みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

賢治と一緒に暮らした男(28)

2011-09-20 08:00:00 | 賢治渉猟
28.『松田甚次郎日記』より  さて幸いにも見ることが出来た松田甚次郎の日誌。それはいままで私が抱えていた2つの懸案事項を解決させてくれた。 (1) 大正25年12月25日の日記  その一つは、松田甚次郎の大正25年12月25日の日記には次のようなことなどが書かれていたからである。     …   9.50 for 日詰 下車 役場行   赤石村長ト面会訪問 被害状況   及策枝国庫、縣等ヲ終ッテ . . . 本文を読む
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2346 昭和2年2月1日後の賢治(後編)

2011-09-19 08:00:00 | 賢治関連
          《「書簡227a 高橋六助あて(昭2・〔4・4〕)」            (『新校本宮澤賢治全集第十六巻(下)』(筑摩書房)より)》  〝昭和2年2月1日後の賢治(前編)〟の続きである。 3. 昭和2年2月1日付岩手日報報道  ついいままでは、昭和2年2月1日付(新聞題字の下の日付は1月31日)岩手日報のあの報道があったことにより、「羅須地人協会」の活動が社会主義教育の実践 . . . 本文を読む
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賢治と一緒に暮らした男(27)

2011-09-18 08:00:00 | 賢治渉猟
27. 松田甚次郎の古里新庄を訪ねて  どうして私は突然『新庄ふるさと歴史センター』を思い出したのだろうか。おそらくそれは過去にそこを訪れたときの何かが私をそうさせたに違いない。 (1) 松田甚次郎の足跡を訪ねて  かつて松田甚次郎の古里新庄鳥越を訪ねたことがある。それは松田甚次郎生誕100周年の2009年のことであった。昭和2年3月8日に賢治を訪ねて『小作人たれ、農村劇をやれ』と賢治から諭されて . . . 本文を読む
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2345 昭和2年2月1日後の賢治(前編)

2011-09-17 09:00:00 | 賢治関連
                   《『新校本宮澤賢治全集第十六巻(下)』(筑摩書房)》  以前〝昭和2年3月4日前後の宮澤賢治〟の最後を  今回『新校本 年譜』の4月10日の項目内容を新たに知ってとても驚いたのだが、そのことに関しては近々探ってみたい。 と締めくくったので、そのことに関して今回は触れてみたい。 1. 昭和2年4月10日の学習会  まずそれはどんな内容だったかというと 4月1 . . . 本文を読む
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賢治と一緒に暮らした男(26)

2011-09-17 08:00:00 | 賢治渉猟
(2) 『宮澤賢治』(佐藤隆房著)より  そこで次に思い出したのが『宮澤賢治』(佐藤隆房著、冨山房)である。その中には「八二 師とその弟子」という節があり、次のようなことがあたかも見ていたかのように綴られている。  大正十五年(昭和元年)十二月二十五日、冬の東北は天も地も凍結れ、道はいてつき、弱い日が木立に梳られて落ち、路上の粉雪が小さい玉となって静かな風に揺り動かされています。  花巻郊外のこの . . . 本文を読む
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2344 胡四王山報告(9/15)

2011-09-16 08:00:00 | 胡四王山とその周辺
 9月15日に訪れた胡四王山の報告である。  今の時期に咲くくらいだから 《1 アキノギンリョウソウ?》(平成23年9月15日撮影) 《2 〃 》(平成23年9月15日撮影) それとも普通のギンリョウソウなのだろうか。どちらであるかは果実で判るという。アキノギンリョウソウならそれは果で、ギンリョウソウなら液果なそうだから継続観察したい。  この日訪れた最大の目的は次の確認をしたかった . . . 本文を読む
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賢治と一緒に暮らした男(25)

2011-09-15 08:00:00 | 賢治渉猟
25.甚次郎の下根子桜訪問回数  さて、松田甚次郎が賢治の許を訪問したことは昭和2年3月8日以外にもあったのかなかったのか、あったとすればそれはいつだったのかということをまずは探る必要があると覚ったので、そのことを次に試みた。 (1)『宮澤賢治研究』より  その関連で思い出したのがまず『宮澤賢治研究』(草野心平編、十字屋書店版)である。同著の中で松田甚次郎は「宮澤先生と私」というタイトルで次のよう . . . 本文を読む
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2343 胡四王山報告(9/12)

2011-09-14 08:00:00 | 胡四王山とその周辺
 シロヨメナが咲いたかなと思って9月12日に訪れた胡四王山の報告である。 《1 まず会えたのはやっと咲いたオケラ》(平成23年9月12日撮影) 《2 そして咲いていましたシロヨメナ》(平成23年9月12日撮影) 《3 〃 》(平成23年9月12日撮影) 《4 エノコログサ》(平成23年9月12日撮影) 《5 〃 》(平成23年9月12日撮影) 《6 〃 》(平成23年9月12日撮影) . . . 本文を読む
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2342 葛丸川渓流散策(後編)

2011-09-13 09:00:00 | 花巻周辺
《1 葛丸湖》(平成23年9月9日撮影) を見て、さらに遡ってゆくと 《2 オトコエシ》(平成23年9月9日撮影) 《3 ナンブアザミ?》(平成23年9月9日撮影) 《4 〃 》(平成23年9月9日撮影)  ゲンノショウコに似た 《5 ミツバフウロ》(平成23年9月9日撮影) 《6 〃 》(平成23年9月9日撮影) 《7 普通のゲンノショウコも》(平成23年9月9日撮影) 《8 ヤブ . . . 本文を読む
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賢治と一緒に暮らした男(24)

2011-09-13 08:00:00 | 賢治渉猟
24. 昭和2年3月8日の下根子桜訪問  松田甚次郎が宮澤賢治を訪ねたといえば直ぐに思い浮かぶのが昭和2年3月8日のことである。 (1) ベストセラー『土に叫ぶ』には  そのときのことを松田甚次郎は当時の大ベストセラー『土に叫ぶ』の巻頭で次のように述べている。      一 恩師宮澤賢治先生 先生の訓へ 昭和二年三月盛岡高農を卒業して帰郷する喜びにひたつてゐる頃、毎日の新聞は、旱魃に苦悶する赤石村 . . . 本文を読む
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2341 葛丸川渓流散策(前編)

2011-09-12 09:00:00 | 花巻周辺
 それは葛丸川渓流に自生している。その道路沿いに遡ってゆくと 《1 サワアザミ》(平成23年9月9日撮影) 《2 〃のでかい花》(平成23年9月9日撮影) 《3 〃のでかすぎる葉》(平成23年9月9日撮影) 《4 サワグルミ》(平成23年9月9日撮影) 《5 シロヨメナ》(平成23年9月9日撮影) 《6 タマブキ》(平成23年9月9日撮影) 《7 モミジガサ》(平成23年9月9日撮影 . . . 本文を読む
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賢治と一緒に暮らした男(23)

2011-09-12 08:00:00 | 賢治渉猟
23. 松田甚次郎の下根子桜訪問  さて、千葉恭のあの「暦日及び期間」は今だもって確定できないでいる。いくつかのアプローチを試み、その結果いくつかの点が明らかになったとはいっても肝心のこのことには殆ど近付けないでいる。  残念ながら現時点でこの「暦日及び期間」に関してほぼ確かなことは   大正15年7月25日前後千葉恭は下根子桜の宮澤家別荘に寄寓していた。 ということだけである。  そこでもう一 . . . 本文を読む
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2340 花巻まつり(平成23年)

2011-09-11 09:20:51 | 花巻周辺
 今年平成23年の花巻まつりは9月9日~11日の3日間で行われている。この祭りは別名〝雨降り祭り〟とも言われるくらい、毎年必ず雨が降る。実際今年も昨日10日は土砂降り、今日11日は雨催いである。  さて、この祭りは 《1 鳥谷崎神社》(平成23年9月9日撮影) の祭礼としてわれ、四百年以上の歴史を持つという。   この神社の境内には賢治の歌碑があり、碑文は賢治の短歌    方十里    稗貫の . . . 本文を読む
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2339 胡四王山報告(9/7)(後編)

2011-09-11 08:00:00 | 胡四王山とその周辺
 9月7日久し振りに訪れた胡四王山の報告の続きである。 《1 ウメバチソウ》(平成23年9月7日撮影) 《2 〃 》(平成23年9月7日撮影) 《3 〃 》(平成23年9月7日撮影) 《4 ナンブアザミ?》(平成23年9月7日撮影) 《5 〃 》(平成23年9月7日撮影) 《6 タムラソウ》(平成23年9月7日撮影) 《7 ノハラアザミ》(平成23年9月7日撮影) 《8 ナンブア . . . 本文を読む
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賢治と一緒に暮らした男(22)

2011-09-10 09:00:00 | 賢治渉猟
22.下根子桜寄寓の切っ掛け  以前引用した『イーハトーヴォ復刊2』の中で  (宮澤賢治は)次第に一人では自炊生活が困難になって来たのでしょう。私のところに『君もこないか』という誘いが参り、それから一緒に自炊生活を始めるようになりました。 と寄寓の切っ掛けを千葉恭は語っている。  一方、このことに対して千葉恭のご子息Mさんは  『父は上司とのトラブルが生じて穀物検査所を辞めたようだが、実家に戻るに . . . 本文を読む
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