令和5年6月15日(木)
京都清水寺の学芸員である坂井輝久氏のお話を伺う機会がありました。清水寺といえばその歴史は古く、多くの方が一度は訪れたことがあるお寺で、清水の舞台で有名な観光地としても抜群の知名度を誇る場所です。海外からの観光客も多く、来日された外国人の憧れの場所でもあります。同様に富士山も世界に誇る山で、富士登山を目指して訪れる外国人の姿は年々増加しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/40/e8b6f442ff44690d2af6218e0db6c0e8.jpg)
(講演が終わって講師の坂井輝久氏と)
清水寺は、富士山と同様に世界遺産に登録されています。約1200年(創建は778年)の歴史を誇り、清水の舞台以外でも、三重塔など多くの国宝や重要文化財があり、音羽の滝などのパワースポットも広く知られ、文化財のスーパースターです。
お寺でありことから宗教的な存在を忘れてはなりません。北法相宗の大本山の寺院で、本尊は十一面千手観世音菩薩です。西国三十三所第16番札所であり洛陽三十三所観音霊場第10から14番札所となっています。
坂井輝久氏は、学芸員の立場から清水寺の歴史的および宗教的な背景についてお話を伺いましたが、講演後に私と雑談させていただいた話題は、「水」についてでした。
きっかけとなったのは、講演の中で音羽の滝以外にも清水寺境内にはいくつもの湧水があり、寺の名前の由来にも触れたことです。
清水寺の「清水」は、「きよみず」と読みますが、全国の地名や名字の「清水」は「しみず」と読み、「きよみず」と読むケースはほとんどないようです。「清らかな水」は宗教的な意味合いが強く、様々な不浄を清めていくという意味があります。
静岡県内には「静岡市清水区」や「清水町」があり、私の住む地域でも「清水」の姓が多くありますが、いずれも「しみず」です。
更に話題が進んで、「清水」から「湧水」に移り、私が住む富士山の麓の湧水と清水寺の湧水の話しで盛り上がりました。湧水の恵みは、そこに住む人々にとって生活に必要不可欠なものであり、その恵みで経済も成り立っています。
富士山と清水寺はそれぞれが世界遺産ですが、信仰という共通の価値があります。また、「湧水」の繋がりがあることも分かりました。「湧水」が人々の暮らしを支えその恩恵は数知れません。「湧水」への感謝の気持ちは信仰につながることは自然な成り行きだと考えます。
富士山と清水寺の共通の価値観である「水」に対する思いを伝え合いながら、少しの時間ですが盛り上がりました。二つの世界遺産を「水」でつないだことは誇らしく、改めて「水」を大切にしていきたいと思います。
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