豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

家づくり・「冬」を旨とすべし…札幌市~函館市~北斗市

2015-08-29 21:16:52 | ファース本部
徒然草の「夏を旨とすべし」は、日本の高温多湿気候を上手に暮らす知恵を綴ったものです。
「夏を旨とすべし」とは、日本家屋の開放の文化を象徴しているのでしょう。
家づくりにおける温熱性能に高気密、高断熱と言う意識がなかった時代の考え方です。

日本の気候の中で野放図な高気密高断熱住宅は、一気に家が腐るなどの課題が顕著であったことから、風通しの好い家を推奨したい住宅業者側の都合もあったようです。
しかしながら現代社会では、殆どの家にエアコンが入り、内部の熱を外部に追い出す事から、いわゆるヒートアイランド現象と称する異常な暑さを感じさせるようになりました。

エアコンの設置しない家の中では、脱水症状で健康障害を起こす事件が多く発生します。
東京大学准教授の前真之先生は、「家は冬を旨とすべし」と公言しています。
また多くの温熱と健康を研究する学者の方々は、省エネ住宅こそ健康空間なのだとするエビデンスが多く公表されるようになりました。

今日は、北海道ファース会の桧山会長が事務局長を務める健康省エネ住宅国民会議北海道協議会主催の勉強会を行いました。
写真右手前から北海道協議会会長の牧康昌さん(STVラジオパーソナリティー)、私の隣が北海道建築技術協会常任理事の佐藤潤平さん、そして基調講演を行った首都大学東京・名誉教授の星 旦二先生です。

牧会長からは、家の断熱が行き届いた北海道からスカスカ住宅ばかりの東京に転勤したユーザーさんのエピソードを紹介されました。
佐藤さんからは、コンクリートマンションの外断熱回収の効果などを発表して戴きました。
星先生の基調講演は、先生が提唱された「PPK・ピンピンコロリの法則」つまり元気に生きてあっさりと逝こうとの内容です。

世間で言われている生活習慣病とされる行動抑制は、むしろ不健康であると言うことを様々なエビデンスを示してのお話でした。
家の断熱性能を向上させ住む人は、くよくよせずに前向きにポジティブな生き方こそが「PPKの法則」だとする講話はとても納得できる内容でした。

さて、今日はJRでの北斗市~函館~札幌往復でのセミナー参加でした。
乗り物に乗っていた時間が往復9時間、会場滞在時間3時間、日帰り札幌は厳しいですね。

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