迷走していた「たんなさん」のつぶやき

※個人の感想です・・・

胸を張ろう、美しき敗者「日本代表」 『【W杯】誰が駒野を慰めたか』

2010年06月30日 | スポーツ
ナイスゲーム、感動をありがとう。
我が日本代表。
本番前とは別のチーム、監督に生まれ変わったような印象でした。
堅い守りと攻撃力を持ち合わせたチームワークのあるチームになり、選手交代枠を使い切らぬままに試合終了してしまう監督の采配も、効果的なものに変わっていました(オランダ戦を除く)。

誰も駒野を責められない。
駒野は心に荷物を背負って、これからを生きていく。
甲子園優勝のウイニングボールを落球してしまった、あの日の高校球児のように。
ボクも小学生最後の野球の試合、3塁ランナーでけん制タッチアウトで試合終了となった経験があります。
2点差まで追いつき、満塁で押せ押せという場面でした。
監督さんは3塁にコーチを置いておけばと言ってくれましたが、今でもたまに思い出すシーンですね。

ちなみに中田ヒデもシドニーオリンピックのPKを外しましたが、これほど大きな荷物であったようには記憶していません。
ワールドカップとオリンピックの違いだからなのでしょうか?
【W杯】誰が駒野を慰めたか
 ドイツ公共放送「ARD」で解説を務めたかつての名選手ネッツァー氏は「駒野はこの場面を生涯忘れられないだろう」と話したという。PK戦。駒野のシュートはクロスバーを直撃して大きくはねた。頭を抱える駒野。そして大会からの敗退が決まると、泣きじゃくった。敗戦は、駒野ひとりの責任ではない。誰が、駒野を慰めたか。
 バーをたたき、上方に大きく弾んだ自らのシュートに、駒野は天を仰ぎ、頭を抱えた。うつむいてセンターラインの仲間の所へ戻る駒野を抱きかかえるようにして迎え、列の中へ招き入れたのは、大会前にその腕からキャプテンマークを剥奪された中沢だった。
 5人目のキッカー、カルドソが決勝のゴールを決めると、歓喜の輪をを抜けだし、1人のパラグアイ選手が駒野に駆け寄り、額をすりつけるようにして何かを語りかけた。自身4人目のキッカーとして落ち着いてゴール中央にPKを決めたアエドバルデスだった。おそらくスペイン語だったのだろう。駒野は何を言われているのか分からないはずだが、しきりにうなづいていた。気持ちは通じていたのだろう。
 一番長く駒野の肩を抱いていたのは、松井だった。そして駒野以上に泣いていた。何も言わず、しゃくり上げ、ただただ肩を抱き続けていたようにみえた。そして逆の肩を、阿部が抱いた。
 サポーターへのあいさつに駒野を背を押していざなったのは、稲本だった。努めて笑顔だった。駒野は笑顔を返すことはできなかった。それでも稲本は笑みを送り続けた。
 ルッカ-ルームに引き上げ、ミックスゾーンに姿をみせた駒野は、無言でうつむき、報道陣の前を通り過ぎた。バッジオが、バレジも味わったPK戦の残酷。だが多くの仲間に支えられ、駒野は立ち直らなくてはならない。
MSN産経ニュース2010.6.30 07:21