ぱんくず日記

日々の記録と自己分析。

『世界の名作怪奇館』復刊投票にご協力を。<(_ _)> 

2015-08-06 23:51:59 | 読書
2012-02-23 16:32:04に一度投稿した記事ですが、
復刊リクエストのご協力呼びかけのため再度記事に上げます。



 『世界の名作怪奇館1~8』(講談社昭和45)
の復刊投票にご協力を。<(_ _)>
 





絶版・品切れ本を読者からの投票で復刊させる参加型リクエストサイト。


 http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=52284




小学生当時図書館から借りて読み耽った『世界の名作怪奇館1~8』を
古書検索したら、あるにはあるが全巻揃ったものは見つからず、
あっても一冊2万とか3万とか。
高価で手が届かない。。。。。orz


『世界の名作怪奇館1~8』(講談社 昭和45)の内容は、次の通り。


http://homepage1.nifty.com/ta/0ka/kodan/j/jan_kai.htm


児童図書といっても非常に内容の充実した本である。
子供も大人も楽しめる。
再会したら嬉しいだろうな、小学生の時のあの黒本。
8冊積み上げて、小学生の時のようにドキドキわくわく読み耽りたいものだ。
あの黒本が昭和45年当時そのままに復刻されたらなぁ。。。


どのような本かについて、
昨年暮れにこのブログで自分の大昔の記憶を辿って書いたものを
以下に貼ってみる。


  私が図書館で何度も借りたのは昭和45から48(1970~1973)年頃。
  当時私は小学生だった。
  記憶が定かでなくて出版社名はおろか書名すらはっきり思い出せないが、
  その当時に発行され読まれていたのだから、
  初版は多分昭和40年代の初め頃ではないかと推測する。


  シリーズで全10巻くらいの、
  “世界怪奇恐怖物語”だったか何かそんな感じのシリーズで、
  色々な名作を集めて児童向けにしたものだった。
  一冊に5、6話収録されていた。


  全体に真っ黒な装丁で、
  表紙には表題を囲んで精密な銅版画に似た蔓草と
  ギリシャ彫刻の女体像と髑髏があしらわれており、
  およそ児童向けにしては表紙を見ただけで如何にも『怖い本』だった。
  大きさは当時の学校の教科書と同じ大きさで、厚さは1.5cmくらいの
  ハードカバー本である。


  収録された怪談奇談は名作を集めたもので、
  児童向けの本でありながら挿絵は白黒の銅版画のような細密画だった。


  10冊程のシリーズ本を私は確か全巻読んだと思う。
  40年も経った今でも記憶に残っているほど面白く、
  引き込まれて読み耽った。


  当時の図書館は一人一冊か二冊までの貸し出しで、
  貸し出し期限は期限は一週間しかなかったが、
  毎週土曜日の午後か日曜日にはバスで高台の図書館に行って
  次の巻を借りた。
  一通り読み終えてもまた一巻から借りて来て繰り返し読んだ。
  随分ドキドキわくわくして読み耽った憶えがある。


  収録されていた物語の幾つかはよく憶えている。


  『黒猫』
  E.A.ポーの名作の、あの片目の黒猫である。
  主人公が斧で殴り殺した妻の死体を塗り込めた、
  地下室の壁と片目の黒猫の絵が精巧に描かれた挿絵に、
  私は感嘆して見入った。


  『その子を殺すな』
  これはタイトルをよく憶えているが、
  作者名がW.アイリッシュだったのが実は別の本では
  『非常階段』というタイトルで作者名もC.G.H.ウールリッチに変わっていた。
  点描画の挿絵が印象的だった。
  一人で留守番する子供が偶然殺人の瞬間を目撃した。
  身を潜めて隠れたが犯人に気づかれてしまう。
  逃げても隠れても犯人が追って来る。


  『猿の手』
  W.W.ジェイコブズ原作。
  主人公の老夫妻はある時干からびた猿の手のミイラを人から譲り受ける。
  譲ってくれた人は夫妻に
  「猿の手を手に持って願い事を三つ唱えると必ず実現する。
   実際願い事は叶ったが、ろくなもんじゃない。」
  と言って焼き捨てようとするが主人公が話の種にと譲り受けた。
  願い事が本当に叶うかどうか、試しに猿の手を握って
  「○○ポンド(大金)が欲しい」と唱えてみた。
  しばらくは何事も無かったが、
  ある日たった一人の息子が仕事で機械に挟まれ、
  無残に事故死してしまう。
  主人公夫妻の手元には願った大金と同額の弔慰金が送られてきた。
  ずたずたになって死んだ息子を埋葬した後、
  かなりの日数が経ち、金を手に入れたものの
  打ちひしがれた日々を送る夫妻。
  妻が、叶えられる願い事は三つまで、まだ二つ残っていると言い出した。
  「どんな姿でも構わない、死んだ息子を生き返らせてほしい」
  主人公は妻に押し切られて仕方無しに猿の手を握り、
  息子が帰って来るようにと願いを唱えた。
  生き返ったとしても機械に挟まれてずたずたの、
  死後埋葬されて何十日も経った息子が歩いて家に戻って来る筈が無い。
  夜半、突然扉を叩く音がした。
  息子の気配がした。
  主人公は猿の手を握り、三つ目の願い事を唱える。


  『牝猫の復讐』
  これも正確なタイトルが思い出せない。
  今検索してみたら、多分B.ストーカー原作の短編だと思われる。
  どういう理由でだったか思い出せないが、
  ある軽薄な男が面白半分に、近くにいた猫の親子に石を投げた。
  石は子猫の頭に命中し、子猫は死んでしまった。
  その時からその男は母親猫に付き纏われる。
  途中、どういう話の展開で登場したかは思い出せないが、
  “鋼鉄の処女”と呼ばれる、
  内側に無数の刃を仕込んだ人型の拷問器具が登場する。
  男は博物館のような場所にその拷問道具を見に来たのだったと記憶する。
  “鋼鉄の処女”は無数の刃を植え込んだ蓋が開かれたまま、
  縄で固定されてあった。
  縄の傍らにあの牝猫がいるが、誰も気づかない。
  男は面白がって“鋼鉄の処女”の中に自分から入ってみた。
  その瞬間、固定の縄が切れた。


  『人形』
  これもタイトルが思い出せない。
  検索してみたら、A.ブラックウッド原作だと思われる。
  『呪いの人形』だったか『呪われた人形』だったか。
  主人公は街で一人の男と擦れ違った。
  男は主人公に何かを囁き、ある包みを手渡そうとするが、
  主人公は血相を変えて跳ね除け、立ち去った。
  帰宅すると幼い娘が人形で遊んでいた。
  家人の話では見知らぬ薄汚い男が来て包みを置いて行った、
  包みの中身があの人形だという。
  娘はそれを気に入って手放そうとせず、
  四六時中人形相手にぶつぶつ喋るようになった。
  主人公は深夜、話し声が聞こえてくる娘の部屋の扉の前に来て、
  鍵穴から娘の様子を伺う。
  娘の傍にあの人形はいた。
  人形はくるりと振り返ってこっちを見た。


  ひぇぇ。。。怖)


  今思い出しても怖い話だ。
  小学生だった私は勝手にこのシリーズを『黒本』と呼んで愛読していた。
  図書館に行く度に、児童室から毎度毎度これらの黒本を二冊借りて、
  何度と無く真剣に読んで没頭していた。


  40年も経った今、
  図書館にあの時手に取った黒本がそのまま残っている筈も無いのだが、
  古い本が保管されている倉庫に無いかと思って調べて貰ったが、
  見つからなかった。


  挿絵も黒一色の点描画や線描画で見応えあり、
  物語の展開から更に想像力を掻き立てられた。
  今時の子供用図書みたいな、のっぺりと安っぽくけばけばしい
  アニメ調イラストなんかではない。


そう。
とにかく挿絵がどれも凄かった。
あの挿絵がまた見たい。


記事を読んで下さった方がコメントで情報を提供して下さり、
正確な本のタイトルと出版社名まで突き止めたが、絶版。
古書検索するとべらぼうな高値であった。
それで復刊リクエストする。
それをする価値のある本だと思う。


今見たら、
賛同し投票して下さった方は私の他にまだ11票、
計12票なんだなぁ。
PR不足であるよ。


どきどきわくわくする本なんですよ。
復刊投票にご協力を、
どうぞよろしくお願い申し上げます。。。<(_ _)> 

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どのくらい (みつこ)
2012-02-25 22:07:30
投票されると復刊するんですかねー
返信する
そうですね。。。 (井上)
2012-02-25 23:07:57
>みつこ様

 私が長い間復刊を希望し、
 内容からして望み薄だと思っていたのに復刊実現した
 『ばらの坂道』(ジョージ秋山)は、
 今復刊ドットコムのそのページ見てみたら、
 57票ですね。
 http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=3801
 投票数と、本を出してくれる出版社と、
 復刊実現するまでにはいろいろ条件があるのかも知れませんが。
 何せ、『世界の名作怪奇館』は1~8までの全8巻あるので、
 一冊ずつの単行本とは再販するにしても事情が違うかもです。
 それでも中古一冊何万円で古書店で買うよりも、
 復刊してくれたら他の人にも勧めたり出来るので。
 ちなみにこの本を検索しているうちに、
 幾つか記事にヒットしたんですが、
 作家の宮部みゆきさんも子供の頃このシリーズにはまっていたそうですね。

http://yamamomo02.web.fc2.com/sub4b.htm

http://www.webmysteries.jp/lounge/page/50thtaidan1011-3.html

 いや本当に、それくらい面白かったですよ。
 ていうか、怖かったです。
 そして、挿絵がどれも凄かった。
 是非もう一度見てみたいんです。
 
 あ、今見ました。
 投票して下さったんですね。
 ありがとうございます。
 諦めず呼びかけて、気長に待とうと思います。
返信する
壁の中のアフリカ面白かったです ()
2015-08-06 14:17:21
同じ思いの人っているものですね。
あのシリーズに思い入れのある40代会社員ですが、
遠い昔に味わったあのワクワク感をもう一度体験したいですね。今の児童書籍で、怪奇物を探しても、妙にイラストが可愛かったり、アニメ風だったりで、このシリーズのような怪しさ・本当に怖い挿絵などは望むことができません。あの時代は本当に版画の挿絵ひとつとっても鬼気迫る迫力がありました。
自分の子供にも見せたいです。
復刻してくれませんかね。今の時代、逆にとても新鮮だと思うのです。
返信する
ようこそ! (井上)
2015-08-06 23:39:56
>弘様

  おお
  あのシリーズを御存知でしたか!
  なかなか復刊が実現しないんですが、
  あのシリーズは挿絵も素晴らしかったのです。
  もう一度見たいし、何よりも、
  本当に面白かったですね。
  作家の宮部みゆきさんもあのシリーズを
  子供の頃から愛読して作家を志したという話を
  読んだ事ありました。
  この記事、もう一度上げ直してみます。
返信する
Unknown (あらなな)
2016-07-22 23:56:37
シリーズで復刊したら、私は必ず買います。良い本適正価格で。抵抗なく賛成、買いますと言えるようにすればいいのです。相当数、買いたい人はいますよ。知られる工夫、どうしたらいいでしょう。ものすごいたくさんいるはずですよ。有名人の何かの一言、ツイートされたら、たちまち数千数万集まるはずですよね。悔しいですね。
返信する
ありがとうございます! (井上)
2016-07-25 23:17:23
>あらなな様

  ぜひもう一度読んでみたい本です。
  もう一回呟いてみます。
返信する
Unknown (フクチャン)
2020-07-09 21:38:29
あの図書館の黒い本‼‼‼でワカル方々がこんなに⁉
そうですアレですネ(笑)かの国会図書館でとりあえず(⁉)読めます。散々待たされて届いた全八冊ド~ン‼と積み上がった様はまるでワシはもしやコレから黒魔術の儀式を始めるのかwww⁉と目眩がしました(苦笑)。
返信する
フクチャン様 (井上)
2022-03-06 11:07:33
コメントありがとうございます。
このブログを中断して3年に入ろうとしております。
『世界の名作怪奇館』をご存知でしたか!
時々SNSなどで復刊PRしていたのですが
一向に賛同票が増えないのでそのままになっております。
あの黒い表紙の本は本当に素晴らしかったです。
宮部みゆきさんという作家の方もこの本を
愛読していらしたとインタビューで読みました。
多くの人が子供時代に
ドキドキワクワクしながら読んだこの本が
復刊され再び手に取って読める事を切に祈ります。
また挿絵がいずれも素晴らしかったです!
返信する

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