<産田神社 うぶたじんじゃ>
産田神社の裏手のほうに回りこむと、
心地よい水の音が聞こえてまいります。
音のほうへと近づいて行くととそこには、
産田川という小さな川が流れていました。
現在では立派なお社が建つこの神社も、
もともとは清らかな川のそばに、
神籬を作って神様をお招きした、
古代の祭祀場だったのでしょう。
一説によれば、こちらに祀られていた神様を、
本宮近くの中州に移したことが、
熊野本宮大社のはじまりなのだとか。
大斎原の近くには「産田社」という、
熊野本宮大社の末社があり、
本宮と同様大切に扱われてきたのだそうです。
もしかするとこの場所は、熊野の神社の中でも、
特に古い歴史を残すエリアのひとつなのかもしれません。