ひよりの音楽自己満足

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DADA  城壁/鏡の中の家

2021-09-03 22:40:44 | 70's J-プログレ
 20世紀初頭に起きた、それまでの芸術の概念を破壊しようという運動をバンド名にした<DADA>。<カリスマ>の<泉陸奥彦さん>と、<飢餓同盟>の<小西健司さん>の2人が意気投合し、1977年暮れに結成されました。78年より始動し、7月には自主レーベルより1stアルバム「浄」を発表。ライブ活動も精力的に行い、また<“読経”とシンセサイザーのジョイント>という実験的なコンサートも行ったそうです。翌79年もコンサートやコンテストにも出場して高い評価を得たとか。またこの年には「城壁」と「鏡の中の家」という約30分の超大作を収録したテープを自主販売したそうです。
 今回紹介させていただくアルバムは、前述のカセットテープ音源を、2013年にCD化された、事実上の2ndアルバムとなる「城壁/鏡の中の家」です。以前にもボーナストラック2曲を追加収録されたアルバムが発売されていたようですが、そちらは手に入らず、79年のオリジナルカセットテープと同じで2曲のみ収録です。 
アルバム1曲目は「城壁」。スペーシーなシンセサウンドがミステリアスに響き、ゆったりと哀愁を感じる音色がながれて、そしてそうだいなシンセサウンドがのびやかに。その後、静かに哀愁メロディがながれるなか、ギターのディストーションサウンドが加わって響くも、静かになってゆったりとダークな感じに。中盤では強風吹きすさぶ音がながれ、ギターのアップテンポのリズミカルリフと、シンセのゆったりと幽玄な音色が交互に、さらにユニゾンでのリフから、テクニカルなギターソロがスリリングに。終盤ではシンセとギターがゆったりと哀愁メロディを奏で、ギターのエモーショナルなソロが。ラストは再びスペーシーサウンドが静かにながれて。25分の大作です。
 2曲目は「鏡の中の家」。リコーダー風の音色のリズミカルリフがミドルテンポのワルツリズムでメルヘンチックにながれるも、それがだんだんテンポアップしていって、止まって。そして静かに神秘的な感じになり、子供たちの声が聞こえてきて。その後キーボードのリズミカルリフがほのぼのとした感じでながれ、シンセがのびやかに、キーボードが浮遊感たっぷりに奏でられ、ギターがのびやかにドラマティックに奏でて。中盤ではギターが一音ずつゆっくりと和風音階のようなメロディを奏で、シンセがのびやかに神秘的に奏で、そしてシンセのオケサウンドがのびやかに。その後、ギターがのびやかに奏でるなか、女性コーラス風の音色が明るく爽やかにながれて。終盤ではこれまでのリプライズのように、シンセの哀愁メロディ・明るく爽やかなメロディ・ギターと女性コーラスがゆったりとながれて、ほのぼのした感じでFin。30分強の大作です。
 長い長い曲なれど、ゆったりながらも次にどんな展開になるのか、まるで洞窟や森のなかを探検しているかのような、不思議な感覚で一気に聴き通して。もう満足感タップリです。名作の誉れ高い理由がわかりました。とっても素敵なアルバムです。

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