まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

酒はしづかに飲むべかりけり

2017年11月22日 | 日記

日本酒がおいしい季節である。
私は無類のビール党を自認しているが
もちろん日本酒も大好きだ。
ただ、グダグダになってしまうので普段は控えている。

こういう店に入ると
どうしても日本酒ということになってしまう。
最近はやたらと「辛口ブーム」とかで飲みごたえのない酒が多いが
日本酒らしいどっしりとした味わいの酒が好きだ。
最近は青森の地酒「田酒〈でんしゅ〉」にちょっと凝っている。
好みの酒に出逢うと体内のスイッチが入ってしまい
つい際限のない状態になってしまう。
日馬富士は相撲取りの中でも指折りの酒乱だったらしいが
私も多少だが「説教酒」の傾向があって
気を付けなければならない。
ああやって大勢で徒党を組んで飲めば必ずトラブルはあるもので
酒は一人でしみじみと飲むものである。

  白玉の 歯にしみほとる秋の夜の 酒はしづかに飲むべかりけり

常にかくありたいと思う。
かの若山牧水先生はかなりの酒豪だったが
いつも静かに端然として飲んでおられたと聞いている。

酒の肴はやっぱり「ヤキトリ」である。
もちろん新鮮な刺身もいいがどうしても値が張ってしまう。
焼き鳥なら山ほど食ってもたかが知れている。
心強い庶民の味方である。
ほどよい塩味の「ネギマ」と濃厚なタレの「レバー」焼き。
これだけで何杯も飲めてしまう。
他のつまみはなど何もいらないとと言いつつ・・・



どうしても玉子焼きは頼んでしまう。
飲み仲間からはいつも「子供口」と呆れられている。
これはいかにも上品な「だし巻き卵」だが
亡くなった母がつくる砂糖が入った甘い玉子焼きが大好物だった。
母は盲人だったので火加減が苦手で
ところどころ焦げた不細工な玉子焼きだったが味は抜群で
弁当のおかずにも酒のツマミにもよく合った。
もうあの味は二度と・・・
などと思いながらしみじみと酒を飲む秋の夜である。