鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

企業立地を積極的に進める県内自治体視察から

2024年07月28日 | 議会活動
令和6年7月28日(日)

 先週末、静岡県議会総務委員会の県内視察があり、県東部地域(小山町、御殿場市、三島市)を視察しました。その中で、積極的に企業立地を推進する小山町の複数のプロジェクトについて触れてみたいと思います。




(視察の様子)

 県に関わる部分では、小山町は、県の「ふじのくにフロンティア推進区域」の指定を受け、工業団地や住宅団地の整備、観光交流人口拡大のための施設誘致等の事業を進めています。このことから「ふじのくにフロンティア推進区域」における企業立地の状況や富士スピードウェイなどのモータースポーツを起点としたまちづくりなどを視察しました。

 小山町は戦略的な企業立地を進めています。既にいくつの大規模工業団地が誕生し、東名高速道路、新東名高速道路にアクセスしやすい地の利を活かし、多くの企業の進出が実現し、あるいは造成工事も終了し、進出企業との交渉が積極的に進めています。

大きく3つのプロジェクトが展開され、
①再生可能エネルギーを活用した産業拠点整備事業推進区域(木質バイオマスや太陽光発電などにより隣接する工業団地に地産地消のための電力や熱の供給など)。

②小山パーキングエリア・スマートインターを活用した地域産業集積事業推進区域(スマートインター周辺に宿泊施設、地場産品販売所等の設置や自動車関連産業の集積、地域の観光資源を活かしたビジネス観光拠点整備)。

③東名高速道路足柄サービスエリア周辺の広域都市交流拠点とした土地利用事業推進区域などがあります。

 どれも特徴的な取り組みがあり、特に①は、複数の工業団地が隣接し合い、それぞれの分野に特化して企業立地が進められており、林業エリア、新産業集積エリア、アグリインダストリーエリア、エネルギー開発関連エリア、食品加工生産エリア、ロジスティックターミナルなどで構成されています。

 視察では、町長が同席し、県と町の連携による工業団地整備などについて自ら質問に答えていました。複数の工業団地がありますが、そのうちの一つ、「富士山麓フロンティアパーク小山」は、県の企業局が整備したもので、10区画あり食品加工生産エリアとして県外から多くの関連企業が進出しています。

 町の積極的な誘致への取り組みには注目すべきものがありました。これだけの大規模開発を町が牽引していくことは決して容易なことではありません。県は、一部の工業団地整備を手がけましたが、多くは町が主導です。
 特徴としては、大規模な工業団地等を全国で広く手がけている民間のデベロッパーとの連携があり、町は用地取得を担っています。また、事業推進の中枢部署に、金融機関からの出向職員がいることです。例えば企業誘致に伴う様々な支援、事業が始まった以降の企業活動に関する金融支援、地元の取引先との繋ぎ役、従業員への支援なども必要になりそれが可能となります。企業の進出後のフォーローは、企業誘致が競合する中においては重要なことです。
 工業団地の中に、新たなこども園も設置されており、働く側への支援や魅力発信も特徴といえます。

 多分野で多彩な企業が進出しており、地域資源の特長を活かした団地整備も特色があります。計画にあたり、大学の学生が地域に入り調査して、それぞれの特長を活かしたアイデアを出してくれたことで、それが実現できたと説明していました。

 県内における経済成長率や個人所得額などは、全県下1位を達成しているといい、首長のリーダーシップも大きな力となっています。県内の同様な取り組みに参考となった視察でした。
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