<七里御浜 しちりみはま>
実は花の窟を訪れたのは、6月の旅の道中です。
今回は花の窟にお参りすることができませんでした。
ただ、その近辺の神社を巡る途中に、
幾度となく駐車場に立ち寄ったり、
そばのお茶屋さんで休憩をしたりして、
すっかりなじみのスポットとなった次第。
個人的な印象では、花の窟の周りに、
「墓所」という暗いイメージはありません。
花の窟だけではなく熊野灘の海沿いには、
補陀洛渡海で知られる補陀洛山寺をはじめ
「死」にまつわる場所が点在します。
「海の向こうには常世がある」という思想は、
もしかすると南方からやってきた渡来人が、
白石の風習などと共にこの地に持ち込み、
この地に根づいていた「あの世」の観念を、
南方風のエッセンスで色づけしたのでしょう。