みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

4153 センウズモドキとオクトリカブト

2014-09-17 09:00:00 | 胡四王山とその周辺
 この9月3日に私は南本内岳に出掛けたわけだが、私はちょっとイケナイコトをしてしまった。
 それは、同地のトリカブトはオクトリカブトであり、胡四王山のそれはセンウズモドキだと聞いていたので、ついその違いを確認してみたくなってその花を1個失敬してきたからである。しかも、次に胡四王山のそれも1個失敬してきたのである。
 それは犯罪行為だとは知りつつも、その違いは外見的なもではわかりにくくて花の内部構造の違いだということを教わっていたので、その違いを実証的に調べたかったのでどうぞどうぞお許し下さい。

【まず、南本内岳のオクトリカブト】(平成26年9月3日撮影)
◇花柄 

◇雌しべ



◇雄しべ


【次が、胡四王山のセンウズモドキ】(平成26年9月12日撮影) 
◇花柄

◇雌しべ


◇雄しべ

 こうして両者を比べてみると
 ◇花柄
  両者ともに毛があるが、センウズモドキの方がはっきりとしていてなおかつ長い。
 ◇雌しべ
  オクトリカブトには多少毛があるが、センウズモドキには全くない。
 ◇雄しべ
  両者ともに同程度の毛がある。
ということがわかる。
 一方、一般にセンウズモドキには花柄、雄しべともに長い開出毛があるということだから、この点ではそのとおりであることがわかった。もちろんだからといって、オクトリカブトの雄しべに長い毛がないというわけでもないということもわかった。
 それにしても、この両者は外見上殆ど違いがないのになぜ区別してそれぞれに名前をつけているのだろうか。まして、その花は内部構造的にもそれ程の違いはないということを知ってしまうとなおさらに疑問に思ってしまう。そのわけを知りたいものだ。


《補足》 つい調子に乗って、またイケナイコトをしてしまった。この9月16日に種山に行ったのでそこのいわゆるセンウズモドキも1個失敬してしまった。
【種山ケ原のセンウズモドキ】(平成26年9月16日撮影)
◇花柄

◇雌しべ

◇雄しべ

すると、今までの2つのものと明らかに違うのが、これには雌しべにかなり毛があるということである。なお、花柄については胡四王山センウズモドキと同程度の開出毛があるし、雄しべにも同様な程度の毛があることもわかる。 

 そこで、もう一度確認すると
 センウズモドキ:花柄に開出毛がある。花の外面には曲がった毛と開出した毛が混じる。雄しべと雌しべには毛がある。
ということのようだが、これははたしてセンウズモドキの必要条件なのだろうか。
 たしかに、「センウズモドキ」といわれている胡四王山と種山ヶ原のそれらには花柄及び雄しべに開出毛があるが、胡四王山の雌しべには毛がなく種山ヶ原のそれには毛があるからである。もう少し継続して調べてみる必要がありそうだし、そもそもオクトリカブト、センウズモドキの定義とは一体どうなっているのだろうか?ちょとわからなくなってきた。 

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