ緑色の苔を纏った丸石の石垣は、
この土地の持つ南方の色合いをより強調しているかのようです。
ちなみに、ご由緒によりますとこの飛鳥神社は、
新宮の阿須賀神社から勧請されたとのこと。
ただし、阿須賀神社の宮司さんに伺ったところ、
「あすかという名前の神社はたくさんあるので、
詳しい経緯はよくわからない」とおっしゃっていました。
きっとこちらの場所も、熊野地方の神社と同様に、
自然信仰の聖地であり、古代の祭祀場だったのでしょう。
境内の石垣は、ご神木を避けるかのように積み上げられ、
この神社の「主」が、社殿や石垣などの人工物ではなく、
「樹」そのものであることを教えています。