もともと沖縄料理に使われてきた野菜で、いまではゴーヤあるいはニガウリの名で、すっかりおなじみになっていますが、イボに覆われた果実の外観と、完熟すると仮種皮が甘くなるという性質がムクロジ科のレイシ(ライチ)に似ていることからきたレイシ:蔓茘枝という和名はあまり使われていません。
最近では、食材を兼ねて、夏の日覆い代わりに家庭に植えられることが多くなり、自治体によっては省エネ推進の意味で、苗を配布するところもあるようです。
ウリ科ツルレイシ属のつる性1年草で、紡錘形の果実の表面は小さいイボで覆われます。
果実は熟すと黄色く軟化し裂開、中から赤い種子が顔をだします。青くて未熟な果皮は苦いですが、熟して黄色くなった果皮は甘くて食べられますし、赤くて粘り気のある仮種皮の部分も甘味があります。野生状態では、この強力な二色効果と甘い味で種子散布の鳥などを誘っているとおもわれます。